東京・青山/神宮外苑No.324★★★地図で見る →
神宮外苑いちょう並木
青山通りから聖徳記念絵画館まで約300メートル、四列146本のイチョウが続く並木道。1923年の植栽時に高さを段階的に変えて遠近感を強調しており、東京でもっともよく知られた秋の街路。

並木は青山通りから始まり、北へ約300メートル、一直線に伸びる。四列、146本のイチョウが頭上で閉じてトンネルになる。その突き当たりに、樹々にちょうど収まる形で聖徳記念絵画館の石のドームが立つ。多くの人が知らずに撮っているのは、実は計算された舞台装置だ。木は高さ順に植え分けられている。青山通り側がいちばん高く、絵画館へ向かうほど低い。だから梢の線は奥へ行くほど下がり、目は並木を実際より長く、突き当たりの建物を実際より遠く大きく読む。木そのものの出自もはっきりしている。1908年に新宿御苑で採取された種を苗まで育て、外苑の造営に合わせて1923年にここへ植えたものだ。11月中旬から全体が色づき、12月初旬には車道も歩道も落葉で埋まる。色がいちばん濃く、光が梢からだけでなく地面からも返ってくるのはこの時期である。
歴史・背景
種は1908年に新宿御苑で採取され、苗として育てられたのち、明治神宮の外苑造営に合わせて1923年にこの地へ植えられた。造園設計者は四列の木を軸線に沿って高さ順に配し、ヨーロッパの整形式並木に由来する遠近法の手法を使って、北端の聖徳記念絵画館がより遠く、より大きく見えるようにした。その絵画館自体、明治天皇の生涯を描いた大壁画80点——日本画40点・洋画40点——を収める建物で、重要文化財に指定されている。
見どころ(歩く順)

- 青山通り側・中心線からの眺め
- 設計が想定した構図。南端の軸線上に立ち、トンネルの奥のドームを見通す一点
- 聖徳記念絵画館
- 軸線を閉じるドームの建物。館内には明治天皇の生涯を描いた壁画80点。建物自体が重要文化財
- 落葉の絨毯
- 12月初旬、車道も歩道も一面黄色に埋まる。光が梢からだけでなく地面からも返ってくる数日間
- いちょう祭りの屋台
- 見頃の数週間、絵画館側に並ぶ屋台。混むが、立ち止まって並木を振り返るにはここがいちばん楽
おすすめの楽しみ方
早い時間に来ること。ピーク時の午前10時には中心線が三脚の列になるが、8時前ならほぼ無人で、低い朝日が横の路地から軸線に沿って差し込む。まず青山通り側の中心線に立つ——植栽が想定したのはその構図だ。そのうえで北へ歩き、一度振り返ること。奥へ行くほど木が高くなって迫ってくる逆向きの眺めは、誰も撮っていない。歩道から出ないこと。現役の車道であり、混雑する週末は歩行者が一方通行になる。
実際の行き方
- 東京駅 → 赤坂見附駅(東京メトロ丸ノ内線・約8分)。
- 赤坂見附駅 → 外苑前駅(銀座線・渋谷方面へ3駅・約5分)。
- 外苑前駅4a出口 → 青山通りの並木入口(徒歩約5分)。中心線に立って北を見てから、300メートルを絵画館まで歩く。
- 東京駅 →(丸ノ内線)→ 赤坂見附 →(銀座線)→ 外苑前駅
- 東京駅から東京メトロ丸ノ内線(荻窪方面)で赤坂見附駅まで約8分。銀座線(渋谷方面)に乗り換えて3駅・約5分、外苑前駅。合計15〜20分。どちらの路線も終日数分間隔で走るので時刻表の確認は不要。外苑前駅は4a出口から青山通りを北西へ徒歩約5分で並木の入口に着く。
- 外苑前駅または青山一丁目駅から戻る
- 外苑前は銀座線で渋谷・銀座方面へ。絵画館側から徒歩約5分の青山一丁目駅なら銀座線・半蔵門線・都営大江戸線が使える。いずれも深夜近くまで頻発しているので、夕方以降まで粘っても帰りの心配はいらない。
行く前に
- 現金
- 並木は公道なので無料・24時間出入り自由・チケット不要。聖徳記念絵画館は別途入館料。いちょう祭りの期間中、絵画館側に出る屋台はおおむね現金のみ。
- 定休
- 色づきは11月中旬から。見頃は11月最終週あたり、落葉の絨毯は12月初旬。ほぼその期間に「神宮外苑いちょう祭り」が重なり、屋台が出て週末は相当に混む。ここは車の通る現役の道路で、ピーク時の歩道は狭い——混雑する週末は警察による歩行者の一方通行規制が入ることがある。
- 別ルート
- JR中央・総武線の信濃町駅から絵画館側まで徒歩約10分。地下鉄ではなくJRで都心を横断してくる場合はこちらが早い。
- 降りたあと
- 外苑前駅4a出口から青山通りを北西へ徒歩約5分。右手に並木が開け、まっすぐ北の突き当たりにドームが見える。