京都・梅小路/京都駅西No.384★★地図で見る →
京都水族館
梅小路公園にある内陸型水族館。全水槽が人工海水で、10エリア約200種を展示。京都の川のオオサンショウウオから始まる。

京都は山に囲まれた盆地で、いちばん近い海岸まで1時間ほどある。だからここに水族館があるのは自然の成り行きではなく、はっきりした工学的な選択だ。館内の水槽はすべて敷地内で調合した人工海水で動いており、設計はその事実を隠すのではなく前面に出している。入って最初に出会うのはサンゴ礁ではなく、オオサンショウウオの部屋だ。京都の山あいを流れる鴨川・由良川水系に棲む体長60センチ超の両生類で、国の特別天然記念物に指定されている。そこから展示は川、河口、外海へと外向きに進み、10のエリアで約200種を見せる。中心は大水槽「京の海」——京都府北部の日本海を再現した水槽で、マイワシの群れが回り続けている。ペンギン、クラゲの回廊、そして観客席の向こうに京都タワーと東山が見えるイルカスタジアムが続く。
なぜ穴場のままか
寺の街で水族館を旅程に入れる人はいない。だからこそ成立している。京都駅から1駅、全館屋内、そして——一週間撮り続けてきたあの山あいの川に実際に棲んでいるオオサンショウウオに会える、京都で唯一の場所だ。しかも海水を自前でつくっている。「水族館とは何のための施設か」という主張そのものになっている。
歴史・背景
開業は2012年。梅小路公園の中に建つが、この一帯は1世紀のあいだ鉄道用地だった。公園の隣は旧梅小路機関車庫で、1914年の扇形車庫は今も京都鉄道博物館の中心にある。公園自体は平安京遷都1200年を記念して1995年に整備された。この水族館が掲げているのは見世物性ではなく、京都自身の流域に生きる淡水生物だ。オオサンショウウオが隅の水槽ではなく最初の、いちばん大きな淡水展示を占めているのはそのためで、この種は移入された中国産との交雑という地域固有の問題も抱えている。
見どころ(歩く順)

- オオサンショウウオ
- 最初の展示。付け足しではない。京都の山あいの川に棲む国の特別天然記念物を、大きな低照度の淡水槽で見せる
- 大水槽「京の海」
- 京都府北部の日本海を再現した中心水槽。マイワシの群れが回遊し続ける
- クラゲエリア
- 背後から光を当てた円筒水槽が並ぶ専用ゾーン。館内でいちばん静かな部屋
- イルカスタジアム
- 屋外の観覧席。向こうに京都タワーと東山が見える。パフォーマンスは掲示の時刻表制
おすすめの楽しみ方
京都で雨に降られた日の最善手はここだ。理由は隣にある——京都鉄道博物館が同じ梅小路公園を共有していて、二つ合わせれば京都駅から1駅の範囲を出ずに丸一日が埋まる。可能なら平日に。学校団体は午前半ばに入ってくる。入口でイルカの時刻表を確認し、最後に回そうとせず、その時間を軸に順路を組むといい。外の公園は無料で広く芝生もあるので、前後に子どもを走らせるのに向いている。
実際の行き方
- 京都駅→梅小路京都西駅(JR嵯峨野線・1駅・約3分)。
- 梅小路公園を南東へ歩いて入口まで(約7分)。
- 順路どおりに——オオサンショウウオ、ペンギン、大水槽「京の海」、クラゲ、イルカスタジアム。
- 京都駅→梅小路京都西駅、1駅
- 京都駅 →(JR嵯峨野線・山陰本線/1駅・約3分)→ 梅小路京都西駅 → 梅小路公園を南東へ徒歩約7分で入口。京都駅構内の移動を含めて計10〜15分ほど。列車は1時間に数本。京都駅中央口から塩小路通を歩いて全部行くこともでき、その場合は約20分。
- 1駅で戻る、または公園を東へ歩く
- 梅小路京都西駅からJRで1駅、京都駅へ。あるいは梅小路公園を東へ抜けて塩小路通を歩けば京都駅まで約20分。市バスも「梅小路公園・京都鉄道博物館前」に停まる。
行く前に
- 現金
- 入場料は大人2,600円、高校生2,000円、小中学生1,400円、3歳以上900円。チケット窓口はカード・IC決済に対応。外の梅小路公園は無料。
- 定休
- 通常は9:30〜18:00、11月〜3月は9:30〜17:00。季節による変更や設備点検の臨時休館があるので、行く日の営業時間は公式サイトで確認すること。イルカのパフォーマンスは時刻表制で、入口に掲示される。
- 別ルート
- 京都駅から市バス205系統・208系統で「梅小路公園・京都鉄道博物館前」まで約10分。公園の東側に降りられる。京都駅から全部歩いても平坦で約20分。
- 降りたあと
- 梅小路京都西駅から梅小路公園を南東へ。徒歩約7分で入口、案内板が出ている。