三浦南東・江奈湾No.094地図で見る →

江奈湾の干潟

nature穴場——実はすごい

東京にほど近い三浦半島南端、江奈湾の湾奥に残る小さな天然の干潟。葦とアマモにふちどられ、干潟の生きもの豊かさで知られる。

江奈湾の干潟
実写(ライセンス済み)Mizunoumi / CC BY-SA 3.0

三浦半島の先端で南に口を開く江奈湾。その湾奥に、コンクリートの護岸が続くこの海岸では珍しく、二つの小さな干潟が残っている。西側は小川の土砂がたまった泥の干潟で、背後には葦原が広がる。東側は砂れきの干潟で、低潮線あたりにアマモ(浅い海に生える海草)の群落がある。天然の干潟がほとんど残らない一帯にあって、この湾は近くの東京湾でほぼ姿を消した生きものたちの避難場所になっている。2013年から2022年にかけての調査で底生動物356種が記録され、この沿岸で比較された干潟の中でも有数の豊かさが確認された。

なぜ穴場のままか

案内看板はなく、小さな漁港の奥にただ湾が広がるだけ。英語の情報もほとんどない。潮が引いて初めて干潟は現れ、道順より時刻が肝心で、ふらりと来る人は少ない。

歴史・背景

古い写真を見ると干潟の背後はかつて水田だった。長い年月のあいだに土砂と植物が入り江の姿を変えてきた。三浦の海岸の多くが護岸で固められるなか、江奈湾の干潟は半島に残された数少ない「生きた干潟」であり続けている。2012年から海の環境NPO・OWSがここで活動し、葦原への不法投棄物の除去と生きものの記録を続けてきた。複数年にわたる調査は査読付き学術誌に発表され、多くの絶滅危惧種の存在が書きとめられている。

見どころ(歩く順)

実写(ライセンス済み)Mizunoumi / CC BY-SA 3.0
葦原とアマモ
西の泥干潟の背後の葦原と、低潮線のアマモ群落が入り江を縁どる
泥の中の蟹
引き潮に活発になるアシハラガニ・チゴガニなど干潟の蟹
渡り鳥のシギ・チドリ
秋から冬にかけてシギ・チドリ・コサギが干潟で採食する
残された貴重な干潟
護岸に覆われた半島に残る、数少ない天然の干潟のひとつ

おすすめの楽しみ方

干潮の時間に訪れるのがいい。潮が引いたときだけ干潟が現れ、蟹たちが泥の上を歩き回る。やわらかい泥に踏み込まず、縁をゆっくり歩こう。秋冬は渡り鳥も加わる。江奈のバス停から歩いて1分ほど。

実際の行き方

起点
品川駅
所要
約95分 · バス(約30分に1本)
降車
江奈 バス停
  1. 品川駅→三浦海岸駅(京急本線・久里浜線 快特・約70分)。
  2. 三浦海岸駅→「江奈」バス停(京急バス 海34・海35系統 剱崎方面・約20分)。
  3. 「江奈」バス停→干潟(徒歩約1分・干潮時がよい)。
京急電車+京急バス
品川駅→(京急本線・久里浜線、快特 三崎口方面・約70分・直通または乗換1回)→三浦海岸駅→(京急バス 海34・海35系統 剱崎方面、「江奈」で下車・約20分)→江奈。計 約90〜100分。日中のバスはおおむね30分に1本。出発前に当日の時刻表を確認。
帰りは同じ経路
「江奈」から同じ京急バスで三浦海岸駅へ戻り、京急電車に乗る。バスは夕方になると本数が減るので、着いたら「江奈」バス停で帰りの時刻を確認しておく。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
バスはICカード(SuicaやPASMOなど)と現金が使える。港には小さな店が数軒あるほか特になし、必要なものは持参を。
定休
保全された生息地で泥は柔らかい。そっと歩き、採らず、水際の足元に注意。
別ルート
潮が合わなければ、隣の松輪漁港と組み合わせるのが楽。
降りたあと
「江奈」バス停の目の前に湾が開ける。干潟の縁まで歩いて1分ほど下る。

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