千葉東部・御宿No.110地図で見る →

岩瀬酒造(岩の井)

craft穴場——実はすごい

千葉県東部・御宿の海辺に1723年から続く家族経営の酒蔵。茅葺きの母屋の梁には、1609年に近くで難破したスペインのガレオン船の材が使われたと伝わる。

岩瀬酒造(岩の井)
挿絵(AI生成イラスト)© FNJ

岩瀬酒造は1723年から御宿の町で酒を醸し、「岩の井」の名で売り続けてきた。2023年に創業300年を迎えた蔵で、仕込みの多くを伝統的なゆっくりした発酵法・山廃で行い、日本有数の硬さのミネラル豊富な井戸水を使うことで辛口でしっかりした酒に仕上げる。数年寝かせて琥珀色にまろやかに変わる古酒でも知られる。そして目を引くのが母屋で、蔵元によれば茅葺き屋根の梁は1609年に御宿沖で難破したスペインのガレオン船「サン・フランシスコ号」のマストの材で造られたという。

なぜ穴場のままか

多くの人は御宿の浜のラクダと砂漠の像で写真を撮って帰る。数本内側にある現役の蔵は英語の案内が少なく、観光導線から外れているため静かなまま。

歴史・背景

サン・フランシスコ号の難破は史実として記録されている。1609年にガレオン船が御宿沖で座礁し、乗員373名の大半が地元の村人や海女に助けられて生き延びた。この救助は日本とスペイン圏の初期の接点となり、救われた中には任期を終えたスペイン領フィリピン総督もいたとされる。酒蔵は1723年の創業以来、この古い茅葺きの母屋を中心に岩瀬家が代々受け継いできた。

見どころ(歩く順)

茅葺きの母屋
梁が1609年のスペインのガレオン船サン・フランシスコ号のマスト材と伝わる建物
山廃仕込み
多くの酒を伝統的な山廃の製法で仕込む現役の醸造所
超硬水の井戸
貝殻の地層を通った、日本有数のミネラル豊富な井戸水
熟成古酒
数年寝かせて琥珀色にまろやかに変わる長期熟成の酒

おすすめの楽しみ方

蔵は平日9:00〜17:00に開き、土日祝は休み。御宿のJR駅から徒歩約10分で、絵葉書のような砂浜と合わせて訪れるのにちょうどいい。見学や現地購入を希望する場合は事前に電話を。ガレオン船の梁の物語と、ミネラル感のある土地の酒を目当てに足を運びたい。

実際の行き方

起点
東京駅
所要
約90分 · 特急(約1時間に1本)
降車
御宿駅(外房線)
  1. 1. 東京駅 → 御宿駅(特急わかしお・乗り換えなし・約80分)
  2. 2. 御宿駅 → 蔵(徒歩・約700m・約10分)
  3. 3. 帰り:御宿駅 → 東京駅(わかしお・約80分/夕方の時刻表を確認)
特急わかしお(乗り換えなし)
東京駅→(特急わかしお・乗り換えなし・約80分)→御宿駅→(徒歩・約10分・約700m)→蔵。計 約90分。わかしおは東京駅の京葉線ホームから出るが、このホームは地下にあり、メインの改札から徒歩15分ほど離れている——時間に余裕を。特急なので、通常運賃に加えて特急券が必要。御宿へは概ね1時間に1本程度——出発前に当日の時刻表を確認。
帰り:同じわかしお。夕方は本数が薄い
帰りも同じ経路で、御宿から特急わかしおで東京方面へ。本数は概ね1時間に1本で夕方は薄くなるので、明るいうちの列車を目安に、着いたら御宿駅で帰りの発車時刻を確認しておく。外房線の普通列車を千葉経由で乗り継ぐ手もあるが、こちらは時間がかかる。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
地方の蔵の売店は現金のみのことが多いので、現金と小銭を用意しておくと安心(一般的な目安。支払い方法は公表されていない)。
定休
現役の蔵で、営業は平日9:00〜17:00、土・日曜・祝日は休み。見学の可否や時間は公表されていないため、中を見たい・その場で買いたい場合は事前に電話を。
別ルート
町は小さく歩けるので、駅からのタクシーはふつう不要。車の場合は千葉東金道路の大宮ICから約1時間。
降りたあと
御宿駅から約700m、線路沿いの道を徒歩10分ほど。

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