京都南部・宇治田原・湯屋谷No.016★地図で見る →
永谷宗円生家
〜1738年に煎茶が生まれた谷〜
宇治の南、細い茶の谷に建つ復元の茅葺きの家。蒸して手揉みする煎茶製法がここで生まれた。日本遺産の構成文化財。

湯屋谷は京都の南、宇治田原町の山あいにある茶の谷。1738年、茶農家の永谷宗円がここで「青製煎茶製法」を完成させた。生葉を蒸し、焙炉(ほいろ)と呼ぶ加熱した台の上で手揉みし、乾かすこの製法が、今の日本で広く飲まれる煎茶の礎になった。宗円は「日本煎茶の祖」として知られる。生家は谷の奥に立つが、当時の建物ではなく、1960年に同じ敷地へ建て直した茅葺きで、中に焙炉跡が残されている。
なぜ穴場のままか
観光の茶町ではなく、現役の農の集落だから静か。英語の情報がほとんどなく、鉄道から外れて本数の少ないバスで入り、宇治や京都の主な観光導線から外れている。家の中の公開も土日祝のみ。
歴史・背景
宗円は新しい煎茶を江戸へ運び、後に山本山として知られる茶商・山本嘉兵衛が売り出して全国へ広めた。もとの屋敷は隣の茶宗明神社まで続く広い構えで、今も低い石垣の名残が敷地の縁をたどる。現在の茅葺きの家は、焙炉跡と製法誕生の記憶を守るために1960年に建てられた。宇治田原町がこの場所を文化財に指定しており、日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」を構成するスポットでもある。
見どころ(歩く順)

- 段々の茶畑の斜面
- 宗円が働いた谷を今も登る茶の畝。谷の道から眺める
- 隣の茶宗明神社
- かつての屋敷が続いていた、すぐ隣の小さな神社
- 復元の茅葺きの家
- 1960年に永谷家の敷地へ建て直した、元より小ぶりな家
- 当時の焙炉跡
- 手揉みが行われた加熱台の跡。家の内部に保存されている
おすすめの楽しみ方
家の内部の公開は土・日・祝日のみ、おおむね10〜15時。訪ねるなら週末か祝日に。谷をゆっくり歩いて段々の茶畑を眺め、小さな茅葺きの一室を旅の核として味わいたい。
実際の行き方
- 京都駅 → 宇治駅(JR奈良線 快速・約17分)
- 宇治駅 → 維中前(京都京阪バス・約25〜30分)
- 維中前 → 湯屋谷(宇治田原町コミュニティバス・数分)
- 湯屋谷 → 生家(徒歩の上り坂・約14分)
- JR+京都京阪バス+町のコミュニティバス
- 京都駅→(JR奈良線の快速・約17分)→宇治駅→(京都京阪バス 維中前方面・約25〜30分)→維中前→(宇治田原町コミュニティバス・数分)→湯屋谷→徒歩約14分の上り坂で生家へ。計 約80〜95分。バスは本数が少ない(宇治からのバスは1日8本ほど)——出発前に当日の時刻表を確認。
- 帰りは来た道を戻る
- コミュニティバスで維中前へ、京都京阪バスで宇治へ、JRで京都へと来た道を戻る。この辺りのバスは本数が少なく、夕方には便が減る。着いたら停留所に貼られた帰りの時刻を確認し、遅い便をあてにしない。
行く前に
- 現金
- 入場は維持協力費200円、農家の茶は直売なので現金。田舎の場所は現金のみが多いので小額紙幣と小銭を。
- 定休
- 家の中の公開は土・日・祝日のみ、おおむね10〜15時。集落は人の住まいなので静かに。
- 別ルート
- 車が一番ラク。生家から徒歩14〜15分ほどの推奨駐車場(宗円交遊庵やんたん)がある。同じ宇治田原の山の他のスポットと組み合わせても。
- 降りたあと
- 湯屋谷のバス停から谷の道を上り、徒歩約14分で生家へ。時間に余裕を。