滋賀・大津(琵琶湖西岸)No.332★★地図で見る →
おごと温泉
琵琶湖西岸にある滋賀最大の温泉地。京都駅から普通列車で25分。アルカリ性単純温泉で、湖に向いた湯船と比叡山の拠点という二つの顔を持つ。

おごと温泉は、京都の近くにあるものとしてはかなり珍しい存在だ——通勤電車で行ける本物の温泉街。JR湖西線は京都から比叡山の麓を北へ走り、25分後には温泉の名を冠した駅に着く。宿は駅と琵琶湖のあいだに並び、来る理由はその向きにある。対岸が「場所」ではなく一本の線に見えるほど広い水面。そして背後には、京都と自分を隔てている山が立ち上がっている。湯はアルカリ性単純温泉でやわらかく、「美肌の湯」と呼ばれてきた根拠はここにある。もう一つの顔は拠点としての役割だ。背後の斜面を上れば比叡山延暦寺、北へ延びれば湖西の町々が続いている。
なぜ穴場のままか
京都に泊まる外国人旅行者の多くは、普通列車で25分の場所に湖畔の温泉街があることを知らない。結果としてここは国内客の場所のままで、週末は関西の家族連れでにぎわい、平日は静かだ。
歴史・背景
開湯は、真上の比叡山に延暦寺を開いた天台宗の祖・最澄によると伝えられ、およそ1200年の歴史を称する。現在の姿になったのは1920年代——今のJR湖西線の前身がこの地に駅を設け、京都・大津から手軽に通える湯になってからのことだ。
見どころ(歩く順)

- 湖に向いた湯船
- 水平線まで開けた水面。対岸は一本の線にしか見えない
- アルカリ性の湯
- やわらかな単純温泉。「美肌の湯」と呼ばれる所以
- 背後の比叡山
- 京都とこの町を隔てる稜線。頂には延暦寺
- 湖岸の道
- 旅館街と水際のあいだを平坦に歩ける琵琶湖西岸の道
おすすめの楽しみ方
使い方としては京都からの半日が素直だ。午後に電車で上がり、湖を向いた日帰り湯に入って、夕食までに戻る。比叡山に登るなら、延暦寺を先にして下りてから湯、の順がいい。狙う時間は日没——対岸の側から光が水面を渡ってくる。
実際の行き方
- 京都駅→おごと温泉駅(JR湖西線・約25分・本数多い)。
- おごと温泉駅→湖側の旅館エリア(宿の無料送迎、または徒歩15〜20分・下り坂)。
- 日帰り入浴は各宿のフロントで受付。時間は宿ごとに違うので当日確認を。
- 京都からJR湖西線
- 京都駅→(JR湖西線 近江舞子・永原方面・約25分)→おごと温泉駅。本数が多く、狙う列車を決めておく必要はない。駅からは多くの宿が無料送迎を出しており、湖側の宿エリアまで歩くと15〜20分ほど。
- 同じ湖西線で京都へ
- 京都方面の湖西線は夜遅くまで本数が多く、終バスに追われることはない。ただし列車によっては京都まで直通せず山科等での乗り換えが必要なので、当日の時刻表は一度確認しておくとよい。
行く前に
- 現金
- JR・送迎ともICカード(ICOCA・Suica)利用可。日帰り入浴は各宿のフロント払いで、多くはカードも使えるが、小さな施設用に現金も少し。
- 定休
- 駅のすぐ周辺には、温泉旅館街とはまったく別の歓楽街がある。宿のエリアは駅から湖側(西の下り方向)。無料送迎はそちらへ直行する。
- 別ルート
- 町の背後の山上にある天台宗総本山・延暦寺と組み合わせるのが自然。参拝のあとに湯、という順で。
- 降りたあと
- 最寄りはおごと温泉駅。宿の送迎車は駅の出口で待つ。湖畔の宿までは徒歩15〜20分。