京都南部・笠置No.013★地図で見る →
笠置山と笠置寺
木津川の峡谷を見下ろす標高288mの花崗岩の山。かつて岩壁に高さ約15mの弥勒仏が刻まれ、今も巨石を縫う行場の道が残る。

笠置山は京都と奈良の境近くにそびえる。木々に覆われた斜面に家ほどの大きさの花崗岩の巨石が点在し、古くから信仰の対象となってきた。笠置寺では、最大の岩壁にかつて高さ約15mの弥勒(みろく、未来に現れるとされる仏)が彫られていた。火災で像の表面が失われ、今は石にかすかに残る光背の窪みからその姿をしのぶほかない。その周囲を巡るのが行場(ぎょうば)めぐりで、かつて修行僧が歩いた道だ。名のついた巨石をつなぐ一周約800mの歩く道は、展望台ではなく実際に足で踏む岩めぐりになっている。山全体と眼下の木津川の峡谷は国の史跡・名勝に指定されている。
なぜ穴場のままか
小さな田舎駅まで電車を2回乗り換える必要があり、岩めぐりの標識もほぼ日本語だけ。だから外国人はまず来ない。京都の主要な観光導線からも大きく外れている。
歴史・背景
笠置寺は弥勒信仰の霊場として栄え、1300年代の初めごろには山中に多くの堂塔と僧兵を抱えるほどになったと伝わる。1331年、後醍醐天皇は鎌倉幕府に対する反乱(元弘の乱)でこの山を拠点とした。一月に及ぶ攻防の末に全山が焼け落ち、弥勒磨崖仏も兵火で元に戻らぬ損傷を受けた。往時の姿は現存する寺の絵図や記録からうかがい知るのみである。
見どころ(歩く順)

- 笠置駅からの参道
- 笠置駅から寺の入口まで登り坂を徒歩約40〜45分
- 弥勒磨崖仏
- かつて岩壁に刻まれた高さ約15mの仏。現在は光背の窪みがわずかに確認できる程度
- 行場めぐりの巨石群
- かつて修行僧が歩いた一周約800mの道。名のついた花崗岩の巨石を巡り、歩いて小一時間
- 木津川の峡谷
- 山の下を流れる川の谷。国の名勝に指定されている
おすすめの楽しみ方
笠置駅から寺の入口まで登り坂を徒歩約40〜45分(拝観時間9:00〜16:00)。そこから行場めぐりを一周約800m歩く。岩の上は滑りやすいので歩きやすい靴で。木津川沿いの春の桜と11月のもみじ公園のライトアップが、この土地の二大シーズンだ。
実際の行き方
- 京都駅→木津駅(JR奈良線・約40〜50分)
- 木津駅→加茂駅(JR大和路線・約6分)
- 加茂駅→笠置駅(JR関西本線・約8分)
- 笠置駅→笠置寺の入口(登り坂を徒歩・約40〜45分)
- JR奈良線→大和路線→関西本線
- 京都駅→(JR奈良線・約40〜50分)→木津駅→(JR大和路線・約6分)→加茂駅→(JR関西本線 亀山方面・約8分)→笠置駅。乗車だけで約60分、2回の乗り換え待ちを含めて約80〜90分みておく。加茂→笠置の最後の区間は1時間に1本ほどなので、出発前に接続時刻を確認。
- 同じ経路で戻る
- 同じ経路で、加茂・木津で乗り換えて戻る。笠置は1時間に1本ほどで夜遅くまで走るが、暗くなると接続は減る。着いたら駅の掲示で帰りの発車時刻を確認しておく。
行く前に
- 現金
- 電車はICカード(ICOCA/Suica)が使える。拝観料は大人500円で、近くの売店は現金のみのこともあるので小銭を用意。
- 定休
- 現役の山寺で拝観は9:00〜16:00。磨崖仏まではしっかりした登り道なので、歩きやすい靴で涼しいうちに。
- 別ルート
- 登りがきつければ、木津川沿いの河原のキャンプ場が駅に近く平坦でやさしい代替。
- 降りたあと
- 笠置駅から川の方へ渡り、標識のある寺道を登る。寺の入口まで徒歩約40〜45分。