奈良南東部・宇陀No.061★地図で見る →
宇陀松山
〜奈良の薬商人の町〜
宇陀松山城跡と宇陀川に挟まれた一本の通りに、江戸後期から大正期の町家が連なる国の重要伝統的建造物群保存地区。薬と薬草の商いで栄えた商家町だ。

宇陀松山は奈良市から南東へ約一時間、山あいの宇陀市にある古い町並みだ。宇陀松山城跡と宇陀川のあいだの一本の通りに、黒い木格子と切妻の町家が並び、その多くは江戸後期から明治・大正期にかけて建てられた。京・奈良と東の伊勢を結ぶ街道筋という立地が、薬と薬草を商う町としての繁栄を支えた。そのなごりはいまも商店や資料館に残る。2006年、この地区は商家町として国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、範囲は約17ヘクタールにおよぶ。
なぜ穴場のままか
町は奈良市から南東へ一時間、ローカル電車+ローカルバスでしか行けず、薬商の歴史も英語ではほとんど説明されない。だから団体でなく、国内の歴史好きが歩く町だ。
歴史・背景
この集落は戦国時代(15〜16世紀)に地元の武士・秋山氏の城下集落として始まり、宇陀地方の政治・経済の中心へと発展した。現存する町家は江戸後期から大正期の建築が中心で、残された町並みが全体として意匠的に優秀である点が保存地区選定の評価理由となった。
見どころ(歩く順)

- 町家の町並み
- 城跡の丘と川のあいだに続く、黒い木格子と切妻の商家の連なり
- 薬の館
- 旧薬問屋を活用した資料館。商家の造作の奥に町の薬商の歴史を伝える
- 森野旧薬園
- 享保年間(1700年代初め)に開かれた私設薬草園。現存する日本最古の私設薬草園とされる国指定史跡
- 城下町の町割り
- 宇陀松山城跡の下に広がる古い町割り。川と遠くの山々に囲まれた景色
おすすめの楽しみ方
地区は小さいので、ゆっくり歩いて巡るのがよい。町家の通りから「薬の館」、近くの「森野旧薬園」をつなげば、店から薬草園まで町の薬商の物語をたどれる。終点「大宇陀」バス停から旧町まで徒歩約5分。
実際の行き方
- 大阪上本町駅→榛原駅(近鉄大阪線・急行・約50〜55分)
- 榛原駅→終点「大宇陀」(奈良交通バス・大宇陀行き・約15〜20分)
- 大宇陀バス停→旧町(徒歩・約5分)
- 近鉄電車+奈良交通バス
- 大阪上本町駅(大阪中心部)→(近鉄大阪線・急行・約50〜55分)→榛原駅→(奈良交通バス・大宇陀行き・約15〜20分)→終点「大宇陀」(道の駅 宇陀路大宇陀)→(徒歩・約5分)→旧町。計 約75〜80分。大宇陀行きのバスは日中おおむね1時間に1本。
- 同じ経路を逆に
- 帰りも同じ道で、大宇陀からバスで榛原駅へ、そこから近鉄大阪線で大阪へ。バスはおおむね1時間に1本で夕方は減るので、着いたら大宇陀のバス停で帰りの時刻を確認しておく。
行く前に
- 現金
- バスや小さな資料館はカードが使えないことがあるので、運賃や入館用に小銭と小額紙幣を用意。
- 定休
- 路地には人が暮らし働いているので、声を落とし、家や住む人の撮影は配慮して。
- 別ルート
- バスの時刻が合わなければ、榛原駅からタクシーでも旧町へ行ける。
- 降りたあと
- 大宇陀のバス停から平らな道を徒歩5分ほどで保存地区に入り、あとは端から端まで歩ける。