海の京都・宮津の高原No.025地図で見る →

上世屋

〜天橋立の奥の茅葺きと棚田の里〜

nature穴場——実はすごい

京都・宮津市北部の高原にある農村集落。笹葺き屋根の民家と棚田が広がり、日本海の天橋立から内陸へ入った山あいに位置する。

上世屋
実写(ライセンス済み)Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0

上世屋は、宮津市の世屋高原にある今も田を耕す小さな集落。棚田は斜面を登り、約18ヘクタールにおよそ207枚が広がり、昔からの農家と移り住んだ人たちの手で維持されている。屋根はふつうの茅ではなく笹を用いた「笹葺き」の伝統様式で、この珍しさが認められ、景観そのものが京都府の景観資産に登録されている。冬は積雪が2メートルを超える豪雪地で、農の営みは古い季節の暦に沿って続いている。展示施設ではなく、暮らしの続く里の風景だ。

なぜ穴場のままか

駅はなく、以前あった路線バスも廃止されたので、上るには車かタクシーが要る。日帰り客は天橋立の湾から出ず、英語情報も少ないため、静かなまま。

歴史・背景

2009年3月、京都府がこの集落の景観を「棚田と笹葺き民家が織りなす上世屋の里山景観」として景観資産に登録。同年、朝日新聞社と森林文化協会が全国4,400件超から選んだ「にほんの里100選」にも選ばれた。2022年2月には、上世屋・松尾の棚田が農林水産省の「つなぐ棚田遺産」全国271地区のひとつに加えられた。保全活動は地元NPO法人「里山ネットワーク世屋」が担っている。

見どころ(歩く順)

世屋の棚田Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0
笹葺きの民家
ふつうの茅ではなく笹で葺いた、全国でも珍しい伝統様式の屋根
段々の棚田
約18ヘクタールに約207枚が斜面を登る棚田の広がり
伝統の農法
田に入れる前に水を温める「コナワ」水路と、刈った稲を架ける稲木干し
高原の里山景観
海岸線から内陸に入った山あいに広がる、田畑と集落の里山

おすすめの楽しみ方

水を張った棚田が空を映す初夏か、稲が黄金に色づき稲木に架けられる秋がよい。ここへは車がほぼ必須で、宮津の市街から山道を約40分。今も人が住み田を耕す里として、ゆっくり静かに歩きたい。

実際の行き方

起点
京都駅(その後 天橋立)
所要
京都から約3時間(電車+車約40分) · 車(直通バスなし)
降車
上世屋 集落
  1. 京都駅→天橋立駅(特急はしだて・約2時間)
  2. 天橋立周辺→宮津の市街(ローカル移動・約10分)
  3. 宮津の市街→上世屋の集落(山道を車かタクシーで約40分)
車かタクシー(直通バスなし)
上世屋に駅はない。集落へ通じていた路線バスは2021年に廃止されたため、現実的な手段は車かタクシー。車なら宮津の市街から山道を約40分登る。山道は狭く時間もかかるので、余裕を見ておくとよい。
暗くなる前に
尾根の道は狭く街灯もないので、明るいうちに下山を。タクシーで来た場合は集落で拾えないため、帰りの迎えを事前に手配しておく。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
集落に店はないので、水と食料は持参で。カードは使えないため現金も持っていく。
定休
暮らしの続く農村。道から外れず、棚田や民家の敷地には踏み込まない。
別ルート
観光向けの定期バスはない。世屋地区には予約制のデマンド交通(公共交通空白地有償運送)があるが、事前予約が要り、基本は住民向け。旅行者は当てにしない。
降りたあと
車を停める集落の道から、棚田までは尾根沿いにほぼ平坦な道を少し歩く。

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