埼玉北部・寄居No.088地図で見る →

鉢形城跡

history穴場——実はすごい

埼玉県寄居町の断崖上に残る後北条氏の山城跡。荒川が埼玉県の名勝に指定した「玉淀」を見下ろす。

鉢形城跡
実写(ライセンス済み)Taketarou / CC BY-SA 3.0

鉢形城は、荒川と深沢川が合流する台地の突端に築かれた。両側の崖が城壁の代わりを果たし、1500年代にこの地方を治めた後北条氏の要害だった。1590年(天正18年)、守備兵がおよそ1ヶ月持ちこたえたのち開城。今残るのは樹林の公園に広がる土塁・空堀・石積みの遺構だ。すぐ下では荒川が澄んで淀み、「玉淀」と呼ばれる名勝地となる。澄んだ水と周囲を縁取る低い崖が特徴の河原だ。

なぜ穴場のままか

コンクリートの模造ではない本物の城跡だから、観光バスより城好きが来る。英語の旅行情報は少なく、下の河原は看板の観光地ではなく地元の花見や花火の場だ。

歴史・背景

城は1476年ごろの築城とされ、武将・長尾景春と縁が深い。のちに北条氏の拠点となり、1932年(昭和7年)から国の史跡として保護されている。2006年には日本城郭協会が日本100名城に選定。玉淀は1935年に埼玉県の名勝に指定され、県立長瀞玉淀自然公園の一部をなす。明治の小説家・田山花袋も、この峡谷を東京近郊の稀な景勝と讃えた。

見どころ(歩く順)

鉢形城の空堀Taketarou / CC BY-SA 3.0
断崖の立地
荒川と深沢川に挟まれた台地の突端。崖そのものが天然の城壁だった
土塁と堀の遺構
樹林の城址公園に残る空堀・盛り土の土塁・石積み
玉淀の河原
澄んで淀む荒川の約3キロ。低い崖に縁どられた県の名勝地
夏の水天宮祭
毎夏、河原で催される寄居玉淀水天宮祭(地元の祭り)

おすすめの楽しみ方

城跡と河原を一続きの散歩で楽しめる。樹林の中を歩いて遺構を見てから、玉淀の河原へ下りるのがいい。春は桜、秋は紅葉が定番で、夏は水天宮祭で河原がにぎわう。

実際の行き方

起点
池袋駅
所要
約85分 · 電車+徒歩
降車
寄居駅
  1. 池袋駅 → 小川町駅(東武東上線・急行 約65分)
  2. 小川町駅 → 寄居駅(小川町〜寄居の各駅停車 約20分)
  3. 寄居駅 → 玉淀の河原/鉢形城公園(徒歩 約10〜20分)
東武東上線(小川町で乗換)
池袋駅→(東武東上線・急行 約65分)→小川町駅→(小川町〜寄居の各駅停車に乗換 約20分)→寄居駅。計 約80〜90分。直通はなく、小川町で必ず乗り換える。小川町〜寄居は各駅停車のみで、おおむね1時間に2本。
帰りは同じ経路
寄居駅から、各駅停車で小川町へ、そこから東武東上線で池袋へ戻る。小川町〜寄居の各駅停車は夕方も走るが夜は本数が減る。着いたらまず寄居駅で帰りの時刻を確認しておくとよい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
地方の店や現地は現金のみのことがある。現金と小銭を用意しておくとよい。鉢形城公園と歴史館の敷地は入場無料。
定休
城跡は開けた地で、川側は柵のない崖になっている。道から外れず、崖の縁に近づかないこと。
別ルート
春には町の下の川沿いが桜で淡く染まる。
降りたあと
寄居駅から徒歩で、玉淀の河原まで約10分、鉢形城公園まで約20分。

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