栃木・日光/奥日光No.267★地図で見る →
華厳の滝
中禅寺湖から流れ出る唯一の川が、約97メートルの岸壁を一気に落下する日本三名瀑の一つ。岩盤を貫くエレベーターで100メートル下り、滝壺の正面に立てる。

中禅寺湖は水面標高1,269メートル、日本で最も高い場所にある湖で、男体山の噴火が谷をせき止めて生まれた。この湖から流れ出る川は大谷川ただ一つで、湖を出た水はそのまま崖の縁から約97メートルを一気に落ちる。滝の左右の岩肌からは、十二滝と呼ばれる細い流れが幾筋も染み出している。季節で表情はまるで変わり、5月は周囲の斜面が新緑に染まり、6月にはイワツバメが飛来して水しぶきの中を舞い、1月から2月には十二滝が淡いブルーアイスに凍りつく。岩盤を垂直に貫くエレベーターは1930年(昭和5年)の開業で、今も100メートル下の観瀑台への唯一の道だ。
なぜ穴場のままか
華厳の滝は日光の定番だが、多くの人は崖の上の無料観瀑台から眺めて次へ移動してしまう。ここに来る価値は、その下にある——有料エレベーターで降りれば滝壺と同じ高さに立ち、風向き次第で水しぶきが届く距離になる。混雑より時刻表のほうが重要な場所なので、中禅寺温泉に着いたらまず帰りのバスの時間を確認しておきたい。
歴史・背景
この滝は火山が生んだ地形だ。男体山(標高2,486メートル)の噴火が谷をせき止めて中禅寺湖ができ、行き場を失った水が唯一の出口として崖を落ちるようになった。華厳の滝は、和歌山の那智の滝、茨城の袋田の滝とともに日本三名瀑に数えられる。岩盤を貫くエレベーターは1930年に開業し、以来ここが滝壺の観瀑台へ降りる唯一の手段であり続けている。
見どころ

- 滝壺の観瀑台
- エレベーターで100メートル下った先の展望台。滝壺を真正面から見上げる位置で、風向きによっては水しぶきが届く
- 無料観瀑台
- 崖の上にある無料の展望台。スロープがあり車いすでも利用できる
- 十二滝
- 本瀑の左右の岩肌から染み出す細い流れ。1〜2月には凍結して淡い青の氷になる
- 中禅寺湖
- この水の源。同じバス停から数分歩けば湖畔に出られる。水面標高1,269メートルは日本一
おすすめの楽しみ方
まず崖の上の無料観瀑台から全景を見て、そのあとエレベーター券を買って降りる。上と下では見えるものがまるで違い、料金を払う価値があるのは下の観瀑台のほうだ。中禅寺湖畔は同じバス停から数分なので、滝と湖をまとめて半日で回れる。紅葉シーズンに行くなら朝早く出ること——いろは坂が渋滞し、バスが所定の約50分を大きく超えることがある。
実際の行き方
- 浅草駅(東京)→ 東武日光駅(東武日光線特急・約2時間・直通)。
- 東武日光駅 → 中禅寺温泉バス停(東武バス 中禅寺温泉/湯元温泉行き・約50分・いろは坂を登る)。
- 中禅寺温泉バス停 → 滝の入口(徒歩約5分)。
- エレベーターで100メートル下り、滝壺の観瀑台へ(約1分)。
- 東武特急+東武バス
- 浅草駅(東京)→(東武日光線特急・約2時間・直通)→東武日光駅→(東武バス 中禅寺温泉/湯元温泉行き・約50分)→中禅寺温泉バス停→徒歩約5分で滝の入口。片道 計 約3時間。バスはいろは坂を登るため、紅葉シーズンは所要時間に余裕をみておくこと。
- 同じ経路を戻る
- 中禅寺温泉から東武バスで東武日光駅へ(約50分)、そこから特急または普通列車で浅草へ。エレベーターの運行は閉場時刻に合わせて終わる(3〜11月は17:00、12〜2月は16:30)ので、中禅寺温泉に着いたらまずバス停で帰りの時刻を確認しておくとよい。
行く前に
- 現金
- エレベーターは往復有料で、大人(中学生以上)600円、小学生400円、小学生未満は無料。崖の上の無料観瀑台は料金不要。エレベーター代は現金を用意しておくと安心。
- 定休
- エレベーターの営業時間は3月1日〜11月30日が8:00〜17:00、12月1日〜2月末日が9:00〜16:30。年中無休だが、悪天候時は運休することがある。奥日光は日光市街よりずっと寒く、滝は標高1,200メートル超にあるので、夏でも一枚羽織るものを持っていきたい。
- 別ルート
- JR利用なら、東京駅→(東北新幹線・約50分)→宇都宮→(JR日光線・約45分)→JR日光駅、そこから同じバスで約50分。車の場合は日光宇都宮道路の清滝ICから約20分。
- 降りたあと
- 中禅寺温泉バス停から滝の入口・エレベーター乗り場まで、平坦な道を徒歩約5分。