神奈川・北鎌倉No.273★地図で見る →
明月院
北鎌倉の谷戸にある臨済宗建長寺派の禅寺。六月に参道を埋める約2,500株のあじさいから「あじさい寺」と呼ばれ、本堂の丸窓「悟りの窓」でも知られる。

明月院は北鎌倉の山側、木立に囲まれた谷戸にある。駅から歩いて十分。臨済宗建長寺派の禅寺だが、全国に知られているのは寺号ではなく通称のほうだ——あじさい寺。石段の参道と堂のまわりの斜面を約2,500株のあじさいが埋め、その大半が同じ品種であるために、咲くと青がひと色に揃う。人はそれを明月院ブルーと呼ぶ。見頃は六月中旬。もうひとつの代表的な景色はもっと静かで、本堂に開けられた大きな丸窓「悟りの窓」が、後庭園を掛軸のように縁取っている。
歴史・背景
始まりは1160年に結ばれた明月庵とされる。鎌倉時代、北条時宗によってこの地はより大きな禅興寺として整えられ、明月院はその塔頭のひとつとなった。神奈川県の観光記録では、明月院を今の形で開いたのは室町期の関東管領・上杉憲方とされている。禅興寺は明治の仏教制度の再編で廃され、明月院だけが残った。いま目にするのは、かつての大伽藍の断片である。小さな寺に不釣り合いなほど長い歴史が畳み込まれているのは、そのためだ。
見どころ

- あじさいの参道
- 石段の両脇を約2,500株が埋め、明月院ブルーと呼ばれるひと色の青になる
- 悟りの窓
- 本堂に開けられた大きな丸窓。後庭園を掛軸のように切り取る
- 本堂後庭園
- 通常は非公開。六月の花菖蒲と秋の紅葉の時期だけ、別途500円で公開される
- 谷戸の地形
- 山あいの窪地に抱かれ、真夏でも境内に日陰と涼しさが残る
おすすめの楽しみ方
開門からの一時間に行くこと。とくに六月は、境内が狭いぶん午前半ばには参道が行列になる。六月中旬に居合わせたなら、別途500円の後庭園はぜひ。一年の大半は入れない場所だ。帰りは駅へ戻らず鎌倉方面へ歩き抜けるとよい。北鎌倉駅のすぐ脇に円覚寺、南の旧道沿いに建長寺があり、三か寺が一つの午前中に収まる。
実際の行き方
- 東京駅→北鎌倉駅(JR横須賀線・直通・約53分)。
- 北鎌倉駅→明月院(徒歩・約10分)。
- JR横須賀線で直通
- 東京駅→(JR横須賀線 久里浜・逗子方面行き・直通・約53分)→北鎌倉駅→(徒歩・約10分)→明月院。計 約65分。電車は約10〜15分間隔で、時刻を気にする必要はない。
- 戻らず、鎌倉駅へ歩き抜ける
- 北鎌倉へ引き返さず、旧道を南へ25〜30分、建長寺の前を通って鎌倉駅まで歩くとよい。そこからJR横須賀線で東京へ。六月以外の閉門は16:00なので、どちらの道でも日は十分に残る。
行く前に
- 現金
- ICカード(Suica/PASMO)は電車で利用可。拝観料は高校生以上500円、小中学生300円。後庭園は六月の花菖蒲と秋の紅葉の時期のみ公開で別途500円。門前で紙幣を出すと列が止まるので、小銭を用意しておきたい。
- 定休
- 拝観は9:00〜16:00。六月のあじさい期は時間を延長するが、その年ごとに設定されるため当日確認を。後庭園は通年非公開で、花菖蒲と紅葉の時期だけ開く。
- 別ルート
- 鎌倉側からなら建長寺の前を通って北へ徒歩25〜30分。鎌倉駅東口から北鎌倉方面のバスもある。
- 降りたあと
- 北鎌倉駅の鎌倉寄りの出口を出て旧道を南へ。ほぼ平坦な道を約10分歩くと、左手に寺への参道が分かれる。