薩摩切子
実写(ライセンス済み)Dime Gontar / CC BY 2.0

鹿児島北・磯No.1005★★★地図で見る →

薩摩切子

craft王道を、いちばんいい形で

鹿児島の色被せガラスを、作っている場所で見る。一世紀前に途絶えた技を復元した磯の工場では、吹き・カット・磨きの現場が無料で公開されている。

  1. 起点鹿児島中央駅
  2. 約50分カゴシマシティビュー
  3. 降車仙巌園前(カゴシマシティビュー)
  4. 徒歩
  5. 薩摩切子

場所

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見どころ(歩く順)

尚古集成館Yanajin / CC BY-SA 3.0
  1. 磯工芸館海沿いの道に建つ白い洋館。天井の照明も切子でできている
  2. 吹き場竿と炉と型。透明な生地に色の層を厚く乗せる工程
  3. カット場回る砥石に生地を当て、色の層を貫くまで文様を彫る場
  4. 磨き場最後の工程。削り跡を磨いて、切子の面に光を戻す
  5. 尚古集成館隣の石造りの博物館。藩の時代の現物を収蔵し、復元を監修している

実際の行き方

  1. 鹿児島中央駅→仙巌園前(カゴシマシティビューで約50分)。
  2. 海沿いの道を西へ歩き、白い洋館まで。工場はその隣。
  3. 見学は作る順に。吹き場、カット場、磨き場と通る。
  4. 最後にギャラリーへ。券が合えば、隣の博物館や庭園へ渡る。
鹿児島中央駅からカゴシマシティビュー
市内の観光地循環バスが、鹿児島中央駅から日中およそ30分おきに出ている。仙巌園前までは約50分。直行ではなく循環バスなので、この所要には市街地を回る分が含まれている。停留所は海沿いの道、庭園の正門の前だ。
仙巌園前から戻る
同じ循環バスが、着いたのと同じ停留所から鹿児島中央駅へ回っていく。運行は夕方までで、夜まで走ってはいない。もっとも、工場のほうがバスより先に閉まる。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

工場は鹿児島市街の北、磯の海沿いにある。庭園と博物館が並ぶ一角の、その端だ。作業場は三つに分かれていて、見学はそのすべてを通る。最初の場では、透明なクリスタルと色ガラスをそれぞれ竿に巻き取って合わせる。透明な芯の上に、色の層が厚く乗った生地ができあがる。次の場では、回る砥石に生地を当てて手で文様を彫る。色の層を貫くところまで削るのが要点だ。三つ目の場は、その削り跡を磨いて光らせる。彫りが色を抜けたきわには、やわらかな濃淡が残る。これが「ぼかし」で、透明なガラスを彫る東京の切子と薩摩切子を分けているのは、この一点だ。

おすすめの楽しみ方

工場は一日のうちに何度か手を止める。いちばん長いのは正午からの一時間で、その前後に着けば、動いている手を見られる。立ち止まる価値があるのはカット場だ。色の層が厚いぶん砥石の当たりは読みにくく、それでも文様は狂わない。

歴史・背景

薩摩のガラスは、斉彬の父・斉興が研究を命じたところから始まる。斉彬はそれを工場群「集成館」の事業に組み込み、色ガラスを厚く被せる技を育てた。だが斉彬が世を去り、イギリス艦隊の砲撃と動乱が続いたあと、明治のはじめに火が消える。受け継がれず、いったん失われた技術だった。復元が形になったのは1980年代で、1989年に鹿児島県の伝統的工芸品に指定される。国でなく県の指定なのは、技がひとたび切れているからだ。隣の洋館は1909年、島津家の山林事務所として建てられている。

行く前に

現金
工場見学は無料で、予約もいらない。隣の洋館は有料の展示ではなく、買い物とギャラリーの建物だ。庭園に入るときは別に料金がかかる。庭園側でやっているカット体験のほうは有料で、事前予約制になっている。
知っておきたいこと
休みは毎週月曜と第3日曜。月曜が祝日なら翌日にずれる。機器の整備などで臨時に休むこともあり、運営側も来る前に確かめるよう案内している。
別ルート
車なら鹿児島中央駅から約20分。駐車場は隣の磯工芸館と共用だ。JR日豊本線の仙巌園駅も同じ海沿いの道に面しているが、当てにする前に時刻表を見ておきたい。
降りたあと
バス停とJRの駅は、国道10号沿いの同じ場所、庭園の正門の前にまとまっている。そこから同じ歩道を西へ2分ほど。白い洋館が目印で、工場はその隣にある。

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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。