大阪・心斎橋No.404★★★地図で見る →
心斎橋筋
〜道頓堀へ流れ込む屋根付きの通り〜
大阪を代表する商店街。北の長堀通から南の戎橋まで、屋根の下を通しで歩ける。江戸期からの商人の通りで、そのまま道頓堀のグリコサインの前へ人を送り出す。

心斎橋筋は大阪の中心を南北に貫くアーケード商店街で、北端の長堀通から南端の戎橋まで続き、そこで道頓堀とグリコサインの前へ直接開く。この地理こそが要点だ。多くの訪問者は道頓堀に着き、サインを撮り、そして背後のアーケードの方が古くて大きいことに気づかないまま帰っていく。ここは江戸期から買い物の通りで、18世紀半ばに大丸がこの地に出店した頃には、すでに「大阪が買い物に来る場所」として確立していた。屋根があるということは、天候に左右されないということでもある。大阪の夏を思えば、これは小さな利点ではない。アーケードは周防町通で一度途切れ、また続く。だから一本の長い筒というより、二つの区間として体感される。通り沿いの目印は大丸心斎橋店だ。旧本館はアメリカ人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で、1922年と1925年の二期に分けて竣工した。その後継が今も西側を支えている。アーケードから西へ外れればアメリカ村——若く、騒がしく、古着の街で、まったく別の音がする。東へ外れれば堺筋へ向かう静かな通りになる。
歴史・背景
心斎橋一帯は江戸期に商人の街区として発達し、近代を待たずに大阪の買い物の中心として定着していた。大丸がこの地に構えたのは18世紀に遡る。ヴォーリズ設計の大丸本館は1922年と1925年の二期に分けて竣工し、戦前大阪の洋風商業建築として最も重要な作例のひとつとなった。以後の度重なる再開発を通じて、この通りは建築的な錨をここに保ち続けている。アーケードの屋根と歩行者専用化は20世紀に加えられたもので、通り自体はそれよりはるかに長く大阪の買い物の主軸であり続けてきた。
見どころ(歩く順)
- アーケードそのもの
- 長堀通から戎橋まで続く屋根付きの歩行者路。周防町通で一度途切れる。天候を選ばない
- 戎橋側の出口
- 南端。そのまま道頓堀とグリコサインの前に開く。地元の人間はこちらから着く
- 大丸心斎橋店
- 西側を支える百貨店。旧本館はヴォーリズの設計で1922年・1925年の二期竣工
- 両側の脇道
- 西はアメリカ村で若く騒がしく、東は堺筋へ向かう静かな通り。どちらもアーケードから数歩
おすすめの楽しみ方
北から南へ歩き、道頓堀へ送り出されるかたちにすること。逆ではない。そうすると大阪の人間と同じ方向からグリコサインの前に出るし、そもそもサインは夕方以降の方がいい。アーケードは端から端まで歩いて15分ほど、寄り道すればもっとかかる。屋根があるので、雨の日や酷暑の日に大阪の行程が総崩れになったときの確実な逃げ道にもなる。店ではなく食べ物が目的なら黒門市場が東へ徒歩10分ほど、百貨店の対極が見たいならアメリカ村がすぐ西だ。
実際の行き方
- 新大阪駅→心斎橋駅(大阪メトロ御堂筋線・約12分)。
- 駅の出口→アーケードを南へ(端から端まで約15分)、途中に大丸心斎橋店。
- 戎橋側の出口→道頓堀とグリコサイン。
- 西へアメリカ村、東へ堺筋方面に寄り道。
- 新大阪駅→心斎橋駅(大阪メトロ御堂筋線)
- 新大阪から大阪メトロ御堂筋線で南へ、心斎橋まで乗り換えなしで約12分。駅の出口はアーケードに直接出る。大阪(梅田)駅からなら同じ路線で約8分。
- 心斎橋駅→新大阪駅
- 御堂筋線が梅田・新大阪へ夜遅くまで戻る。戎橋を過ぎて南へ徒歩10分ほどのなんば駅からは、近鉄・南海に乗り継いで奈良や空港へ抜けられる。
行く前に
- 現金
- 百貨店とチェーン店はカードとIC決済が使える。小さな店と道頓堀側の屋台用に現金を。ICカードは大阪メトロ全線で使える。
- 定休
- アーケードは公道なので時間の制限なく通れるが、店舗はおおむね午前遅くから夕方まで。週末の午後は大阪でも屈指の歩行者密度になる。営業時間中のアーケード内は自転車の通行が制限される。
- 別ルート
- 道頓堀を越えた南端には御堂筋線・四つ橋線・千日前線のなんば駅。東西方向からは長堀鶴見緑地線も心斎橋に停まる。
- 降りたあと
- 心斎橋駅の出口はアーケードの北半分に直接出る。南へ向かって歩けば、戎橋と道頓堀まで通しで続いている。