兵庫北部・新温泉町No.331★★地図で見る →
湯村温泉
兵庫最北の温泉町。町なかに98度の露天源泉「荒湯」があり、地元の人も旅人もそこで卵や野菜を湯がく。すぐ脇の春来川沿いには無料の足湯が続く。

たいていの温泉町は源泉を隠す。湯村は通りのまんなかに置いている。春来川のほとりに湧く「荒湯」は98度の露天の湯だまりで、絶えず湯気を上げ、柵はあっても完全に開かれている——そして町はそれを使う。近くの店で卵やさつまいも、とうもろこしの網を買い、フックで湯に吊るして、茹で上がるまで立って待つ。この待ち時間が、そのまま町の社交場になっている。川岸には無料の足湯が長く続く。その周りに広がるのは、但馬にかつて多く、今では珍しくなった低い家並みの湯の町だ。石橋、柳、そして1980年代初めにこの町を舞台にしたNHKドラマの記念像。日本海の海岸までは近く、冬はカニがもう一つの目的になる。
なぜ穴場のままか
ドラマで西日本ではよく知られた名前だが、場所は兵庫の最北。大阪から特急とバスを乗り継いで4時間かかり、英語の情報はほとんどない。
歴史・背景
開湯は848年(嘉祥元年)、天台宗の慈覚大師円仁によると伝えられる。ただし全国区の知名度を得たのはずっと後で、1980年代初めに放送された、この町を舞台とするNHKドラマがきっかけだった。町は今もその縁を像や川沿いの案内に残している。
見どころ(歩く順)

- 荒湯(源泉)
- 町なかに湧く98度の露天の湯だまり。春来川の脇で湯気を上げ続ける
- 自分で湯がく
- 近くの店で網入りの卵を買い、フックで湯に吊るして待つ
- 川沿いの足湯
- 春来川の岸に長く設けられた無料の足湯
- 湯の町の家並み
- 石橋、柳、そしてここで撮られたドラマの記念像
おすすめの楽しみ方
行けるなら冬に。冷えた空気のなかで荒湯の湯気は最も見応えがあり、しかも25分先の海はズワイガニの季節だ——日本人客の多くはそれが目的で来ている。着いたらまず卵の網を買うといい。湯だまりの前の待ち時間が、人と話すことになる場所だから。
実際の行き方
- 大阪駅→浜坂駅(JR特急はまかぜ・約3時間20分・1日数本)。
- 浜坂駅→湯村温泉(全但バス・約25分・おおむね1時間に1本)。
- バス停から荒湯と春来川の足湯へ。どちらも町の中心にある。
- JR特急はまかぜ+全但バス
- 大阪駅→(JR特急はまかぜ・約3時間20分)→浜坂駅→(全但バス 湯村温泉方面・約25分)→湯村温泉。計 約4時間。はまかぜは1日数本のみなので、指定席を取り当日の運行を確認すること。
- バスで浜坂へ、特急で大阪へ
- 浜坂駅方面の全但バスはおおむね1時間に1本。ただし大阪方面のはまかぜは本数が少なく、使える最終は午後に出る。滞在時間を決める前に帰りの列車を確認しておくこと。湯村温泉から大阪・神戸へは高速バスも直通しており、帰りはそちらの方が楽なことも多い。
行く前に
- 現金
- 路線バスは現金・ICカードとも可。荒湯まわりの卵の網、タオル、小さな店は現金が基本。町に海外カード対応のATMは期待できない。
- 定休
- 荒湯は柵にもたれて眺める展示物ではなく、98度の生きた源泉。縁から離れ、備え付けのフックを使い、子どもは必ず離して見せること。
- 別ルート
- バスで25分戻った浜坂は日本海に面した港町。冬はズワイガニの主要な水揚げ地の一つ。
- 降りたあと
- バスは町の中心に停まる。荒湯と川沿いの足湯までは徒歩数分。