
オホーツク北・枝幸No.985★★★地図で見る →
毛ガニ
〜かご漁で日本一の町 枝幸〜
かご漁で揚がる毛ガニの量が日本一という町が、オホーツク海の北のはずれにある。海底に沈めたかごで一尾ずつ揚げるカニだ。その海のことは、市街の高台に建つ町の博物館にまとまっている。バスの発着所から歩いて行ける。
- 起点旭川駅
- 約3時間半宗谷バス都市間バス
- 降車枝幸ターミナル(宗谷バス)
- 徒歩
- 毛ガニ
場所
北海道のほかの記事 102件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- シャチの骨格標本体長7mを超える国内最大級の骨格。入ってすぐの位置で来館者を迎える
- オホーツク文化の竪穴住居この浜で海を糧にした人びとの住まいを復元した展示
- 目梨泊遺跡の出土品町の北の遺跡から出た副葬品。国の重要文化財に指定されている
- 流氷の展示冬にこの海岸へ届く氷と、それが毛ガニを育てる海に与えるもの
- デスモスチルスの全身標本絶滅した海生哺乳類の全身復元。歌登第1標本のレプリカ
実際の行き方
- 旭川駅前→枝幸ターミナル(宗谷バス「えさし号」・要予約)。
- 枝幸ターミナル→港に背を向け、大通りを内陸へ。
- 坂を上って市街西はずれの博物館へ。
- 館内はシャチの骨格から入り、地域の歴史の展示へ抜ける。
- 宗谷バス「えさし号」・旭川駅前から
- 旭川駅前→枝幸ターミナル。都市間バス「えさし号」が音威子府や歌登を経て内陸から入る。完全予約制で全席自由席、旭川駅前は8番のりばから。事業者の案内では現在、往復とも1日1便のみの運行で、もう一方の便は運休している。あとの便で追いかけることはできない。
- 枝幸ターミナルから戻る
- 旭川へ戻る便は夕方ではなく朝に出る。日帰りの発想とは向きが逆になる。町にひと晩置くか、海岸沿いの路線バスで先へ進むかを先に決めておきたい。予約は宗谷バス枝幸営業所への電話で受け付けているので、行きと帰りをまとめて押さえておくと安心だ。
どんな場所か
枝幸は北海道の北、オホーツク海に面した町だ。冬になれば流氷が寄せる岸で、毛ガニ漁は網ではなくかごで行われる。餌を仕掛けたかごを海底に沈め、一日置いてから引き揚げる。傷つけず、生きたまま揚げるための漁法だ。メスと小さなオスはその場で海へ戻し、甲羅の硬い大きなオスだけを市場に出す。この抑制があるから、揚げ続けても量が落ちない。流氷が運ぶプランクトンがこの海の餌になり、身の詰まったカニが育つ。高台の博物館はカニだけを扱う施設ではない。この海で人が暮らしてきた時間のほうを、まとめて見せる場所だ。
おすすめの楽しみ方
博物館は九時に開く。町は小さいので、ひと晩泊まれば博物館も港も海岸の道も、急がずに回れる。毛ガニがいちばんいいのは流氷が去ったあとの春。七月に入ると第一土曜の前夜祭と第一日曜の本祭で、ウスタイベ千畳岩の会場が町いちばんの人出になる。その時期を外すなら、岡島の道の駅が確実に買える場所だ。
歴史・背景
この海岸には、サハリンから北海道、千島にかけて広がった海洋狩猟民の文化があった。オホーツク文化と呼ばれ、時期は本州の古墳時代から平安時代にあたる。町の北の目梨泊遺跡からは彼らの墓とともに土器や鉄の刀が出土し、国の重要文化財に指定されて、この博物館に収められている。時代が下ると話は短くなる。明治の半ばに内陸で金鉱が見つかって砂金に沸き、海沿いには鉄道が敷かれ、そして剥がされた。いま町へ入る道がバスなのは、そのためだ。
行く前に
- 現金
- 町の公式サイトは博物館の観覧料を無料と案内している。入口で用意するものはない。ただ町の店も窓口も小さく、バスも電話予約の運行だから、現金は持っておきたい。運賃の支払い方は予約のときに合わせて確かめておくといい。
- 知っておきたいこと
- 博物館の休館は毎週月曜と最終週の火曜。祝日に当たれば翌平日に振り替わり、年末年始も閉まる。この海岸の冬は厳しく、流氷が岸まで来る。かご漁そのものは春の漁なので、真冬に来るならカニではなく博物館と港を見に行くことになる。
- 別ルート
- 車ならオホーツク沿いの海岸道路。南は紋別、北は宗谷岬へと続く。町の道の駅はその道沿いの岡島にあり、地元の毛ガニやほたてを扱っている。宗谷バスは同じ予約制で枝幸〜札幌の便も運行しており、旭川・稚内・紋別の各空港からバスや車を乗り継いで入る人も多い。
- 降りたあと
- 枝幸ターミナルからは港に背を向けて内陸へ、歩いて十分ほど。博物館は市街の西のはずれ、緩い斜面の上に建っていて、レンガ色の塔が屋根の向こうに早くから見えてくる。