千葉東部・いすみNo.109地図で見る →

飯縄寺

history穴場——実はすごい

千葉県東部・いすみの海に近い天台宗の古刹。本堂には江戸期の彫工・波の伊八による名高い欄間が伝わり、北斎の大波との関連を説く郷土研究もある。

飯縄寺
挿絵(AI生成イラスト)© FNJ

飯縄寺(いづなでら)は、いすみのサーフビーチから少し内陸に建つ寺。名高いのは本堂の欅(けやき)の一枚板の欄間で、若き牛若丸(源義経の幼名)と、日本の民間伝承に登場する鼻の長い山の精霊・大天狗が彫り出されている。地元の資料ではこの板を彫工・波の伊八の最高傑作と伝える。同じ本堂には名の由来となった渦巻く波の彫刻など、伊八の他の作品も残る。ある地元の研究者はこの波が北斎の「神奈川沖浪裏」に影響したと論じているが、これは一説であって定説ではない。本尊・飯縄大権現は天狗の姿で表され、地元で「天狗の寺」と呼ばれる由来になっている。

なぜ穴場のままか

英語の情報がとても少なく、主要な観光ルートから外れ、行くのに特急・普通列車・徒歩を要するため静かなまま。日帰りガイドにもまず載らない。

歴史・背景

寺伝では808年に開かれ、慈覚大師とも呼ばれる僧・円仁によるものとされる。現在の本堂は1797年の再建で、千葉県の有形文化財に指定されている。波の伊八(本名・武志伊八郎信由、1752〜1824年)はその再建前後にこの寺で仕事をしたと伝えられ、力強い波の彫刻から「波の伊八」の名で知られた。

見どころ(歩く順)

牛若丸と大天狗の欄間
欅一枚板から彫り出された、本堂の扉上の欄間。長さ約4m
伊八の波の彫刻
彫工の名の由来となった、渦巻く波のレリーフ
天狗の本尊
飯縄大権現。天狗の姿で表される本尊が「天狗の寺」の呼び名の源
1797年の本堂
千葉県指定の有形文化財。現在の本堂は1797年再建

おすすめの楽しみ方

目当ては彫刻。欄間の仕事をじっくり間近で見ることが訪れる意味の中心。本堂は10:00〜16:00、拝観料は現金300円で、荒天時は閉堂することがある。近くのいすみの海と組み合わせてもよい。

実際の行き方

起点
東京駅
所要
約75〜90分 · 電車+乗換(本数少なめ)
降車
太東駅(JR外房線)
  1. 東京駅 → 上総一ノ宮駅(特急わかしお、約60分)
  2. 上総一ノ宮駅 → 太東駅(JR外房線 各駅停車、2駅、約10分)
  3. 太東駅 → 寺(徒歩約35分、またはタクシー約5分)
特急わかしお+外房線各駅停車
東京駅→(特急わかしお・安房鴨川方面、約60分)→上総一ノ宮駅→(JR外房線 各駅停車・大原方面、2駅、約10分)→太東駅→(徒歩約35分、またはタクシー約5分)→寺。電車で計 約75〜90分、これに徒歩が加わる。注意:特急わかしおは1日数本、太東駅の普通列車も1時間に1〜2本程度と少ない——出発前に当日の時刻表を確認。
帰りは同じ経路で
来た道を戻る:太東駅まで徒歩かタクシー→外房線の各駅停車で上総一ノ宮駅→特急わかしおで東京へ。普通列車も特急も午後から夕方にかけて本数が減るので、着いたら太東駅の掲示で帰りの時刻を確認しておく。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
拝観料は堂で現金300円を払う・小銭を用意。この一帯の小さな駅やバスも現金のみのことが多い。
定休
本堂は10:00〜16:00、荒天時は閉堂することがある。静かな平日はいすみ市観光の窓口へ事前に一報を入れておくと確実。
別ルート
太東駅からタクシーなら徒歩35分が約5分に。タクシーは常駐していないことがあるので、事前予約が安心。
降りたあと
太東駅から、太東岬灯台の方へ舗装された道を内陸に進み、参道を登る——徒歩約35分。

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