吉野北部・宮滝No.059地図で見る →

宮滝

〜天皇の離宮が置かれた吉野川の渓谷〜

nature穴場——実はすごい

巨岩が両岸に迫り、瀬と深い淵が交互に続く吉野川上流の景勝地。7世紀の天皇の離宮跡とされ、国の史跡に指定されている。

宮滝
実写(ライセンス済み)8-hachiro / CC BY-SA 4.0

宮滝では吉野川が大きな丸い巨岩の間を絞られ、速い瀬と静かで深い淵が次々に現れる。この一帯は吉野離宮、すなわち天皇の別荘の跡と広く考えられており、天武天皇と持統天皇が7世紀後半に幾度も訪れたと記録に伝わる。渓谷に隣接する宮滝遺跡からは石敷きの遺構や瓦、土器が出土し、地層は縄文時代にまでさかのぼる。吉野は日本最古の歌集『万葉集』にも讃えられ、行幸に随行した宮廷歌人たちがこの川辺で詠んだ歌は、日本文学の源流の一つとなっている。

なぜ穴場のままか

案内された名所ではなく、川の一曲がり。桜の季節の客がまず乗らない小さなローカルバスで着き、離宮の歴史も英語ではほとんど説明されていない。

歴史・背景

本格的な発掘調査は1930年ごろに始まり、遺跡の中心部は1957(昭和32)年7月1日に国の史跡に指定された。宮滝遺跡は縄文・弥生・古墳・飛鳥・奈良の各時代(先史から8世紀まで)の層をもつ複合遺跡だ。持統天皇は在位中に吉野へ数多く行幸したと記録され、随行した歌人・柿本人麻呂はここで離宮を讃える歌を詠んだ。

見どころ(歩く順)

宮滝遺跡8-hachiro / CC BY-SA 4.0
巨岩の渓谷
両岸に迫る大岩の間で、瀬と深い淵が交互に続く川の曲がり
吉野離宮の推定地
天武・持統両天皇が訪れた7世紀の離宮跡とされる場所
万葉の地
『万葉集』に讃えられた吉野。歌人・人麻呂の歌の舞台
重なる時代の層
縄文から奈良時代(8世紀)にわたる遺物が出土した複合遺跡

おすすめの楽しみ方

川沿いの岩と水の景色を味わいながら、歴史として眺めてみたい。吉野の山あいのこの渓谷は、天皇が繰り返し訪れ、歌人が讃えた地だった。町の考古展示と組み合わせると古代の離宮がより具体的に想像できる。吉野町のコミュニティバスは1日数本。着いたらまず停留所で帰りの時刻を確認してから水辺へ下りること。

実際の行き方

起点
大阪阿部野橋駅
所要
約90分 · バス少なめ
降車
宮滝 バス停
  1. 大阪阿部野橋駅 → 大和上市駅(近鉄吉野線 特急・約70〜75分)
  2. 大和上市駅 → 宮滝バス停(吉野町コミュニティバス・約10〜13分)
  3. 宮滝バス停 → 渓谷(川へ下る徒歩・約5分)
近鉄電車+吉野町コミュニティバス
大阪阿部野橋駅→(近鉄吉野線 特急・約70〜75分)→大和上市駅→(吉野町コミュニティバス・杉の湯温泉方面・約10〜13分)→宮滝 下車→(川へ下る徒歩・約5分)→渓谷。大阪から計 約90分。京都からは近鉄で橿原神宮前駅で吉野線に乗り換え。町のバスは1日数本のみ——出発前に当日の時刻表を確認。
帰り
吉野町のバスは1日数本で、夕方には運行が終わる。宮滝のバス停に着いたら、まず掲示された帰りの時刻を確認してから水辺へ下りる。
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行く前に

現金
吉野町のコミュニティバスは小さな地方路線で現金のみのことが多い・小銭を用意(運賃は約200円)。
定休
流れは侮れない。深い淵は泳ぎに自信のある人だけ、増水する雨の後は避ける。
別ルート
大和上市駅からタクシーなら川の曲がりまで約10分。バスの時刻が合わないときに便利。
降りたあと
宮滝バス停から川の岩場へ、下り坂を徒歩約5分。

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