肘折温泉
実写(ライセンス済み)Totti / CC BY-SA 4.0

最上・大蔵村No.560★★地図で見る →

肘折温泉

〜豪雪のカルデラに残る湯治場〜

onsen穴場——実はすごい

大蔵村の山あい、火山のカルデラの内側にある狭い谷に押し込められた温泉集落。一本の通りに木造の宿が並び、その多くが客用の自炊場を持つ。軒先には朝市が立つ。

  1. 起点新庄駅
  2. 約1時間村営バス・1日数便
  3. 降車肘折温泉待合所(大蔵村営バス終点)
  4. そこから
  5. 肘折温泉

狙い目

国内ではよく知られた温泉地で、冬の積雪は全国のニュースにも出る。それでも英語の情報はほぼ皆無で、観光ルートにも組み込まれていない。ふるいにかけているのはバス一本という条件だ。公共交通で入ると、一日の組み立てが数便の時刻に縛られる。だからこそ、通り過ぎずに泊まる人が多い。

場所

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見どころ(歩く順)

旧肘折郵便局舎三沢 克年 / CC BY 2.0
  1. 朝市の通り春から秋、旅館の軒先に野菜や漬物の台が並ぶ一角
  2. 旧肘折郵便局舎通りの中ほどに立つ木造の建物。窓口ではなく催しの場として使われている
  3. 源泉公園川上にある石造りの源泉ドーム。ガラス越しに湧き出す湯が見え、腰湯も併設
  4. 地蔵倉開湯縁起の老僧が住んだと伝わる岩窟の霊場。岩の孔に紙縒りを通す縁結びの信仰が残る

実際の行き方

  1. 東京または山形→新庄駅(山形新幹線の終点)。
  2. 新庄駅→肘折温泉待合所(大蔵村営バス「肘折ゆけむりライン」、約1時間、終点)。
  3. 待合所から谷の奥へ一本道を歩き、旧郵便局舎を過ぎて源泉公園まで。
  4. 泊まって、季節が合えば朝食前に外へ出て朝市へ。
新庄駅から大蔵村営バス
新庄は山形新幹線の終点。駅前から大蔵村営バス「肘折ゆけむりライン」に乗り、終点の肘折温泉待合所まで約1時間。便数は平日で6便前後、土日祝はさらに少ない。列車のほうをバスの時刻に合わせて選ぶのが現実的だ。
ゆけむりラインで新庄へ戻る
帰りも通りの端にある待合所から同じ村営バスで新庄へ。平日と土日祝で時刻が違い、本数もわずかしかない。着いたらまず待合所の時刻表を見て、最終日の予定はそれに合わせて組むこと。逆順で考えると必ず破綻する。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

肘折があるのは月山の裾、銅山川沿いのくぼ地で、火山のカルデラの縁の内側にあたる。湯はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。眺めるための温泉地ではなく、浸かるための温泉地だ。自炊場を備えた旅館が多いのは、農閑期に降りてきて何週間も滞在した湯治の習慣がそのまま残っているからで、木造の宿は一本の通りにほとんど隙間なく肩を寄せ合って並ぶ。この谷は、隣接する黄金温泉・石抱温泉とあわせて国民保養温泉地に指定されている。

おすすめの楽しみ方

日帰りではなく泊まる理由は朝市にある。春から秋、朝食前に軒先で始まり、午前の早いうちに片づいてしまう。客はそこで野菜を買い、宿の自炊場で煮る——この集落でいちばん古い習慣だ。泊まれない場合でも、肘折いでゆ館とカルデラ温泉館が日帰りの湯を受けている。

歴史・背景

開湯は807年とされる。豊後から来た源翁という僧が、肘を折ったときに治した湯があると老僧に教えられた——肘折という名は、この出会いに由来すると伝わる。以来ここは行楽地ではなく湯治場として育ち、その姿を崩さずに来た。1937年に建てられた木造の郵便局舎は今も通りの真ん中に立っている。郵便の窓口としての役目は終えたが、取り壊さずにイベントの場として使われている。この村を一言で言えば、そういう場所だ。

行く前に

現金
通りを歩くだけなら無料。宿泊しなくても、肘折いでゆ館とカルデラ温泉館で日帰り入浴ができる(料金はそれぞれ)。小さな家族経営の宿が並ぶ集落なので、現金は多めに持っていきたい。
知っておきたいこと
肘折いでゆ館は火曜・水曜が休館。朝市は冬季には立たない。全国有数の豪雪地で、入るのは山越えの道だ。12月から3月はバスの遅れを見込み、山手の道は歩けないものとして予定を組むこと。
別ルート
車なら新庄から山を越えて約40分。冬はスタッドレスが前提で、集落の駐車場は寄せた雪で狭くなる。この季節はバスのほうが気楽なことが多い。
降りたあと
肘折温泉待合所はバスの終点で、扉を出たところがもう温泉街の入口になる。宿も湯も店も銅山川沿いの一本道に並ぶので、道に迷う要素はない。

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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。