但馬・城崎No.152★★地図で見る →
城崎温泉
柳並木の川沿いに七つの外湯が立つ、兵庫・豊岡の温泉街。宿に着いたら浴衣と下駄に着替え、外湯をはしごして歩く——百年続く城崎のスタイルだ。

城崎温泉は各旅館の内湯ではなく、共同の外湯を中心に成り立つ温泉街だ。宿に着いたら浴衣(木綿の部屋着)と下駄(木のサンダル)に着替え、川沿いを歩きながら外湯を一軒ずつ巡る——これを「外湯めぐり」と呼ぶ。七軒の外湯は一の湯・御所の湯・地蔵湯・柳湯・まんだら湯・鴻の湯・さとの湯。さとの湯は2024年3月から長期休業に入り、現在は六軒が営業している。それぞれに趣と由来の伝説がある。舞台となるのは柳並木と太鼓橋が彩る大谿川(おおたにがわ)沿いで、木造の旅館が軒を連ねる。
なぜ穴場のままか
ここは知る人ぞ知る穴場ではなく、有名な温泉街。ひとつの宿の内湯に籠もるのでなく、外湯を歩いて巡る地元流の楽しみ方ができる王道として収録した。
歴史・背景
各外湯には開湯の伝説が伝わる。鴻の湯は足を傷めたコウノトリが湯で癒やしたという話に由来し、一の湯は江戸時代の医師に名湯として推されたと伝わる。文学との縁は小説家・志賀直哉によるところが大きい。志賀は1913年、列車にはねられた療養のため城崎を訪れ、その滞在をもとにした短編『城の崎にて』を1917年に発表。私小説の名作として長く読み継がれている。
見どころ(歩く順)

- 駅から川沿いの通りへ
- 城崎温泉駅から徒歩約2分で柳並木の大谿川沿いに出る
- 一の湯の洞窟風呂
- 江戸風の外観の奥に自然の岩をくり抜いた風呂。城崎を代表する外湯
- 御所の湯と残り四軒
- 川沿いに点在する、それぞれに趣と伝説を持つ五つの外湯
- 浴衣と下駄の外湯めぐり
- 宿が貸す浴衣と下駄で外湯を歩いて巡る、城崎ならではの習わし
おすすめの楽しみ方
地元の宿に一泊して浴衣と下駄に着替え、街灯がともり下駄の音が石畳に響く夕暮れどきに川沿いを歩いて外湯を巡るのがよい。さとの湯は休業中のため、現在営業している六軒を中心に巡る順路を組もう。
実際の行き方
- 大阪駅→城崎温泉駅(JR特急こうのとり・約2時間40分・要指定席)。
- 福知山止まりの列車なら、福知山で特急きのさき・はしだてに乗り換える。
- 城崎温泉駅から徒歩約2分で、外湯が並ぶ川沿いの通りへ。
- 大阪から特急(直通あり)
- 大阪駅→(JR特急こうのとり・約2時間40分)→城崎温泉駅。直通の列車もあるが、福知山止まりの列車も多く、その場合は福知山で特急きのさき・はしだてに乗り換える。城崎温泉まで直通するこうのとりは1日およそ六本で、多くは午前中。早めの出発が楽。これらの特急は座席指定が必要——乗車前に指定席を予約すること。京都からは特急きのさきが約2時間20分で直通する。
- 帰りも同じ特急で大阪・京都方面へ
- 帰りは同じJR特急で福知山方面へ、そこから大阪または京都へ。直通の列車は午後になると少なくなり、乗り換えが必要な便も多い。着いたら駅で当日の帰りの時刻を確認し、指定席を予約しておくこと。深夜発の列車はあてにしない。
行く前に
- 現金
- 各外湯は受付でそれぞれ入浴料を払う。カードが使えない場合もあるので現金を用意する。JRの乗車券部分はICカード(Suica・ICOCA)のタッチでも払えるが、特急の指定席は別に予約・購入が必要。
- 定休
- 七つの外湯のうちさとの湯は2024年3月から休業中・再開未定。七湯でなく六湯として計画を。各外湯には営業時間と定休日があるので、出かける前に当日の時間を確認する。
- 別ルート
- 宿泊しなくても外湯に入れる。日帰りでも共同浴場は利用できるが、浴衣は含まれないので、着たい場合は別途レンタルする。
- 降りたあと
- 城崎温泉駅から徒歩約2分で川沿いの通りに出る。外湯は通り沿いに点在し、最も遠い鴻の湯は駅から徒歩およそ15〜25分。