
沖縄・粟国島No.657★地図で見る →
粟国島
那覇の北西に、サンゴ礁ではなく火山の岩でできた島がある。西のはては白っぽい凝灰岩の断崖になり、東のはてはリーフに続く。そのあいだの集落は、いまも石垣と赤瓦のままだ。
- 起点泊港(那覇)
- 約2時間村営フェリー・1日1便
- 降車粟国港(粟国村営フェリー)
- そこから
- 粟国島
狙い目
県の離島紹介にも載っているし、船は公共の定期航路だから、隠している場所ではない。人が少ないのは時刻表の形のせいだ。1日1便、片道2時間、着いた先にリゾートはない。それでも渡る人にはたいてい理由がある。西の岬沖に潜りに来る人、鳥を見に来る人、塩を買いに来る人。
場所
沖縄のほかの記事 9件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 粟国港那覇からの船が着く島の東の港。旅客ターミナルもここにある
- 集落東側の低い土地に広がる、フクギの防風林と石垣、赤瓦の家並み
- 東ヤマトゥガー大岩がまっぷたつに割れたような場所。人がすれ違えるだけの幅の道が通る
- ヤヒジャ海岸南の海岸に黒・赤・茶・白の地層がむき出しで並ぶ一帯
- 筆ん崎とマハナ島の西端。開けた崖の上から、凝灰岩の断崖が海へ落ちる
実際の行き方
- 那覇→泊港(離島航路は市街地の北にある泊ふ頭から出る)。
- 泊港→粟国港(粟国村営フェリー・約2時間・1日1便)。
- 粟国港→集落と南の海岸へ(レンタサイクル、車、コミュニティバスのいずれかで)。
- 南の海岸→西端の筆ん崎へ。崖の上のマハナから海を見る。
- 泊港から村営フェリー
- 那覇の泊港→(粟国村営フェリー・約2時間)→粟国港。1日1往復で、確認時点では泊港発が午前9時30分。航路は村が自ら運航していて、乗船券は港の那覇船舶連絡事務所が扱う。当日の運航可否も旅行サイトではなくそこへ確かめたい。
- 粟国港から戻る
- 帰りの便は午後の早い時間に出る。二便目はないので日帰りはできない。最低でも一泊するか、片道を空路にする。行事のある日は出港時刻が動くので、帰る当日ではなく着いた日のうちに確かめておきたい。
どんな場所か
粟国島は沖縄本島の北西およそ60キロにあり、まわりの島々とは成り立ちが違う。隣が隆起サンゴ礁なのに対して、この島は数百万年前の火山活動による堆積物の上にできている。玄武岩、安山岩、火山灰が固まった凝灰岩。それらが長く削られて、県内ではあまり見ない形の景観になった。土地は西の海岸線で高く、東へなだらかに下る。だから西のはては断崖で切れ、東側はリーフと白い砂に続く。集落はその低いほうにあり、フクギの防風林と石垣の内側に赤瓦の家が並ぶ。
おすすめの楽しみ方
順番に潰していくより、ゆっくり一周するほうが合う島だ。午前は東側と集落の路地、午後は地層がむき出しになった南の海岸、そして最後の光は西の岬に取っておきたい。断崖は夕日の側を向いている。日が落ちると人工の明かりはほとんどなく、観光協会が移動式の天体望遠鏡を持って星空ツアーを出している。
歴史・背景
この島の食べものは、島が何をしのいできたかをそのまま覚えている。飢饉に備えて植えられたソテツは斜面に残り、その実からデンプンを取り出した味噌がいまも島の特産として売られている。粟国が「ソテツの島」と呼ばれてきたのはそのためだ。もう一つの生業は塩で、昔ながらの製法で海水を炊き、残ったにがりは島の豆腐になる。それより古いのが、島の人が洞寺(てら)と呼ぶ鍾乳洞である。那覇から渡ってきた僧が、その中で読経に明け暮れたまま生涯を終えたと伝わり、頭蓋骨が祀られている。
行く前に
- 現金
- 運賃は港の窓口払い。島ではカードが使えない場面が多いので現金を持っていきたい。塩、ソテツ味噌、黒糖など目当てのものがあるなら、午後に店が閉まる前に買っておくほうが確実だ。
- 知っておきたいこと
- 風と波で欠航する。夏から秋の台風では数日足止めになることもあるので、日程には余裕を残したい。西側は柵のない崖のふちが続き、足元の凝灰岩はもろい。風の日はとくに縁に寄らないこと。岬の沖は潮が速く、潜るのは経験者向けとされている。
- 別ルート
- 那覇空港と粟国空港のあいだを小型機が約25分で結び、週に3日飛んでいる。海が荒れたときの代わりであり、この島を一日で見る唯一の現実的な方法でもある。
- 降りたあと
- 粟国港から集落までは歩いて数分だが、西端の岬までは島を横切っておよそ2.5キロある。自転車か車、あるいは村のコミュニティバスを使いたい。崖へ向かう最後の区間は日陰のない開けた土地を進む。
近くのノート
距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。
