栃木・日光/鬼怒川No.365★★地図で見る →

龍王峡

nature穴場——実はすごい

日光国立公園内、鬼怒川温泉と川治温泉のあいだに約3キロ続く渓谷。およそ二千二百万年前の海底火山活動でできた岩を鬼怒川が刻み、岩肌の色の変化がそれぞれ白龍・青龍・紫龍と呼び分けられている。

龍王峡
実写(ライセンス済み)Saigen Jiro / CC0

二千二百万年前、ここは海の底で、海底火山の噴出物が岩をつくった。海が退き、陸が隆起し、鬼怒川がその岩を下へ削り始めた——そしていまも削り続けている。できあがったのが、鬼怒川温泉と川治温泉のあいだ、日光国立公園の中に約3キロ続く渓谷だ。川が異なる地層を通過するにつれて、露出した岩の色が変わっていく。地元はその地質を三頭の龍に置き換えた——白龍、青龍、紫龍。それぞれの名が、その岩肌を持つ区間に結びついている。渓谷沿いには高低差の少ない遊歩道が通り、川治温泉から全部歩けば約7キロ、3〜4時間。途中には龍王神社がある。渓谷としては異例に行きやすいのは、専用の駅があるからだ——野岩鉄道の龍王峡駅から、遊歩道まで徒歩約12分。

なぜ穴場のままか

鬼怒川温泉は名の知れた温泉地で、多くの人はそこ自体を目的地として扱う——宿、風呂、夕食、宿。龍王峡は同じ線路をあと二駅行った先にあり、まったく性格が違う。きちんとした遊歩道のある国立公園の渓谷で、川は何百万年も働き続けている。白・青・紫という呼び分けは観光のコピーのように聞こえるが、実際に歩いて足元の岩の色が変わっていくのを見ると、そうでないと分かる。

歴史・背景

龍王峡の岩は、およそ二千二百万年前の海底火山活動によってつくられた。陸が隆起するにつれて鬼怒川がその地層を下へ削り、露出させ、いま鬼怒川温泉と川治温泉のあいだに続く約3キロの渓谷ができた。各区間は、そこで露出している岩の色にちなんで白龍・青龍・紫龍と呼び分けられ、遊歩道沿いには龍王神社が建つ。渓谷全体が日光国立公園に含まれる。

見どころ(歩く順)

実写(ライセンス済み)Saigen Jiro / CC0
三つの龍の区間
白龍・青龍・紫龍。それぞれの区間で川が露出させた岩の色に由来する呼び名
渓谷の遊歩道
端から端まで約7キロ、高低差は少なく川治温泉から3〜4時間。入口付近の短い周回なら1時間足らずで見どころの大半をたどれる
龍王神社
遊歩道沿いに建つ神社。この渓谷に龍王の名を与えている
鬼怒川そのもの
いまも削り続けている川。その上に立つ岩壁は、この川がすでに取り去ったものの記録でもある

おすすめの楽しみ方

短いコースにするか長いコースにするかは、行く前に決めておくこと。入口付近の周回なら1時間足らずで岩の景観の大半が見られ、龍王峡駅にも余裕をもって戻れる。川治温泉までの約7キロは3〜4時間かかり、終点で野岩鉄道の時刻表に縛られることになる。靴はきちんと足を覆うものを——公式の案内が名指しでヤマビルに注意を促している。出発当日の朝に日光市の通行止め情報を確認し、東京からの日帰りに詰め込むより、鬼怒川温泉の一泊と組み合わせた半日として扱うほうがいい。

実際の行き方

起点
浅草駅(東京)
所要
約2時間30分 · 電車+第三セクター鉄道
降車
龍王峡駅(野岩鉄道会津鬼怒川線)
  1. 浅草駅(東京)→ 鬼怒川温泉駅(東武特急・約2時間)。
  2. 鬼怒川温泉駅 → 龍王峡駅(野岩鉄道会津鬼怒川線・約15〜20分。一部の特急は乗り換えなしで直通)。
  3. 龍王峡駅 → 遊歩道の入口(徒歩約12分)。
  4. 渓谷の遊歩道を歩く——入口付近の短い周回か、川治温泉までの約7キロ・3〜4時間の全行程か。
東武特急+野岩鉄道
浅草駅(東京)→(東武特急・鬼怒川温泉方面・約2時間)→鬼怒川温泉駅→(野岩鉄道会津鬼怒川線・約15〜20分)→龍王峡駅→渓谷まで徒歩約12分。計 約2時間30分。特急の一部は野岩鉄道へ直通して龍王峡に停まるため、乗り換えなしで着ける——予約時に確認する価値がある。
龍王峡駅または川治温泉駅
川治温泉方面へ片道で歩き通したなら、往路を戻らず川治温泉駅から帰る——同じ野岩鉄道の路線上にある。野岩鉄道は本数の少ないローカル線なので、長いコースに踏み切る前に帰りの発車時刻を確認しておくこと。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
渓谷も遊歩道も無料で、ゲートもない。かかるのは東武特急と、東武とは別事業者である野岩鉄道の運賃。駅前や入口付近の店は小規模な地元の店なので、現金を持っていくこと。温泉街を離れたらカードは当てにしないほうがいい。
定休
遊歩道は通年利用できるが、安全上の理由で一部区間が通行止めになることがあり、日光市が観光サイトで現在の通行止めを告知している——出発当日の朝に確認を。公式の案内による実務的な注意として、この一帯はヤマビルが出るのでサンダルや裸足では歩かないこと、路面が不整な箇所があること。冬は日陰の岩が凍る。
別ルート
車なら、龍王峡は鬼怒川温泉と川治温泉のあいだの国道121号沿いで、入口に駐車場がある。すでに鬼怒川温泉に泊まっているなら、宿からの半日行程としてそのまま組み込め、別途の計画は要らない。
降りたあと
龍王峡駅は野岩鉄道の小さな駅で、遊歩道の入口まで徒歩約12分。渓谷の入口には休憩所と駐車場がある。

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