東京・上野No.394★★★地図で見る →
国立科学博物館
1877年創立、上野恩賜公園に建つ日本の総合科学博物館。日本館と地球館の二館構成で、自然史と科学技術史の両方を扱う。

博物館は上野恩賜公園の中、明治期に生まれた他の大施設群に混じって建っている。ひとつの建物に見えるが、実は二棟に分かれている。日本館は古いほうの棟で、1930年代の建築そのものが重要文化財に指定されており、上空から見ると飛行機の形をしている。扱うのは日本列島の自然史と、そこへ渡ってきた人々だ。その背後にある大きな近代的な棟が地球館で、恐竜の骨格から哺乳類、進化、そして科学技術史へと、フロアを追って展開していく。入口の前にはシロナガスクジラの実物大模型が据えられていて、誰もが入館前にこれを撮る。そして来館者がまず予想していない展示が日本館側にある——渋谷駅で待ち続けた秋田犬ハチ公の剥製だ。南極に一年置き去りにされて生き延びた二頭のうちの一頭、ジロの隣に並んでいる。主要な順路の解説は日英併記で、球形のスクリーンの内側で短編を上映するシアター360もある。
歴史・背景
創立は1877年に遡る。明治維新後に設けられた国家的施設の第一波にあたり、以後、名称と所管を何度か変えてきた。日本館の建物は1931年にネオルネサンス様式で竣工し、重要文化財として現存する。上空から見た飛行機型の平面は、設計された時代の航空熱を映したものだ。収蔵資料は20世紀を通じて数百万点規模まで増え、その大半は上野ではなく筑波の研究施設に収められている。南極観測犬ジロが収蔵に加わったのは、犬たちを国民的な物語にした1950年代の観測隊のあとのことだった。
見どころ(歩く順)
- シロナガスクジラの模型
- 前庭に据えられた実物大の模型。標本というより潜行する生き物として見えるよう配置されている。チケットなしで見られる
- 地球館の恐竜フロア
- トリケラトプスやティラノサウルスの骨格標本が並ぶ館内で最も混む部屋。家族連れの大半はここが目的だ
- ハチ公とジロ
- 渋谷駅で待ち続けた秋田犬の剥製。南極に一年取り残されて生還した二頭のうちの一頭と並んで展示されている
- 日本館の建物
- ステンドグラスのドームをもつ1931年築の重要文化財。上空から見ると飛行機の形をしている
おすすめの楽しみ方
一時間ではなく三時間を見ておきたい。二棟は入口から見える印象よりずっと大きく、地球館で時間切れになる人が多い。上の階から下りていくと人の流れに逆らえる。休館日は月曜で、隣の動物園と同じ祝日振替の扱いなので、平日に二つを組むのが自然だ——午前に動物園、昼は公園、午後に博物館。常設展は安いが特別展は別料金なので、何を開催中かを見てから共通券にするか決めるとよい。
実際の行き方
- 東京駅→上野駅(JR山手線・京浜東北線・約8分)。
- 上野駅公園口→上野恩賜公園→前庭のシロナガスクジラ(徒歩・約5分)。
- 地球館を最上階から下りていき、日本館へ移ってハチ公と1931年築の建物へ。
- 東京駅→上野駅(JR)→公園口から徒歩
- 東京駅からJR山手線または京浜東北線で上野駅まで約8分。公園口を出て上野恩賜公園へ入り、徒歩約5分。前庭のシロナガスクジラが着いた合図になる。位置は東京国立博物館と動物園の間。
- 上野駅→東京駅
- 来た道を公園口へ戻り、JR山手線または京浜東北線に乗る。数分間隔で運行。北へ向かうなら上野は新幹線の停車駅でもある。
行く前に
- 現金
- 常設展の入館料は安く、特別展は別料金で常設より高い。ICカードは鉄道と多くの券売機で使える。高校生以下と65歳以上は常設展が無料なので、該当するなら証明できるものを持参のこと。
- 定休
- 休館日は月曜(月曜が祝日の場合は翌平日)と年末年始。最終入館は閉館の30分前。特別展は日時指定の事前予約が要る場合があるので、それが目的なら出発前に確認を。
- 別ルート
- 新宿・渋谷からはJR山手線で上野まで約25〜30分。東京メトロ銀座線・日比谷線も上野に停まるが、徒歩ならJRの公園口がいちばん近い。
- 降りたあと
- 上野駅は公園口を使い、公園に入って噴水を過ぎたあたりで右手へ。徒歩約5分、クジラの模型が入口の目印。