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十日市場・夏狩湧水群と太郎次郎滝

nature穴場——実はすごい

富士山の古い溶岩流の裾で、年間を通して約12℃の地下水が湧く里。わさび田やクレソンの水路を潤し、崖に二筋の滝を落とす。

十日市場・夏狩湧水群と太郎次郎滝
挿絵(AI生成イラスト)© FNJ

都留市の十日市場・夏狩地区では、富士山の地下水が年間を通して約12℃で湧き出す。雨や雪解け水が火山灰や礫の層をおよそ60年かけて流れ、古い溶岩流の切れ目から地表に現れる。澄んだ軟らかい水は生活用水のほか、わさびやクレソン、水かけ菜の栽培と鱒の養殖に使われている。近くの夏狩地区では、柄杓流川の崖に太郎滝・次郎滝の二筋がかかり、脇の岩肌からも湧水が滴る。

なぜ穴場のままか

ここが静かなのは、観光地ではなく生活の水路だから。英語の情報が少なく、改札や案内板のある決まった順路もなく、湧水は駅から駅へ歩いて初めて分かる裏道に散らばっている。

歴史・背景

この湧水群は環境省が選ぶ「平成の名水百選」に選ばれている。地元でこの水を守る慣習は江戸時代(1603〜1868年)、およそ380年前までさかのぼると記録される。太郎・次郎という名は、追手から逃れる途中に滝壺へ落ちたと伝わる兄弟の言い伝えに由来する。

見どころ(歩く順)

挿絵(AI生成イラスト)Hrykt / CC BY-SA 4.0
駅から湧水群への里の道
十日市場駅から湧水の湧く場所まで、田畑の間の道を短く歩く
わさび・クレソンの水路
澄んだ湧水でわさびやクレソン、水かけ菜を栽培する水路
太郎滝・次郎滝
夏狩地区・柄杓流川の崖にかかる二筋の滝
梅花藻の花
初夏から夏にかけて、湧水の流れに小さな白い梅花藻の花が咲く

おすすめの楽しみ方

湧水群と滝は富士急行線の駅から歩ける距離にある。静かな農村の道を水の湧く場所をたどりながら歩くのが楽しい。梅花藻が咲く初夏から夏がとくに見どころだ。わさび田や水路は農業・生活用水のため、中には入らないこと。

実際の行き方

起点
新宿駅
所要
約2時間 · 電車(各停1〜2本/時)
降車
十日市場駅(富士急行線)
  1. 新宿 →大月駅(JR中央線・快速 約90分/特急なら約60分)
  2. 大月駅 →十日市場駅(富士急行線の各駅停車・約30分)
  3. 十日市場駅 →湧水群(徒歩・里の道を約10分)
JR中央線+富士急行線
新宿(東京)→(JR中央線・快速で約90分/特急かいじ・あずさなら約60分)→大月駅→(富士急行線の各駅停車・約30分)→十日市場駅。新宿から計およそ1.5〜2時間。富士急の各停は1時間に1〜2本ほどなので、出発前に当日の時刻表を確認。
同じ経路で戻る
十日市場から富士急の各停で大月へ戻り、JR中央線で東京方面へ。日没後は本数が減るので、着いたら駅の時刻表で帰りの列車を確認しておく。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
支払いは不要・湧水は公共。地方の駅の改札はICカードに対応しないことがあるので、乗車用に小銭や少額の紙幣を持っておく。
定休
現役の農業・生活用水。わさび田や水路には入らない。
別ルート
同じ線で一つ先の東桂駅からも行ける(駅から徒歩約15分)。
降りたあと
十日市場駅から舗装された里の道を川の方へ約10分下り、川沿いの道をたどると滝に着く。

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