和歌山県・田辺市本宮No.188★★★地図で見る →
熊野本宮大社
全国3,000社以上の熊野神社の総本宮。ユネスコ世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の中心として、熊野古道のすべての参詣道が行き着く聖地。

熊野本宮大社は、熊野川と音無川が合流する山深い谷間に鎮座する。千年以上にわたって日本最大の霊場参詣の目的地として知られ、全国3,000社以上の熊野神社の総本宮として、夫須美大神など熊野の神々を祀る。現在の社殿は小高い丘の上に立つが、もともとの社地は川の中洲「大斎原(おおゆのはら)」にあった。1889年の大洪水で多くの建物が流失し、残った祭神を現在地に遷座。今日の大斎原には2000年に建てられた高さ33.9mの日本一大きな鳥居が立ち、参道から一際目を引く。熊野古道の各ルートを歩き終えた参拝者が社殿の石段を上るとき、この場所は信仰の旅の終着点としての重みを帯びる。
歴史・背景
熊野本宮大社への言及が文献に初めて登場するのは9世紀だが、創祀はさらに遡る。平安時代(794〜1185年)には歴代上皇が何度も熊野詣を行い、後白河法皇は30回以上参詣したと伝わる。熊野三山(本宮・速玉・那智)とそれをつなぐ参詣道は2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコ世界遺産に登録された。熊野の神の使い「八咫烏(やたがらす)」——三本足の烏——は神武天皇を導いた伝説の神使で、日本サッカー協会のシンボルにも採用されている。
見どころ(歩く順)

- 本殿拝所と境内
- 杉木立に囲まれた参道の石段を上った先に四社の本殿が並ぶ
- 大斎原(おおゆのはら)
- 元の社地である川の中洲。南へ徒歩5分。高さ33.9m・世界最大の鳥居が立つ
- 熊野古道の到着点
- 中辺路・小辺路など各ルートの参道が社殿近くに合流する、正真正銘の熊野詣の終点
- 八咫烏の印
- 境内随所に三本足の烏のモチーフ。熊野の神の使いにして、サッカー日本代表のあの紋章
おすすめの楽しみ方
バス停から本殿の石段まで徒歩約5分、参拝の後は大斎原の大鳥居まで川沿いを南へ歩く(約5分)。ゆっくり両方を回っても2時間あれば十分。参道には杉の巨木が並び、小さな茶店も点在する。熊野古道を歩いて参詣した場合は、石段を自分の足で上るときにこの地が持つ引力を全身で感じることができる。
実際の行き方
- 新大阪駅 → 新宮駅(JR紀勢本線特急「くろしお」・約3時間30分)。指定席は事前予約推奨。
- 新宮駅 → 熊野本宮大社前バス停(熊野交通バス・約75〜80分・概ね1時間に1本)。現金のみ・到着時に帰りの時刻を確認。
- バス停 → 本殿の石段(徒歩約5分)参拝 → 大斎原の大鳥居(徒歩南へ約5分)。
- 新大阪→(JR特急くろしお)→新宮→(熊野交通バス)→熊野本宮大社前
- 新大阪駅からJR紀勢本線の特急「くろしお」に乗り新宮駅へ(約3時間30分)。新宮駅から熊野交通バスに乗り熊野本宮大社前バス停へ(約75〜80分)。計 約4時間30分。バスは新宮駅発で概ね1時間に1本(tb-kumano.jpで時刻を要確認)。片道バス運賃は約1,560円・現金のみ。JR特急は指定席券が必要——jr-odekake.netなどで事前購入推奨。バス停から本殿石段まで徒歩約5分。
- 熊野本宮大社前→新宮駅(バス)→新大阪(JR特急)
- 熊野交通バスで熊野本宮大社前バス停→新宮駅(約75〜80分)。JR紀勢本線の特急「くろしお」で新大阪へ(約3時間30分)。本宮発のバスの本数は限られるため、到着時にバス停の時刻表で帰りの便を必ず確認してから行動する。夕方以降の最終便が早い場合があるので注意。
行く前に
- 現金
- 参拝は無料。熊野交通バスは現金のみ(片道約1,560円)。JR特急は乗車券+指定席券が必要(事前購入推奨)。境内周辺の食事処や茶店は現金中心。
- 定休
- 境内は通年参拝可能だが、山深い遠隔地のため夜間は交通手段がほぼない。帰りのバス時刻に余裕を持った計画が必要。宿坊(精進料理付きの泊まり)が本宮周辺に数軒あり、一泊して熊野古道の一部を歩く使い方もできる。
- 別ルート
- 紀伊田辺・白浜方面からは紀伊田辺駅で下車し、明光バスで本宮大社へ(約2時間)。中辺路の歩き出し地点にもアクセスしやすく、熊野古道ウォークとの組み合わせに適している。
- 降りたあと
- 熊野本宮大社前バス停(熊野交通バス・新宮駅発)から杉並木の参道を徒歩約5分で本殿の石段入口に着く。