東京・銀座No.396★★★地図で見る →
銀座
〜銀貨の鋳造所が商店街になった街〜
銀貨鋳造所の跡地に築かれた東京の高級商業地。週末と祝日の午後には中央通りが車両通行止めになり、歩行者天国になる。

銀座の名は、1612年に幕府がこの地へ移した銀貨鋳造所=銀座に由来する。金貨を扱う金座は、いまの日本銀行本店の場所にあった。鋳造所はとうに無いが、名前だけが生き残った。1872年の大火で焼けたあと、この一帯はイギリス人技師トーマス・ウォートルスの設計で日本初の本格的な洋風煉瓦街として建て直される。この出来事が「銀座=新しいもの・舶来のものを試す場所」という性格を決定づけた。それはいまも変わっていない。百貨店、ブランドの旗艦店、そして銀座四丁目交差点に立つ和光の時計塔——多くの人が思い浮かべる銀座の像はこの一点に集約される。週末と祝日の午後、中央通りは車両通行止めになり、人が道路の真ん中を歩く。1970年から続くこの取り決めが、高い街を無料の街に変える時間だ。そして訪れる人が最も見落としているのは、銀座が日本で最も画廊の密度が高い街だという事実だろう。その大半は小さく、上階にあり、そしてほとんどが無料で入れる。
歴史・背景
幕府が埋め立て地であったこの地に銀貨鋳造所を移したのは1612年で、これが地名の由来になった。1872年の大火のあと、明治政府はイギリス人技師トーマス・ウォートルスの設計で銀座を煉瓦街として再建する。ガス灯の灯る西洋風の街並みは、近代化の見本として意図されたものだった。ただしその煉瓦街は1923年の関東大震災と戦災でほぼ失われている。それでも銀座はそのたびに日本随一の商業地として建て直された。中央通りの歩行者天国は1970年、東京全体で商店街から車を締め出す試みの一環として始まり、銀座のそれが定着して現在に至る。
見どころ(歩く順)
- 銀座四丁目交差点と和光の時計塔
- 街の中心となる交差点。1932年竣工の時計塔は戦災を越えて残り、いま銀座の目印になっている
- 歩行者天国の中央通り
- 週末と祝日の午後、車が締め出され路上に椅子が並ぶ。この通りの真ん中に立てる唯一の時間帯
- 上階の画廊
- 日本一密度の高い商業画廊の集積。多くは上階の小さな一室で、ほぼ無料、そして観光客はまず来ない
- 百貨店の地下food hall
- 大型店の食品フロア。包装そのものが商品であり、果物一個に三桁の値がつく
おすすめの楽しみ方
土日の午後、歩行者天国の時間に行くのがいい。通りが車ではなく人のものになる。実施時間は季節で変わるので当日の時刻を確認すること。銀座は買うと高いが、歩く分には無料だ——画廊と百貨店の地下は一円もかからず、しかも面白いのはむしろそちら側にある。歌舞伎座は数分東で、一幕見席なら短時間で歌舞伎を観られる。そこからさらに15分歩けば築地場外市場なので、市場→劇場→車の消えた銀座、という午前から午後への線が自然に引ける。
実際の行き方
- 東京駅→銀座駅(東京メトロ丸ノ内線・約3分)。
- 四丁目交差点で地上へ→和光の時計塔→中央通りを歩く。
- 上階の画廊に寄り道し、帰りに百貨店の地下食品フロアへ。
- 東京駅→銀座駅(東京メトロ丸ノ内線)
- 東京駅から東京メトロ丸ノ内線で二駅、銀座駅まで約3分。駅の出口は四丁目交差点の中央通りに直接出る。有楽町を抜けて東京駅から歩いても約15分で、天気がよければこちらも気持ちがいい。
- 銀座駅→東京駅
- 丸ノ内線で戻るか、JR有楽町駅まで歩けば山手線で東京駅は一駅。銀座駅は三路線が乗り入れるので、都内の大半へ乗り換えなしで出られる。
行く前に
- 現金
- 歩くこと、画廊、歩行者天国はいずれも無料。百貨店とブランド店はカードとIC決済が当たり前に使える。小さな画廊と古い喫茶店用に現金を少し持っておくとよい。
- 定休
- 中央通りの歩行者天国は土日祝の午後のみで、荒天時は中止になる。前提にせず当日確認すること。画廊は日曜または月曜が休みのことが多く、歩行者天国の日と画廊の開いている日は必ずしも一致しない。
- 別ルート
- JR有楽町駅は四丁目交差点から徒歩5分で山手線が使える。日比谷線・浅草線なら東銀座駅で、歌舞伎座の真横に出る。
- 降りたあと
- 銀座駅の出口は四丁目交差点に直結。和光の時計塔側へはA2またはA4出口から。