滋賀・琵琶湖西岸No.307★地図で見る →
びわ湖テラス
〜標高1100mの山上展望台〜
打見山の標高約1100mの山頂にある展望テラス。標高差800mを5分で上がるロープウェイでしか行けない。デッキは琵琶湖に正対するように組まれ、冬は同じ斜面がスキー場になる。

びわ湖テラスは、琵琶湖西岸のびわ湖バレイの中、標高およそ1100mの打見山の山頂にある。頂上まで道路は通っていない。上がる手段はロープウェイだけで、最大121人乗りのキャビンが標高差約800mを5分ほどで運び上げる。運行は普段ゆっくりで、事業者は秒速7〜10mという速度を示している——景色がほどけていく時間をわざと残しているのだ。上で待っているのは、湖に正対するように組まれた開放的なデッキ群。琵琶湖が視界の端に添えられるのではなく、視界そのものになる。同じ山頂は冬にはスキー場になり、だからこの場所は夏だけの展望台ではなく通年のリゾートとして動いている。
なぜ穴場のままか
標高1100mの山上テラスと聞くと、街から遠く離れた場所を想像する人が多い。実際は違って、京都駅から普通の公共交通で約1時間だ。本当に見落とされがちなのは天候のほうで、この体験は丸ごとロープウェイ1本に依存しており、強風や荒天では運休する。山頂へ上がる代替ルートは存在しないので、出発前に公式サイトで運行状況を確認しておきたい。
歴史・背景
打見山は比良山地に属する。琵琶湖の西岸をそのまま壁のように走る山並みで、この側の湖の水平線が近く鋭く見えるのはこの山地のためだ。ここはもともと冬の山として始まった場所で、びわ湖バレイは今もスキー場として動いている。山頂のテラスはその後に加えられ、同じ眺めをグリーンシーズンにも使えるものにした。ロープウェイがこの規模で造られている理由もそこにあって、121人乗りのキャビンは観光の行列ではなくスキー客の輸送を前提としたサイズだ。滋賀県の観光ビューローは現在、このテラスを県を代表するスポットのひとつとして挙げている。
見どころ

- ロープウェイの登り
- 標高差約800mを5分ほどで。景色がほどけるようにわざとゆっくり運行される
- 山頂のデッキ群
- 水面に角度を合わせた段状の開放デッキ。琵琶湖が視界の脇ではなく視界そのものになる
- 比良の稜線
- テラスから先へ山頂部の遊歩道が続く。デッキの手すりの人だかりから離れられる
- 冬の顔
- 寒い季節は同じ斜面がスキー場として動く。山頂は一年を通じて開いている
おすすめの楽しみ方
行くなら午前。ロープウェイの待ちが最も短く、午後は湖上の霞で眺めが平坦になる。山頂には20分ではなく1時間を充てたい。デッキは当然の目的地だが、その先の遊歩道まで歩いてはじめて、この景色は「撮影スポット」であることをやめる。帰りは湖西線がそのまま西岸を縦断するので、車窓と合わせて一本の行程にできる。
実際の行き方
- 京都駅 → 志賀駅(JR湖西線・約40分)
- 志賀駅 → びわ湖バレイ前(江若交通バス・約10分・終点)
- びわ湖バレイ前 → 打見山山頂(ロープウェイ・約5分)
- JR湖西線+江若交通バス+ロープウェイ
- 京都駅→(JR湖西線・約40分)→志賀駅→(江若交通バス びわ湖バレイ線・約10分)→終点「びわ湖バレイ前」→(ロープウェイ・約5分)→打見山山頂。待ち時間を除いて計およそ60〜70分。湖西線は本数が多くないので、志賀駅に着いた時点で帰りの時刻を確認しておくこと。
- 来た道をそのまま戻る
- ロープウェイで山麓へ下り、江若交通バスで志賀駅、JR湖西線で京都へ。ロープウェイにはその日の最終下り便があり、バスの時刻はそれに合わせて組まれている。降りたくなってから調べるのではなく、上がるときに両方を確認しておきたい。
行く前に
- 現金
- ロープウェイの券売と山頂施設はカード・IC決済に対応しているが、路線バスは現金とICの世界。小銭を少し持っておくと安心。
- 定休
- 山頂は標高1100m。夏でも湖岸よりはっきり寒く、風も強い。下界の予報にかかわらず羽織るものを1枚。
- 別ルート
- 車の場合はロープウェイ山麓駅に大きな有料駐車場がある。そこから先はやはりロープウェイで、山頂まで通じる車道はない。
- 降りたあと
- 「びわ湖バレイ前」はバス路線の終点で、そのままロープウェイ山麓駅。券売所は目の前で、徒歩移動はない。