奈良県・桜井市(大和路)No.187★★★地図で見る →

長谷寺

history王道を、いちばんいい形で

桜井市の山腹に立つ真言宗豊山派の総本山。「花の御寺」の名で知られ、399段の覆屋付きの登廊を登った先に、日本最大級の木造観音像を祀る国宝の本堂がある。

長谷寺
実写(ライセンス済み)Tawashi2006 / CC BY-SA 3.0

長谷寺は奈良県桜井市の初瀬川の谷に面した急峻な山腹に立つ。この寺を象徴するのが「登廊(のぼりろう)」——仁王門から本堂まで200mにわたる399段の覆屋付きの木製階段廊下だ。吹き放しの構造で山腹の風景が刻々と変わり、5月の牡丹、6月の紫陽花、11月の紅葉と、季節ごとの花木が廊下の両脇を彩る。登廊を上り切ると、崖を越えて張り出した舞台作りの国宝・本堂。清水寺の舞台と同様に木の柱で支えられた縁側から、眼下の杉林と山稜が見渡せる。本堂内の本尊は1538年に刻まれた高さ約10mの十一面観音——日本最大級の木造観音像のひとつだ。長谷寺は西国三十三所巡礼の第8番札所として、花の季節だけでなく年間を通じて参拝者を迎える。

歴史・背景

長谷寺の草創は686年、道明上人が銅板法華説相図を西の丘に安置したことに始まる。727年に聖武天皇の勅を受けた徳道上人が十一面観音像を造立し、以来観音信仰の霊場として栄えた。現在の観音像は火災で失われた先代の代替として1538年に造立されたもの。登廊は1039年に建てられ、下廊・中廊は火災後の1894年に再建。近世に真言宗豊山派の総本山となり、今日も全国の豊山派寺院を統括する。

見どころ(歩く順)

実写(ライセンス済み)Zairon / CC BY 4.0
仁王門
登廊の出発点となる山の入口。参道の石段を上った先に立つ
登廊(のぼりろう)
399段・200mにわたる3棟構成の覆屋付き木製廊下。時代の異なる棟が連続する
本堂(国宝)と舞台
1650年再建の国宝・本堂。崖を越えて張り出した舞台から山腹の眺めが広がる。内部に高さ約10mの十一面観音
牡丹庭園
登廊沿いと山腹に約7,000株の牡丹。4月下旬〜5月が見ごろ

おすすめの楽しみ方

牡丹の見ごろ(4月下旬〜5月)に登廊を歩くと、階段の両脇が花で埋まる景観が特別な体験になる。紅葉の11月も美しい。本堂の舞台に出たら、杉林と山稜の眺めをしばらく楽しみたい。長谷寺駅から仁王門までは土産物屋と宿坊が並ぶ参道を約15分歩く。

実際の行き方

起点
大阪上本町駅
所要
約50分 · 近鉄大阪線(急行)
降車
長谷寺駅(近鉄大阪線)
  1. 大阪上本町駅 → 長谷寺駅(近鉄大阪線急行・約50分)。ICカード利用可。
  2. 長谷寺駅 → 仁王門(参道を徒歩約15分・案内標識あり)。
  3. 仁王門 → 登廊399段 → 国宝本堂の舞台 → 牡丹庭園(境内を1〜2時間)。
近鉄大阪線の急行で大阪上本町から直通
大阪上本町駅から近鉄大阪線の急行に乗り、長谷寺駅で下車(約50分)。近鉄大阪線は急行が頻繁に走る。長谷寺駅からは参道を歩いて仁王門まで約15分(駅から案内標識あり)。ICカード(Suica・ICOCA)は近鉄でも概ね利用可能。
長谷寺駅から近鉄で大阪へ
参道を下って長谷寺駅へ(約15分)。近鉄大阪線の急行で大阪上本町へ(約50分)。日中は電車が頻発。大和八木駅で乗り換えれば奈良・京都方面にもアクセス可。
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行く前に

現金
境内への入山料が必要(現在の料金はhasedera.or.jpで確認)。牡丹まつり期間は牡丹庭園の別途観覧料が加わる場合も。近鉄はICカード利用可。参道の食事処・宿坊は現金が中心。
定休
通年参拝可能。牡丹まつり(4月下旬〜5月)は最も混む。紅葉(11月)も人気。本堂は信仰の場につき、静かに参拝すること。
別ルート
京都・奈良方面からは近鉄京都線または奈良線で大和八木駅に出て、大阪線に乗り換えると長谷寺駅まで約30〜40分。奈良市内の観光とセットにしやすい。
降りたあと
長谷寺駅(近鉄大阪線)の改札を出て、参道(案内表示あり)を約15分歩くと仁王門(登廊の入口)に着く。

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