京都北西・嵯峨野No.335★★地図で見る →
大覚寺
嵯峨天皇の離宮に始まる嵯峨野北部の真言宗大本山。堂の裏に広がる大沢池は、この形式としては日本最古の庭園で、国の名勝に指定されている。

大覚寺は嵯峨野の北の端、嵐山の人波がほとんど消えるあたりに建っている。始まりは9世紀初め、嵯峨天皇の離宮「嵯峨院」。寺になったのはその後のことで、だから建物は僧坊というより御所の気配をまとっている。障壁画のある広間、御所から移築された寝殿造の宸殿、そして床が波打つ渡り廊下。ただし来る理由は堂の裏にある。大沢池は、唐の洞庭湖を模して平安期に造られた池で、この形式の庭園としては日本最古とされ、国の名勝に指定されている。読み解くべき仕掛けは何もない。平らに広がる水面、ぐるりと一周できる道、二つの小島、そして松。平安の貴族がここまで来て歌を詠んだのと同じ景色——というのが、ほぼすべてだ。
なぜ穴場のままか
国指定を複数持つ大寺で、しかも嵐山からわずか数分。それでも観光バスは竹林と天龍寺で止まる。とくに大沢池は、繁忙期でもたいてい人がいない。
歴史・背景
この地は9世紀初めに営まれた嵯峨天皇の離宮で、同じ世紀のうちに寺に改められた。今も真言宗大覚寺派の大本山であり、「旧嵯峨御所」と呼ばれ続けている。大沢池は平安期に唐の洞庭湖を模して造られ、国の名勝。寺はまた華道「嵯峨御流」の総司所でもあり、その源流は嵯峨天皇自身の花にさかのぼるとされる。
見どころ(歩く順)

- 大沢池
- この形式としては日本最古の庭池。二つの島を望みながら一周できる
- 宸殿
- 御所から移された寝殿造の広間。障壁画が残る
- 村雨の廊下
- 堂どうしをつなぐ、床が波打つ屋根付きの渡り廊下
- 五大堂
- 本堂にあたる堂。池に張り出した広い観月台を持つ
おすすめの楽しみ方
お堂を見たら、必ず池の券も買って一周すること。ここを省く人が多いが、古いのは池の方だ。中秋の「観月の夕べ」に龍頭舟が浮かぶ夜が名物だが、それ以外なら平日の朝、静かな池のほとりを歩く方が体験としては良い。
実際の行き方
- 京都駅→嵯峨嵐山駅(JR嵯峨野線・約15分)。
- 嵯峨嵐山駅→大覚寺(京都市バス91系統・約6分・終点)。徒歩なら約20分。
- 先にお堂(宸殿・五大堂・村雨の廊下)→そのあと大沢池を一周。
- JR嵯峨野線+市バス91系統
- 京都駅→(JR嵯峨野線・約15分)→嵯峨嵐山駅→(京都市バス91系統 大覚寺行き・約6分)→終点 大覚寺、門前すぐ。計 約30分。バスの時間が合わなければ、嵯峨嵐山駅から徒歩約20分でも行ける。
- バスか徒歩で嵯峨嵐山へ
- 市バス91系統は嵯峨嵐山駅を経て市内中心部へ戻る。嵯峨嵐山駅からJR嵯峨野線で京都駅へは夜まで本数が多い。寺は17時に閉門し電車よりずっと早いので、帰りに追われることはない。
行く前に
- 現金
- 拝観料はエリア別。お堂エリア約800円、大沢池エリア約500円。バス・電車はICカード可。
- 定休
- 拝観はおおむね9:00〜16:30(17:00閉門)。法要により一部が拝観停止になることがあるので、お堂目当てなら公式サイトで当日の状況を確認するとよい。
- 別ルート
- 池から南へ歩けば、嵐山の人混みに出る前に祇王寺や化野あたりの静かな嵯峨野の小径を抜けられる。
- 降りたあと
- 大覚寺バス停は門前。歩くなら嵯峨嵐山駅から約20分。