東京圏・神奈川県箱根町大涌谷No.172★★★地図で見る →
大涌谷
〜白煙と黒たまごの活火山〜
箱根のカルデラ内、標高約1,044メートルにある活火山地帯。約3,000年前の箱根火山の噴火でできた谷で、硫黄の噴気孔から白い煙が上がり続ける。温泉で茹でた名物の黒たまごは、この谷でしか作れない。

大涌谷の名は「大きく沸き立つ谷」を意味し、箱根カルデラの中心にある活発な火山地帯だ。約3,000年前の箱根火山最後の大噴火でつくられた最も新しい火口域に当たり、谷の底と斜面には無数の硫気孔が並んで白い蒸気柱を上げ、地面は硫黄の堆積で黄白色に染まっている。日本最多の輸送人員を誇る箱根ロープウェイで訪れると、大涌谷駅に向かう途中、蒸気が立ち込める谷の真上を空中で渡ることになる。大涌谷駅には蒸気と地形を見渡す展望エリアがある。名物の「黒たまご」は、温泉の熱湯で茹でた鶏卵で、高い硫黄成分が殻の鉄分と反応して黒く変色する。ここでしか作れない——それがこの谷の化学だ。火山活動の状況によっては谷底の遊歩道の立入が制限される場合があり、事前に最新情報の確認が必要。
歴史・背景
箱根火山は数十万年にわたって断続的に活動してきた。大涌谷とカルデラ地形を作った最も新しい大噴火は約3,000年前とされる。箱根の温泉は古くから利用されてきたが、大涌谷が観光地として広く知られるようになったのは箱根ロープウェイの開業以降。箱根は1936年に国立公園に指定され、大涌谷もその中に含まれる。近年でも数度にわたって火山活動の活発化が観測されており、訪問前に現況を確認することが推奨されている。
見どころ(歩く順)

- 活動中の硫気孔
- 硫黄で染まった谷底から上がる白い蒸気柱——大涌谷の視覚的中心
- 大涌谷駅の展望エリア
- ロープウェイ駅に隣接する展望エリアから、蒸気地帯とカルデラの地形を一望できる
- 黒たまご
- 硫気孔周辺の温泉で茹でて殻が黒くなった鶏卵。現地でしか売られず、その場で食べる
- ロープウェイ乗車
- 大涌谷駅への接近時に、蒸気地帯の真上を空中で通過する。谷を俯瞰する特別な体験
おすすめの楽しみ方
箱根ロープウェイで大涌谷駅へ。駅からすぐ上に展望エリアがあり、蒸気地帯を見渡せる。黒たまごは現地の売店で購入し、その場で食べる(持ち出し不可)。谷底の遊歩道の立入可否は火山活動で変わるので、箱根町観光協会の公式サイトで最新情報を確認してから向かうこと。大涌谷の先のロープウェイを乗り継いで桃源台から芦ノ湖の遊覧船に乗り継ぎ、元箱根(箱根神社)まで——箱根の定番ループとして組み合わせやすい。
実際の行き方
- 新宿→箱根湯本(小田急、約85分)→強羅(箱根登山鉄道、約40分)→早雲山(ケーブルカー、約10分)。
- 早雲山→大涌谷駅(箱根ロープウェイ、約15分。蒸気地帯の真上を通過)。
- 大涌谷駅→蒸気孔の展望エリア(駅から上へ徒歩2〜3分)。
- 新宿→箱根湯本→強羅→早雲山→大涌谷
- 新宿駅→(小田急線・ロマンスカーまたは通常列車、約85分)→箱根湯本駅→(箱根登山鉄道、約40分)→強羅駅→(箱根登山ケーブルカー、約10分)→早雲山駅→(箱根ロープウェイ、約15分)→大涌谷駅。新宿からの所要は計100〜110分。「箱根フリーパス」(小田急)を使えばこれら全区間が乗り放題。
- 来た道を戻るか、芦ノ湖方面へ続ける
- 大涌谷駅から早雲山方面にロープウェイで戻り、ケーブルカー・登山鉄道を乗り継いで箱根湯本→新宿へ。または桃源台方面にロープウェイで進み、芦ノ湖の遊覧船で元箱根(箱根神社)へ向かうルートも人気。
行く前に
- 現金
- 「箱根フリーパス」(小田急)は小田急線・箱根登山鉄道・ケーブルカー・ロープウェイ・芦ノ湖遊覧船をカバーし、箱根1日観光には強くすすめられる。小田急線はICカード(Suica/PASMO)も利用可。黒たまごは現地売店で現金のみのことがある。
- 定休
- 火山活動の警戒レベルによって谷底の遊歩道やロープウェイが運休・規制される場合がある。訪問前に hakone.or.jp で最新情報を確認すること。ロープウェイと施設は年中無休(営業時間は季節変動あり)。ゴールデンウィーク・夏休み・紅葉シーズンが最混雑。
- 別ルート
- 東京駅からJR東海道線で小田原駅へ、そこから箱根登山鉄道でつなぐルートもある。小田原から箱根登山バスで大涌谷へ直行する路線もあり。
- 降りたあと
- 大涌谷駅はロープウェイの停車駅で、駅直結の展望エリアがある。駅のホームから上へ2〜3分歩くと蒸気孔の真上の主要展望ポイント。