海の京都・与謝野No.026★地図で見る →
ちりめん街道
〜丹後の絹商人が築いた加悦の町並み〜
京都府北部・与謝野町の加悦地区にある旧商人街道。丹後ちりめん(着物用の絹織物)の隆盛が生んだ商家・蔵・機屋が立ち並ぶ、国の重要伝統的建造物群保存地区。

「絹の道」を意味するちりめん街道は、京都府北部・丹後地方の与謝野町加悦地区を通る旧街道。この町は着物用のしぼのある絹織物「丹後ちりめん」で栄えた。街道は旧加悦町役場庁舎から西山工場まで南北およそ700メートル続き、一帯は約12ヘクタールの国の重要伝統的建造物群保存地区として守られている。漆喰塗りの商家・蔵・ちりめん工場・旧医院・銀行・旅館・社寺など、織物産業が町を近代化させた時代の建物が密度高く残る。保存地区内の約260棟のうち約120棟が明治・大正・昭和初期(1860〜1930年代)の建築で、ひとつの時代でなく複数の時代が重なる町並みとして読み取れる。旧尾藤家住宅など内部を公開している建物もあり、かつての縮緬問屋の暮らしをうかがえる。
なぜ穴場のままか
京都のふつうの観光ルートから大きく外れ、英語情報も少なく、電車とバスで長くかかるため静かなまま。北部を訪れる人の多くは天橋立の砂州で足を止め、内陸の加悦までは来ない。
歴史・背景
丹後ちりめんの技法は1722年、京都で技を学んだ者たちによって加悦へ伝えられたと記録される。江戸時代以降、日本の着物文化を支える高級織物となり、その富が今に残る商家・蔵・公共建築を生んだ。多様な建造物が密度高く残ることが評価され、2005年12月27日に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定。地域の絹文化をめぐる日本遺産としても認定されている。
見どころ(歩く順)

- 旧加悦町役場庁舎
- 1929年築の洋風庁舎。修復されて現在は観光協会の拠点
- 旧尾藤家住宅
- 内部公開の縮緬問屋の商家。絹商人一家の暮らしを伝える
- 商家と蔵の町並み
- 約700メートルの街道沿いに続く漆喰塗りの店構えと蔵
- 現役の織物工房
- 地区内外で今も稼働するちりめん工場・織物工房
おすすめの楽しみ方
端から端まで無理なく歩ける長さ。旧町役場庁舎から西山工場へ通りを歩き、建物の意匠に各時代の違いを読み取るのが基本の楽しみ方。旧尾藤家住宅や現役の織物工房に立ち寄れば、古い建物を眺めるだけの散策が、それを築いた縮緬の技に触れる時間へと変わる。
実際の行き方
- 京都駅→福知山駅(特急きのさき・約1時間15分)
- 福知山駅→与謝野駅(特急たんごリレー・約45分)
- 与謝野駅→「ちりめん街道」バス停(丹海バス30/32系統・約25分)
- バス停→保存地区の通り(徒歩約1分)
- 京都→福知山→与謝野→バス
- 京都駅→(特急きのさき・約1時間15分)→福知山駅→(京都丹後鉄道 特急たんごリレー・約45分)→与謝野駅→(丹後海陸交通バス30または32系統で「ちりめん街道」バス停まで約25分、徒歩約1分)。鉄道だけで計約2時間30分、これにバスが加わる。バスは1日数本しかないので、出発前に当日の時刻表を確認。
- 帰りは同じ経路
- バスで与謝野駅へ戻り、福知山・京都方面の電車に乗る。バスは本数が少なく夕方には終わるので、到着したらまず「ちりめん街道」バス停で帰りの時刻を確認。バスに乗り遅れたら、街道から与謝野駅までタクシーで約15分。
行く前に
- 現金
- 地方のバスや小さな店は現金のみのことが多い・小銭と少額紙幣を用意。
- 定休
- 街道沿いの家には人が暮らしている・外から眺め、私邸には入らない。
- 別ルート
- バスの時刻が合わなければ、与謝野駅から「ちりめん街道」までタクシーで約15分。
- 降りたあと
- 「ちりめん街道」バス停から保存地区の通りまで徒歩約1分・通りはそこから約700メートル続く。