茨城北部・大子町No.269★地図で見る →
袋田の滝
茨城北部・大子町の山中にある、高さ120m・幅73mの岩壁を四段に落ちる滝。崖を貫くトンネルの先の観瀑台から正面に望む。

袋田の滝は、幅73mの岩壁を高さ120m落ちる。ただ一枚の水のカーテンとして落ちるのではなく、途中で四段に分かれて流れ下る。古くからの別名「四度の滝」は、この四段の姿に由来する。同時にもうひとつの説も長く語り継がれてきた——西行法師がこの地を訪れ、「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛したという伝承だ。町の案内にも今なお両方の由来が並記されている。滝へは川岸からではなく、崖を掘り抜いたトンネルを通って近づく。その先に、水面と正対する観瀑台が開ける。厳しい寒さが続いた年には、滝全体が青白い氷の壁と化す。
なぜ穴場のままか
日本三名瀑に数えられ、上流の生瀬滝とあわせて2015年3月10日に国の名勝に指定された景勝地。それでいて東京〜日光〜箱根という定番ルートから外れた茨城北部にあるため、紅葉の最盛期でも訪れるのはほとんどが国内客だ。
歴史・背景
この滝が「四度の滝」と呼ばれてきたのは観光地になるずっと以前からで、水が岩壁を四段に分かれて落ちることに由来する。その名に添えられた伝承が、西行法師が「四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と語ったという逸話で、大子町は今もこの一節を自らの案内に掲げている。袋田の滝と、上流へ少し登った先にある落差約15mの生瀬滝は、2015年3月10日に国の名勝に指定された。現在のアクセスは崖を掘り抜いたトンネルを通って水面と正対する構成で、2008年(平成20年)には3つのデッキを備えた第2観瀑台が増設され、120mの落差と岩壁の幅を一望できる高い視点が加わった。
見どころ

- トンネル観瀑台から見る四段
- このトンネルが掘られた目的そのものの正面ビュー。増水時には手すりまで飛沫が届く
- 第2観瀑台
- 2008年設置の3デッキ。120mの落差と岩壁の広がりを同時に収められる高さにある
- 吊り橋と生瀬滝
- 吊り橋を渡って月居山コースを登ると、落差約15mの生瀬滝に出る。日帰り客のほとんどはここまで来ない
- 厳冬期の氷瀑
- 冷え込みが続いた年は滝全体が青白い氷の壁になる。11月ではなく1月に来る人がいるのはこのためだ
おすすめの楽しみ方
紅葉期が最盛期であり最も混む時期でもあるが、この滝は名前のとおり本当に年4回別の顔を見せる——初夏の新緑、雨後の増水、晩秋の紅葉、そして真冬の氷。時間に40分の余裕があるなら吊り橋を渡って上流の生瀬滝まで足を伸ばしてほしい。橋を渡った途端に人影がほとんど消える。大子の温泉街と組み合わせるのが定番で、2か所以上回るなら1日500円のエリアフリーきっぷを使うとよい。
実際の行き方
- 東京駅→水戸駅(JR常磐線特急「ひたち」「ときわ」)。
- 水戸駅→袋田駅(JR水郡線・普通。本数が少ないので時刻を要確認)。
- 袋田駅→「滝本」(路線バス約10分・大人260円)、そこから徒歩約10分でトンネル入口。
- 特急+水郡線+バス(水戸・袋田駅経由)
- 東京駅から常磐線特急「ひたち」または「ときわ」で水戸駅へ。水戸駅でJR水郡線の普通列車に乗り換え、袋田駅で下車。東京駅からの所要は乗り換え2回で約2時間45分。袋田駅からは滝本行きの路線バスで約10分(大人260円)、「滝本」下車、そこから徒歩約10分でトンネル入口に着く。水郡線は本数が少ないので、水戸駅でその日の時刻を必ず確認してから乗ること。
- 帰りも滝本からバスで袋田駅へ
- 「滝本」から袋田駅までバスで約10分、JR水郡線で水戸駅へ戻り、常磐線特急で東京へ。バスも水郡線も運行間隔が広いので、到着したらまず滝本バス停に掲示された帰りの時刻を確認しておくと安全。
行く前に
- 現金
- 観瀑トンネルの入場料は大人500円・子供300円(20名以上の団体は大人400円・子供200円)。「袋田・大子周遊フリーきっぷ」は1日500円でエリア内の路線バスが乗り放題になり、往復+もう1か所寄るだけで元が取れる。ローカル線・ローカルバスなので現金を用意しておくこと。
- 定休
- 営業時間は季節で変わる。5〜10月は8:00〜18:00、11月は8:00〜17:00、12〜4月は9:00〜17:00。定休日はなく無休。トンネル内と観瀑台は通年で冷えて湿っており、氷瀑の季節は本気で寒い。秋口でも羽織るものを一枚持っていくとよい。
- 別ルート
- バスを逃した場合、袋田駅から滝までは谷沿いの道を徒歩約40分、タクシーなら約10分。徒歩ルートは途中まで川に沿っており、歩くこと自体が楽しめる。
- 降りたあと
- 「滝本」バス停からは、川沿いの土産物店が並ぶ坂道を約10分上るとトンネル入口の券売所に着く。