東京北東部・台東No.288★地図で見る →
かっぱ橋道具街
〜日本の台所を支える850メートル〜
台東区に850メートル続く問屋街。約160軒が包丁・食器・厨房機器・什器・食品サンプルなど、食の道具を扱う。

かっぱ橋は、問屋街であることをやめそこねた通りである。大正元年、数軒の道具商・古物商がここに店を構えた。大正10年には合盛会が結成され、かっぱ橋通りに市電が通る。それから一世紀、通りは都道56号沿いの約850メートル——南は浅草通りの菊屋橋交差点から、北は言問通りの金竜小交差点まで——を占め、約160軒が食の道具だけを売り続けている。名前の由来には二説ある。ひとつは散文的で、晴れた日に近くの橋へ雨合羽を干していたから、というもの。もうひとつは、およそ180年前の文化年間、合羽屋喜八が新堀川の整備工事を行った際、隅田川の河童たちが夜な夜な工事を手伝った、というものだ。
なぜ穴場のままか
浅草を訪れるほとんどの人が、この通りの入口を素通りして曲がらない。観光客向けの買い物街ではなく業務用の仕入れ街で、だからこそ、数ブロック東で土産物として売られている包丁より質がよくて安い。
歴史・背景
通りの原型ができたのは大正元年、数軒の道具商・古物商が店を開いたときだった。大正10年に合盛会が結成され、かっぱ橋通りに市電が敷かれたことで、いまも残る街の骨格が定まる。戦後の昭和22年には浅草合羽橋電車通商工会が発足し、商いが立て直された。現在も東京合羽橋商店街振興組合が「かっぱ橋道具街®」として通りを運営し、秋には道具まつりが開かれる。
見どころ

- 包丁の店
- 贈答品ではなく飲食店の仕入れとして売られる、高品質な日本製の刃物。
- 食品サンプルの店
- 全国の飲食店の店頭に並ぶ、本物そっくりの食品サンプルを一点から。
- 暖簾・看板・什器
- 暖簾、看板、置物、陳列什器——日本の飲食店を形づくる「見た目」の道具一式。
- 漆器とプロ用機器
- 漆の椀や器から、業務用のコンロ、製菓・製パン器具まで。
おすすめの楽しみ方
買う前に、まず端から端まで一往復すること。店ごとに専門が細かく分かれているので、最初に見つけた包丁屋の四軒先に本命がある。行くなら平日の午前、商いが動いている時間帯だ。東へ10分の浅草寺、西へ15分ほどの上野公園と組み合わせるといい。所要は90分。包丁を買うならもっと。選ぶという行為が会話だからだ。
実際の行き方
- 東京駅→上野駅(JR山手線・約8分)
- 上野駅→田原町駅(東京メトロ銀座線・約4分)
- 田原町駅→菊屋橋交差点=道具街の南端(徒歩約5分)
- 銀座線で田原町、そこから徒歩5分
- 東京駅→(JR山手線または京浜東北線・上野方面、約8分)→上野駅→(東京メトロ銀座線・浅草行、約4分)→田原町駅→浅草通りを北西へ歩き、菊屋橋交差点でかっぱ橋通りへ北に折れる(徒歩約5分)。合計およそ25分。
- 北端から入谷へ抜けるか、南から浅草へ
- 通りの北端から日比谷線・入谷駅まで徒歩約6分。南端からは浅草寺・浅草駅まで東へ徒歩約10分。多くの人は北端まで歩ききってから、店を見つつ引き返す。
行く前に
- 現金
- カード対応は店ごとにばらつきがあり、小さな専門店は現金のみのこともあるので、いくらか持っておくこと。免税手続きは全店が扱っているわけではないので、必要ならパスポートを持参のうえ店頭で先に確認を。
- 定休
- あくまで本業は問屋街。日曜・祝日休みの店が多く、営業はおおむね10:00〜17:00なので、日曜の午後に行くとシャッターに出迎えられる。平日の午前が本来の姿。
- 別ルート
- 北端からは日比谷線・入谷駅が徒歩約6分、南端からは浅草駅(銀座線・浅草線・つくばエクスプレス)が徒歩約10分。
- 降りたあと
- 田原町駅を出て浅草通りを北西へ約400メートル、菊屋橋交差点が通りの南端にあたる。ここで北へ折れると、そこから言問通りの金竜小交差点まで850メートル、店が途切れずに続く。