野付半島
実写(ライセンス済み)FoxyStranger Kawasaki / CC BY-SA 3.0

北海道東・野付No.901★★地図で見る →

野付半島

〜トドワラのある砂嘴〜

nature穴場——実はすごい

北海道の東の海へ、砂が長い弧を描いて伸びている。地面が塩を吸い、その上に立っていたトドマツの林は枯れて幹だけが残った。海がつくった砂嘴を、いま海が崩している。

  1. 起点中標津空港
  2. 半日レンタカー・路線バスなし
  3. 降車尾岱沼漁港(観光船・5〜10月)
  4. そこから
  5. 野付半島

狙い目

案内板も出ているし、国際的な条約の登録湿地でもある。写真もよく出回っている。それでも静かなのは、車がなければ入れないからだ。鉄道は近くまで来ず、砂嘴を走る路線バスもない。いちばん近い空港からでも小一時間かかる。道東を旅する人の多くは、そのまま知床へ向かっていく。

場所

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見どころ(歩く順)

ナラワラDrTerraKhan / CC BY-SA 3.0
  1. ナラワラ道沿いの浅瀬に立つミズナラの立ち枯れ。駐車場から眺めるだけの場所
  2. 野付半島ネイチャーセンター2階が野付の自然と歴史の展示、1階が売店とレストラン
  3. トドワラへの道立ち枯れの林まで約1.3km。歩くか、季節運行のトラクターバスで
  4. トドワラ塩を吸った地面に残るトドマツの幹。海に近い側から崩れていく
  5. 野付崎灯台と原生花園砂嘴の先端側。花の原は散策できず、道から眺めることになる

実際の行き方

  1. 中標津空港→野付半島(レンタカー)。
  2. 途中、ナラワラの駐車場に停めて眺める。
  3. ネイチャーセンターで展示を見てから、トドワラへ(徒歩またはトラクターバス)。
  4. 戻る前に、灯台のある先端側まで足を延ばす。
中標津空港まで飛び、そこから車で
実際の玄関口は中標津空港になる。ネイチャーセンターの案内でも北海道の公式掲載でも、空港からの所要は車でおよそ50分。釧路からだとこれよりずっと長い。鉄道もなく、砂嘴を走る路線バスもないので、選べるのはレンタカーかタクシーか、ガイド付きのツアーだ。ツアーはセンター自身が出している。
暗くなる前に砂嘴を出る
入る道も出る道も一本きりで、その全区間に照明がない。エゾシカも集まってきて、道の上に立つ。帰りは明るいうちに走る前提で組む。ツアーで来ているなら、時間を決めるのはこちらではなく主催者のほうだ。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

知床と根室、二つの半島のあいだから、砂の鉤がオホーツク海へ出て、自分のほうへ折り返している。その内側が浅い湾になる。長さはおよそ26キロ。砂嘴としては日本でいちばん長い。海流が砂粒を運んで積み上げたものだが、いま同じ海がそれを崩しにかかっている。地面は年に1.5センチほど下がり続け、塩水が、陸だった頃に育った木の根まで届く。ネイチャーセンターが建っているのは砂嘴の細くなるあたりで、半島で何をするにも、その駐車場からの距離で測ることになる。

おすすめの楽しみ方

トラクターバスは暖かい季節に動いていて、立ち枯れまでの道のりを短くしてくれる。砂嘴には風をよけるものが何ひとつないので、これは効く。晩春から夏にかけては、道沿いにハマナスやアッケシソウが並び、湾にはアザラシが上がる。冬は湾が凍り、ガイドと氷の上へ出るツアーが始まる。同じ場所とは思えない旅になる。

歴史・背景

歴史の薄い土地ではない。半島の中ほどのオンニクル遺跡からは擦文期の竪穴住居が数多く見つかり、沖の海底からはマンモスの化石も何度か上がっている。江戸時代の後期から明治のはじめにかけては、国後や千島へ舟で渡るための中継地であり、交通の要所だった。その賑わいが一つの話を残している。武家屋敷と遊郭のあった港町「キラク」が、ある日消えたという。古い地図にも文献にも、それを裏づける記述は見つかっていない。半島は、その話ごと残っている。

行く前に

現金
センターの公式にも北海道の公式掲載にも、入館は無料とある。駐車場は乗用車50台分。売店・レストランとトラクターバスは有料で、ガイドツアーは事前予約。カードは期待しないほうがいい。現金を持っていくこと。
知っておきたいこと
センターが公表している開館時間は、4月から9月が9時から17時、10月から3月が9時から16時。12月30日から1月5日は休館。トラクターバスは季節運行。ほかの土地なら開いている条件でも、ここは天候で止まる。オホーツクからの風は、砂嘴の上で何にも遮られない。
別ルート
晩春から秋にかけては、尾岱沼から湾を渡る観光船があり、トドワラ側に着く。陸路をまるごと省いて、海から入る形になる。別海町の観光ページにも載っている。もう一つの別ルートは冬だ。湾が凍ると、センターを起点にしたガイド付きの氷上ウォークが始まる。
降りたあと
尾岱沼は砂嘴に入る前の最後の集落で、国道244号沿いにある。センターの案内では、ここから先が車でおよそ30分。歩ける区間ではない。観光船が出るのもここで、給油や買い忘れの調達も、ここで済ませておくことになる。

近くのノート

距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。