京都西・太秦No.300★地図で見る →
太秦映画村
時代劇が今も撮られる京都西・東映のオープンセット。2026年3月、没入型の江戸の町として生まれ変わった。

京都の北西・太秦は、100年にわたって日本の時代劇づくりの中心だった。「日本のハリウッド」と呼ばれることもある。東映京都撮影所は今も稼働していて、そのステージの隣に広がるのがオープンセットだ。商家の並ぶ江戸の通り、堀に架かる木の橋、奉行所、遊郭の大門——どれも博物館の復元ではなく、カメラのために建てられた実物大のセットである。このオープンセットは1975年から「東映太秦映画村」として一般に開かれてきた。そして2026年3月28日、全面リニューアルの第1期を終え、名称も「太秦映画村(UZUMASA KYOTO VILLAGE)」と改めて再開している。新しいコンセプトは「江戸時代の京へ、迷い込む」。家族向けアトラクション中心だった軸を、イマーシブ(没入型)ライブショー、忍者アトラクション、茶道や能の文化体験、そしてセット通りでの食べ歩きへと移した。第2期は2027年春、第3期は2028年春の予定だ。
なぜ穴場のままか
京都で江戸時代に触れるといえば、保存された寺や町家を見ることになる。ここはその逆だ。大道具がカメラのために建てた通りで、2026年3月のリニューアル以降は、外から眺めて撮るのではなく、中に入って演じるための場所として設計されている。
歴史・背景
太秦に撮影所が集まりはじめたのは1920年代。東京からスタジオが移ってきた。時代劇に必要な職人と、現存する寺社の風景が、京都には揃っていたからだ。戦後、東映は京都の拠点をここに集約し、1960年代には映画の、やがて観客が移るとテレビの時代劇を量産していく。オープンセットが一般公開されたのは1975年——製作本数が減るなかで、セットを遊ばせないための策でもあった。2026年3月に始まったリニューアルは、公開から半世紀で初めての全面的な建て替えにあたる。名称も変わり、「東映」の冠が外れて、英語表記のUZUMASA KYOTO VILLAGEが併記されるようになった。
見どころ

- 江戸のオープンセット
- 実物大の町並み、堀と橋、奉行所。カメラのために建てられ、今もカメラが入る
- イマーシブライブショー
- 2026年リニューアルの目玉。客席から観るのではなく、芝居の中に立つ形式
- 忍者アトラクション
- 時代劇の忍者を題材にした、歩いて回る体験型アトラクション
- 茶道・能の文化体験
- 村内で開かれる本格的な文化体験プログラム。リニューアルで加わった
- セット通りの食べ歩き
- 江戸の通りを歩きながら食べることが、後付けでなく新コンセプトに組み込まれている
おすすめの楽しみ方
半日がちょうどいい。2026年3月から段階的に再開しているため、アトラクションの顔ぶれも営業時間も料金もまだ動いている——古いガイドではなく、行く週の公式サイトを見ること。リニューアルでナイト営業も始まった。提灯の灯が入ったセット通りは、夜の枠を選ぶだけの理由になる。京都最古級の寺のひとつ広隆寺が徒歩数分なので、午前をここに充てるなら組み合わせやすい。
実際の行き方
- 京都駅 → 太秦駅(JR嵯峨野線・約12分)
- 太秦駅 → 映画村の門(徒歩約5分)
- 江戸のオープンセット → イマーシブライブショー → セット通りで食べ歩き
- JR嵯峨野線で太秦駅、または嵐電
- 京都駅 →(JR嵯峨野線・山陰本線/約12分)→ 太秦駅 → 徒歩約5分。計 約20分。嵐電を使う手もあり、四条大宮から乗って撮影所前駅なら門まで徒歩2分、太秦広隆寺駅なら約5分。
- 太秦駅からJR、または嵐電で四条大宮へ
- 太秦駅まで歩いてJR嵯峨野線で京都駅へ戻るか、嵐電で東へ四条大宮まで出る。阪急線と市街中心部につながる。どちらも夕方まで頻発するが、ナイト営業を使うなら到着時に駅の終電時刻を確認しておくこと。
行く前に
- 現金
- リニューアル前の入村料は大人2,800円、中高生1,800円、子ども(3歳以上)1,600円だった。2026年の再開にあわせて料金は改定されている——公式サイト(eigamura.com)で現行料金と、時間指定券の要否を確認すること。
- 定休
- 段階的なリニューアルにともない、営業時間・休村日は変更されており、ナイト営業も加わった。出発前に公式サイトでその日のスケジュールを確認すること。
- 別ルート
- 京都市営地下鉄東西線の太秦天神川駅からは徒歩約14分。御所や三条の側から向かうならこちらが使いやすい。
- 降りたあと
- 嵐電・撮影所前駅からは案内表示に従って徒歩約2分で門。JR太秦駅からは約5分。