斑鳩・法起寺No.060★地図で見る →
法起寺
706年に完成した現存最古の三重塔が、法隆寺から裏道を歩いてほど近い斑鳩の田園に立つ。ユネスコ世界遺産の構成資産で、秋には寺の周囲にコスモスが咲きそろう。

法起寺は奈良・斑鳩町の岡本地区、名高い法隆寺から歩いてほど近い田園の一角にある。飛鳥時代(七世紀から八世紀初め)の706年に完成したその三重塔は、現存する日本最古の三重塔とされ、創建当初から唯一残る建物だ。高さ約24メートルで田んぼの中にすっくと立つ国宝で、ユネスコ世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産でもある。秋になると地元の農家が伝統的な景観を守る取り組みとして周囲の畑にコスモスを植え、桃色と白の花が古い塔を田の風景とともに引き立てる。
なぜ穴場のままか
この一帯の客はほぼ名高い法隆寺だけを見て帰る。法起寺は徒歩40分ほど離れ、本数の少ないローカルバスしかなく、英語の案内も少なく、主要な観光導線から外れている。だからコスモスの時期でも静かなままだ。
歴史・背景
法起寺は638年、聖徳太子の子・山背大兄王が父の遺志を継いで岡本宮を寺に改めて創建したと伝えられる。残る三重塔は706年完成で、建築史家は近くの法隆寺五重塔を手本にしたと指摘する。のちに衰退して法隆寺の管轄に入り、塔は17世紀後半に修理された。全体を解体して組み直す大修理は1975年に完了した。
見どころ(歩く順)

- 西門から入る
- 法起寺前バス停から徒歩1分ほど。コスモス畑は寺のすぐ南
- 706年の三重塔
- 現存最古の三重塔。高さ約24メートルの国宝
- 十月のコスモス畑
- 地元の農家が育てる寺周りのコスモス。十月中旬〜十一月上旬が見頃
- 世界遺産の構成資産
- ユネスコ世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」の一部
おすすめの楽しみ方
コスモスが最も美しいのは十月中旬から十一月上旬。花越しに三重塔を望むこの光景が法起寺の真骨頂だ。拝観料は大人約500円。コスモスは私有の農地なので、畝には入らず道から眺める。法隆寺駅から徒歩約40分(平坦)、または1日8本ほどの周遊バスで法起寺前へ。
実際の行き方
- 京都駅→奈良駅(JR奈良線の快速・約47分)
- 奈良駅→法隆寺駅(JR大和路線・約13分)
- 法隆寺駅→法起寺(徒歩約40分、または本数の少ない斑鳩回遊ラインの周遊バスで法起寺前へ)
- JRで法隆寺駅へ、そこから徒歩か周遊バス
- 京都駅→(JR奈良線の快速で奈良駅・約47分)→奈良駅→(JR大和路線・約13分)→法隆寺駅→(北東へ徒歩・約40分・平坦)、または奈良交通「斑鳩回遊ライン」の周遊バスで法起寺前バス停へ。最後を歩く場合、計およそ100分。周遊バスは1日8本ほどしかないので、出発前に当日の時刻表を確認。
- 同じ経路を逆に
- 帰りは法隆寺駅まで歩いて戻るか、同じ周遊バスで。周遊バスは夕方で終わり、寺の拝観は17時(冬は16時30分)で閉まる。着いたら、畑を見に行く前に停留所で帰りのバス時刻を確認しておくとよい。
行く前に
- 現金
- 拝観料(大人およそ500円)もローカルバスも現金のことが多いので、小銭と小額紙幣を用意。
- 定休
- コスモス畑は私有の農地。道から眺め、畝には入らない。
- 別ルート
- バスが合わなければ、法隆寺駅からの徒歩は平坦で約40分。法隆寺近くで自転車を借りる方法もある。
- 降りたあと
- 法起寺前バス停から寺の西門まで徒歩1分ほど、コスモス畑は寺のすぐ南にある。