油津・堀川運河
実写(ライセンス済み)shikabane taro / CC BY 3.0

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油津・堀川運河

〜飫肥杉を運んだ港の水路〜

local穴場——実はすごい

宮崎県南部・日南市油津の港町を貫く運河。内陸で伐り出した飫肥杉を海まで届けるため、飫肥藩が掘らせた。石積みの岸には今も漁船が舫われ、アーチ状の石橋が水面をまたいでいる。

  1. 起点宮崎駅
  2. 約1時間50分JR日南線・1〜2時間に1本
  3. 降車油津駅(JR日南線)
  4. 徒歩
  5. 油津・堀川運河

狙い目

油津は観光の町ではなく、漁と貨物の港だ。宮崎南部を旅する人の多くは海沿いの道を走って神社や浜へ向かうので、港の裏手にあるこの運河は動線から外れている。だから静かなだけで、案内板は整っていて、いったん町に入れば迷うことはない。

場所

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見どころ(歩く順)

堀川橋と吾平津神社z tanuki / CC BY 3.0
  1. 運河の岸石積みの水路。漁の合間の船が舫われている
  2. 油津赤レンガ館河野家が建てた煉瓦造2階建ての倉庫。今は催しの場
  3. 堀川橋飫肥の石工が組んだ石造アーチ橋。地元では乙姫橋
  4. 吾平津神社橋が参道を兼ねる社。運河越しに町と向かい合う

実際の行き方

  1. 宮崎駅→油津駅(JR日南線。運転日なら観光特急「海幸山幸」で約1時間半)。
  2. 油津駅→堀川運河(南東へ徒歩約10分)。
  3. 岸を南へ、煉瓦倉庫を過ぎて石橋まで歩き、橋を渡って神社へ。
  4. 対岸を通って港の前まで出てから、駅へ引き返す。
JR日南線で宮崎から南へ
宮崎駅からJR日南線で油津駅、そこから運河まで徒歩約10分。普通列車は1〜2時間に1本程度。観光特急「海幸山幸」なら同じ区間を約1時間半で走るが、運転日が決まっているので、当てにする前にカレンダーを確認しておきたい。
油津駅から戻る
運河から北西へ歩いて油津駅に戻り、宮崎方面の列車へ。運転日であれば「海幸山幸」が油津14時17分発で宮崎へ向かう。普通列車は一日を通して間隔が空くので、帰りぎわではなく到着したときに時刻表を見ておくとよい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

堀川運河は、日南市油津の漁港から一本入ったところを流れている。景観のために掘られた水路ではなく、産業用の近道だった。飫肥藩の山から切り出された飫肥杉は広渡川を下って河口に着くが、そこから積出港の油津へ行くには外洋に面した岬をまわらねばならない。その難所を消したのがこの運河で、両岸には製材所や廻船問屋、商家が並んでいった。もうひとつの役目が、台風のときに船を逃がす場所を港に与えることで、こちらは今も現役だ。残っているのは水面と煉瓦倉庫、アーチ橋、そして神社。すべて数ブロックの内側にある。

おすすめの楽しみ方

片岸を石橋まで下って渡り、対岸を神社伝いに戻る——この一周が歩きやすい。船が戻っている午前の遅い時間が向いていて、運転日なら宮崎からの観光特急が11時19分に着くので、折り返しの列車まで二時間ほどをゆっくり使える。木造の「チョロ船」の乗船体験が出ている日もあるので、港で聞いてみるといい。

歴史・背景

運河がなかった頃、広渡川を流れ下った木材は、いったん外海に出て岬をまわらないと油津の錨地に着けなかった。距離は短いが、風と波に晒される航路だ。背後の山に杉を植えて財を成した飫肥藩は、海を迂回する代わりに陸を掘ることを選び、工事は1686年に終わった。今その上に架かる石造アーチは、ずっと後の1903年、飫肥の石工が対岸の神社への参道を兼ねて組んだものだ。運河は戦後に土砂が溜まって荒れたが、1980年代から町の歴史として手が入れられ、今の姿になった。

行く前に

現金
運河沿いに料金のかかる場所はない。岸も石橋も神社も、時間を問わず自由に歩ける。転用された建物はそれぞれの営業時間で、常時人がいるとも限らないので、開いていたら儲けものくらいに考えておきたい。
知っておきたいこと
水路の多くの区間は日没後の照明がない。台風が近づくと漁船の避難場所になる運河なので、夏の終わりから秋口は港が荒れることがある。岸は現役の荷役場で、舫い綱が舗装を横切っている。
別ルート
「海幸山幸」は南下の途中で宮崎空港駅に停まる。市内へ戻らず、飛行機を降りてそのまま乗り継ぐこともできる。
降りたあと
油津駅から平坦な道を南東へ約10分。岸に出ると視界が水面に開け、橋は下流側、右手に見えてくる。

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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。