耶馬渓
実写(ライセンス済み)そらみみ / CC BY-SA 4.0

大分西・中津No.923★★地図で見る →

耶馬渓

nature穴場——実はすごい

大分の北西、山国川が刻んだ奇岩の谷。崖沿いの道は、ひとりの僧がのみで掘り抜いたものだ。海外のガイドブックが来るずっと前から、日本人が名勝と呼んできた場所にあたる。

  1. 起点博多駅
  2. 約2時間JR特急ソニック+大交北部バス
  3. 降車中津駅(JR日豊本線)
  4. そこから
  5. 耶馬渓

狙い目

耶馬渓は日本ではよく知られた場所だ。戦前から国の名勝で、隠れた谷というわけではない。ただしその名は海外にはほとんど届いていないし、大分へ来る人がたどる別府のルートからは一時間ほど外れている。バスが少ないので日本人客の多くは車で来る。結果として、平日の川沿いの道は誰が意図したわけでもなく静かになる。

場所

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見どころ(歩く順)

青の洞門そらみみ / CC BY-SA 4.0
  1. 耶馬渓橋山国川に架かる石造アーチ橋、地元では「オランダ橋」
  2. 青の洞門崖を手掘りで貫いた通路と、川へ開いたままの明かり窓
  3. 競秀峰洞門の上にそびえる岩峰の壁と、その足元をたどる探勝道
  4. 耶馬渓風物館道沿いの日本遺産センター、谷ごとの位置関係がつかめる場所
  5. 羅漢寺洞門の南、斜面を石段で登った先にある岩窟の寺

実際の行き方

  1. 博多駅 → 中津駅(JR特急ソニック・日豊本線)。
  2. 中津駅 → 青の洞門(大交北部バス・守実温泉方面/山国川沿い)。帰りの時刻を控える。
  3. 手掘りの通路を歩き、競秀峰の足元の川沿いへ出る。
  4. 南の羅漢寺、または上流の深耶馬渓へ。帰りの便が成り立つときだけ。
博多から中津へ、特急ソニックで
JR特急ソニックが博多から小倉を経て海沿いを南下し、中津に着く。中津は定期停車駅なので、停車パターンを気にする必要はない。日中は通しで運転している。
谷を下って中津へ戻る
谷から出る公共交通はバスだけで、最終は夕方には出てしまう。中津からの列車は小倉方面も別府方面も夜まであるので、一日を縛るのは列車ではなくバスのほうだ。
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どんな場所か

耶馬渓はひとつの場所を指す名ではない。山国川沿いの本耶馬渓、支谷の深耶馬渓、その奥の裏耶馬渓・奥耶馬渓までを含み、いずれも古い火山が残した凝灰岩と熔岩を刻んでできている。本耶馬渓では、競秀峰という岩峰の壁の足元を川が流れ、道はその隙間を通るしかない。トンネルが掘られた理由はそこにある。下流には耶馬渓橋が架かる。全長百十六メートルの石造アーチで、この形式では国内でいちばん長い。岩の景色がひと続きに見えるのは川の側からで、歩くなら水辺を選びたい。

おすすめの楽しみ方

洞門と崖の足元、そして橋までなら二時間ほど。羅漢寺まで足を延ばすと半日になる。紅葉の季節がいちばん写真に撮られ、いちばん混む時期でもある。同じ岩でも、壁が緑に覆われる初夏のほうが道は空いている。歩き出す前に帰りの便を確かめておきたい。この谷のバスは少なく、最終はかなり早い。

歴史・背景

この谷に「耶馬渓」という名を与えたのは頼山陽で、一八一八年にここを通ったときのことだ。それより前、僧の禅海が崖を掘り始めていた。のちに青の洞門と呼ばれる道で、掘り抜くまでにおよそ三十年。完成した道は通行料を取った。一八九四年には中津出身の福澤諭吉が競秀峰の土地を買い、岩が削られるのを止めている。一九一六年に日本新三景に選ばれ、一九二三年には国の名勝に指定された。

行く前に

現金
洞門と川沿いの道を歩くのに費用はかからない。寺と資料館はそれぞれ別料金。バスは現金なので、小銭と千円札を用意しておきたい。
知っておきたいこと
紅葉の週末は谷を貫く一本道が詰まり、バスも渋滞に巻き込まれる。雨の日、通路の中は暗く足元が濡れる。内陸なので冬は海沿いの中津より冷える。
別ルート
一目八景のある深耶馬渓は、同じ道をさらに上がった支谷にある。耶馬渓のもう半分にあたるが、便はさらに少ない。車なら青の洞門・羅漢寺インターから数分で一帯に入れる。
降りたあと
中津駅は乗り換え地点であって、谷の入口ではない。青の洞門は川をかなりさかのぼった先にある。大交北部バスの守実温泉方面行きが山国川沿いに走っており、洞門の名を冠したバス停で降りれば、通路はもう道路脇にある。

近くのノート

距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。