滋賀南部・甲賀No.044地図で見る →

櫟野寺

history穴場——実はすごい

滋賀南部・甲賀の田畑の中に建つ天台宗の寺。国の重要文化財に指定された十一面観音の坐像では日本最大とされる3.12mの本尊と、平安時代の仏像群で知られる。

櫟野寺
実写(ライセンス済み)tak1701d / CC BY-SA 3.0

櫟野寺は滋賀南部・甲賀の田畑と低い丘のあいだに建つ、飾らない天台宗の寺だ。本尊の十一面観音坐像は像高約3.12メートル、台座と光背(像の背後の円い板)を含めると約5.3メートルにおよぶ。国が重要文化財に指定した仏像のうち、十一面観音の坐像としては日本最大とされる。平安時代(794〜1185年)の仏像が約20体伝わることも、古い仏像の多い滋賀でも際立った特徴だ。本尊は長く秘仏として守られ、めったに公開されなかった。近隣の大池寺・十楽寺とともに「甲賀三大仏」のひとつに数えられる。

なぜ穴場のままか

この寺は日帰りの定番ルートから外れ、バスは平日だけ・1日数本しかなく、英語の情報もほとんどない。だから外国からの客は近くの忍者の里へ向かってしまう。

歴史・背景

寺の草創は、日本で天台宗を開いた僧・最澄が8世紀末に最初の観音像を刻んだという伝承に結びつけられる。武将・坂上田村麻呂が9世紀初めの外護者として伝えられる。現存する仏像は平安時代(794〜1185年)のものと確認されており、今も比叡山・延暦寺の流れをくむ天台の寺として続く。本尊は古くは33年に一度だけ公開されていたという。2016年には、重要文化財20体が一括して東京国立博物館の特別展に出品され、山里のこのコレクションが広く知られるきっかけとなった。

見どころ(歩く順)

実写(ライセンス済み)tak1701d / CC BY-SA 3.0
本堂(観音堂)
特別公開の期間に開かれ、巨大な観音坐像と対面できる
巨大な観音坐像
像高約3.12m、台座と光背を含めると約5.3mの十一面観音坐像
平安仏20体
平安時代(794〜1185年)の仏像がすべて重要文化財として伝わる
立木観音の伝承
本尊は立ったままの樫の木から刻まれたと伝わり、最澄の草創伝承と結びつく

おすすめの楽しみ方

本尊はふだん公開されないため、堂が開かれる特別公開に合わせて訪ねたい。春(4月中旬〜5月上旬)と秋(10月中旬〜11月上旬)の二期。拝観時間は9:00〜16:00、拝観料は通常約600円・特別公開時は約1,000円で現金のみ。コミュニティバスは平日のみ・1日数本なので、甲賀駅からタクシー(約10分)を使う方が確実なことも多い。急がず静かに向き合える寺なので、山里までの道のりも含めて時間にゆとりを持って。

実際の行き方

起点
京都駅
所要
約90分 · バス平日のみ
降車
櫟野観音前 バス停
  1. 京都駅 → 草津駅(JR琵琶湖線・約22分)。
  2. 草津駅 → 甲賀駅(JR草津線・約36分)。
  3. 甲賀駅 → 櫟野観音前(甲賀市コミュニティバス・大原線・約15分/平日のみ、またはタクシー約10分)。
  4. 櫟野観音前バス停 → 寺の門(徒歩2〜3分)。
JRで甲賀駅、そこからコミュニティバス(またはタクシー)
京都駅 →(JR琵琶湖線・約22分)→ 草津駅 →(JR草津線・約36分)→ 甲賀駅 →(甲賀市コミュニティバス・大原線・櫟野観音方面・約15分)→ 櫟野観音前。移動は計およそ75〜90分、これに待ち時間が加わる。コミュニティバスは平日のみ・1日数本で、土日祝は運休なので、出発前に当日の時刻表を確認する。バスが合わなければ、甲賀駅からタクシーで約10分。
帰りも甲賀駅経由
帰りは同じ経路で、コミュニティバスかタクシーで甲賀駅へ戻り、JRで草津・京都方面へ。コミュニティバスは夕方で終わるので、着いたらまず帰りの時刻を停留所で確認し、合う便がなければ甲賀駅までタクシーで戻る算段にしておく。
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行く前に

現金
拝観は門で現金払い。通常は約600円、特別公開の時期は約1,000円。地方のバスも現金のみのことが多いので、小銭と少額の紙幣を用意しておく。
定休
現役の寺で、拝観時間は9:00〜16:00。本尊の観音堂が開くのは春と秋の特別公開のときだけなので、訪ねる前に今の公開日程を確認する。
別ルート
ここは車かタクシーが正直ラク。コミュニティバスは平日のみ・1日数本だから。土日祝は甲賀駅からタクシー(約10分)を前提にしておく。
降りたあと
櫟野観音前のバス停から、寺の門まで徒歩2〜3分。

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