東京都心・神楽坂No.077★地図で見る →
兵庫横丁
〜石畳が続く花街の路地〜
神楽坂の表通りからひと角折れた先に隠れる、短い石畳の一本道。黒い板塀と老舗料亭が続き、都心で最も情緒のある路地のひとつだ。

兵庫横丁は、東京都の公式ガイドで「リトル・パリ」とも呼ばれる神楽坂の中でも最も静かな路地のひとつ。入口は人ひとりがやっと通れるほどの隙間で、路地の中は歩行者専用だ。足元は石畳、両側には伝統的な黒い板塀や窓の簾、そして老舗料亭(伝統的な高級和食店)の控えめな入口が続く。映画やドラマのロケ地としてよく使われる場所でもある。今も花街の名残をとどめる界隈にあり、お座敷へ向かう芸者の姿を見かけることもある。約120メートル先の「かくれんぼ横丁」も同じ花街の情緒を残す路地で、合わせて歩きたい。新宿区からは景観賞を受けている。
なぜ穴場のままか
表の坂は人で埋まるが、良い脇道は看板も灯りもない折れ道で、店は常連が優先。だから多くの人は入口を素通りする。どの隙間を折れるかの英語情報がほとんど無い。
歴史・背景
「兵庫」の名は戦国時代(おおよそ15〜16世紀)にさかのぼるとされ、この一帯に牛込城の武器庫(兵庫)があったことに由来すると伝わる。城の遺構は残っていない。神楽坂はその後にぎやかな花街・盛り場として発展し、石畳と黒塀が続くこの横丁には江戸期の情緒が今に残る。かつて横丁内には「ホン書き旅館」と呼ばれたレトロな宿があり、野坂昭如や映画監督の山田洋次らが滞在したが、2015年に廃業した。
見どころ(歩く順)

- 人ひとり分の入口
- 表通りの隙間から始まる路地の入口。一列でやっと通れるほどの狭さ
- 石畳と黒塀
- 石畳の路地に、伝統的な黒い板塀、窓の簾、手入れされた緑が連なる
- 老舗の料亭
- 控えめな看板の奥に老舗料亭が続く。訪れるなら予約が強く勧められる
- かくれんぼ横丁
- 約120m先、同じ花街の情緒を残す名店が並ぶ隠れ路地
おすすめの楽しみ方
灯がともり静まり返る夕方に、石畳をゆっくり歩くのがいい。神楽坂駅・牛込神楽坂駅・飯田橋駅からいずれも徒歩約5分。路地沿いには暮らす人もいるので、声量は控えめに。
実際の行き方
- 新宿駅 → 飯田橋駅(JR中央・総武線 各駅停車・約12分)。
- 飯田橋駅の西側、神楽坂方面へ出る。
- 神楽坂の表の坂を上り、途中で石畳の路地へ折れる(約5分)。
- JR中央・総武線+徒歩
- 新宿駅 →(JR中央・総武線 各駅停車・約12分)→ 飯田橋駅 →(徒歩・神楽坂を上って約5分)→ 兵庫横丁。計 約18分。中央・総武線の各駅停車は本数がとても多い(数分おき)ので、時刻表を気にする必要はない。
- 帰りは電車
- 飯田橋駅の電車は深夜0時ごろまで走っているので、急いで戻らなくてよい。来た坂を下って駅へ。
行く前に
- 現金
- 路地を歩くのは無料。料亭は高価で、常連客だけを受ける店も多い。ふらりと入れる前提では考えないほうがよい。
- 定休
- 路地沿いは暮らしと仕事の場。フラッシュは使わず、玄関先を撮らない。
- 別ルート
- 一本隣のかくれんぼ横丁でも、同じ迷路のような路地の感触を味わえる。
- 降りたあと
- 飯田橋駅の西側から神楽坂の表の坂を上り、途中で石畳の路地へ折れる。徒歩約5分。