和歌山・加太の海辺No.062★地図で見る →
深山砲台跡
和歌山市の漁師町・加太の背後の山に築かれた、明治期の赤煉瓦の砲台跡。紀淡海峡を守った由良要塞の一施設で、船に乗らずに登山道で行ける。

深山砲台は、紀淡海峡と大阪湾への入口を守る沿岸防御網「由良要塞」の一施設として加太の山中に築かれた。第一砲台は明治30年(1897年)竣工と記録され、ドイツ製の28cm榴弾砲と観測所が据えられた。現在は赤煉瓦の構造物・弾薬庫跡・壁に囲まれた通路が木立の中に残り、瀬戸内海国立公園の区域内にある。海峡を守る位置ゆえ、尾根からは同じ防御線を担った友ヶ島の砲台群が海越しに望める。第一砲台跡へは本土側の登山道で行けるため、フェリーは不要だ。
なぜ穴場のままか
本土側にあり、多くの旅行者がたどる島の日帰りルートから外れている。英語表記もほとんどなく、砲台名の看板すらなく国立公園の看板が入口の目印になる程度。多くの人は登山口に車を置いて歩いて上がる。
歴史・背景
由良要塞は明治22年(1889年)に建設が始まり、紀淡海峡を淡路島の由良・友ヶ島・加太の深山(本土側)・鳴門の四地区に配した洋式砲台で固めた。深山と田倉崎が本土側を担い、実戦を経ないまま放棄されて今に残る。深山の砲台跡は和歌山市の文化財に指定されている。
見どころ(歩く順)

- 尾根への登山道
- 加太の上の登り口から約15分の上り坂。入口は瀬戸内海国立公園の看板が目印(砲台名の看板はない)
- 赤煉瓦の砲座
- 大砲を据えた台座と壁。海峡越しの友ヶ島の砲台と似た設計の煉瓦造り
- 弾薬庫跡
- 砲弾や火薬を収めた部屋の遺構。第一砲台に残ると記録される
- 海峡の眺め
- 尾根から紀淡海峡越しに友ヶ島と淡路島を望む
おすすめの楽しみ方
加太の上の登り口から整備された登山道を歩いて訪ねる。入口の目印は瀬戸内海国立公園の看板で、砲台の名前の看板はない。晴れた日なら尾根から友ヶ島や淡路島まで見渡せる。尾根に店も自販機もないので、水を持参のこと。
実際の行き方
- 和歌山市駅→加太駅(南海加太線・約25分。加太は終点)
- 加太駅→登り口(タクシー約10分、または海側へ道を歩く)
- 登り口→煉瓦の砲台跡(整備された登山道・徒歩約15分の上り)
- 南海電車+タクシー/徒歩
- 和歌山市駅→(南海加太線・約25分)→加太駅→(タクシー約10分、または海側へ道を歩き登り口から徒歩約15分)→深山砲台跡。和歌山市駅から計およそ40〜60分(タクシー利用かどうかによる)。加太は路線の終点。
- 同じ道を戻る
- 加太駅まで歩くかタクシーで下り、南海加太線で和歌山市駅へ戻る。道に照明はないので、明るいうちに下山を始める。出発前に帰りの電車の時刻を確認しておく。
行く前に
- 現金
- 尾根に店も自販機もない。水と小型の懐中電灯を持参。地方のタクシーは現金のみのことがあるので小銭も。
- 定休
- 遺構は煉瓦が崩れ、砲座が口を開けている。道を外れず子供から目を離さない。
- 別ルート
- 時間がなければ加太の海辺の散歩でも、登らずに似た海峡の眺めが得られる。
- 降りたあと
- 加太駅から砲台まではタクシー約10分、または海側へ道を歩き、登り口から徒歩約15分の上り坂。入口の目印は瀬戸内海国立公園の看板で、砲台の看板ではない。