杖立温泉
実写(ライセンス済み)Sanjo / CC BY-SA 4.0

熊本北・小国No.534★★地図で見る →

杖立温泉

onsen穴場——実はすごい

熊本県の最北、杖立川の谷にぎっしりと建て込んだ温泉街。源泉が調理に使えるほど熱く、湯船だけでなく通りに蒸し場が置かれている。表通りの裏には石段の路地が迷路のように広がる。

  1. 起点博多駅
  2. 約2時間10分JRとバスの乗り継ぎ
  3. 降車杖立温泉バスターミナル(日田バス)
  4. そこから
  5. 杖立温泉

狙い目

老舗の湯治場であって、隠れ家ではない。ただしこの町に鉄道は通っていない。公共交通で入る道は日田から山を越えるバス一本だけで、そのぶん九州の定番ルートからは外れている。結果として残ったのは、見せるために整えた町並みではなく、蒸し場も共同浴場も路地も、いまだに道具として使われている町だ。

場所

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見どころ

杖立温泉の蒸し場KUPS39M / CC BY-SA 4.0
  1. 蒸し場源泉の蒸気をそのまま引いた蒸し器。卵や野菜を持ち込んで蒸せる
  2. 背戸屋の路地表通りの裏手、川べりから斜面の家々へ石段でつながる細い道
  3. 杖立川谷底を流れる川。春はおよそ3500匹の鯉のぼりが川面を覆う
  4. 足湯のある公園川沿いの公園に据えられた足湯。街歩きの合間に腰を下ろせる
  5. 共同浴場宿とは別に町なかにある浴場。湯治場らしい構えが残る

実際の行き方

  1. 博多駅→日田駅(JR久大本線)。
  2. 日田駅→杖立温泉ターミナル(日田バス・杖立行き、終点下車)。
  3. ターミナルから杖立川沿いに徒歩2分ほどで温泉街へ。
JRで日田へ、そこから日田バス
博多駅からJR久大本線で日田駅。日田バスの杖立行きに乗り換えて終点で降りる。温泉観光協会は全行程で約2時間10分としている。最後の区間は国道212号で谷を登るので、時間には余裕を見ておきたい。
来た道を日田へ戻る
杖立温泉のターミナルから日田バスで日田駅へ、そこからJRで博多へ。山あいの路線なので、夕方になってから探すのではなく、着いた時点でターミナルの時刻表を見ておくといい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

杖立温泉があるのは、阿蘇の北の縁にあたる小国町。杖立川が刻んだ谷の、わずかな平地に建て込んでいる。源泉は自噴で、温度はおよそ98度。そのまま浸かれる湯ではなく、むしろ蒸すための熱源だ。街には湯けむりが立ちのぼり、宿は浴槽だけでなく蒸し風呂を備え、通りには誰でも使える蒸し場が据えられている。卵や野菜を持ち込んで蒸す、その光景が日常の一部になっている。表通りの裏手には、川べりから斜面の家々へ石段でつながる細い路地が網の目に走る。ここを背戸屋と呼ぶ。

おすすめの楽しみ方

鯉のぼりが谷を覆うのは4月だけだが、湯けむりは一年中ここにある。半日を惜しまず使うのがいい。蒸すものを買って蒸し場に置き、蒸し上がるまで背戸屋の路地を歩く。着いたらまずターミナルで帰りのバスの時刻を見て、あとは町の速度に合わせる。

歴史・背景

開湯は約1800年前と伝わり、天皇の湯浴みの伝説に結びつけて語られる。名の由来としてよく引かれるのは弘法大師に帰される歌で、杖にすがって来た者が杖を立てたまま帰った、という話だ。以来この町は一泊の観光地ではなく、長く逗留する湯治場として育ってきた。昭和の初めには「九州の奥座敷」と呼ばれている。川の上を泳ぐ鯉のぼりはそれよりずっと新しく、二十世紀後半に始まって、いまでは春の代名詞になった。

行く前に

現金
町歩きも背戸屋も蒸し場も、歩くだけならお金はかからない。共同浴場は入浴料が要り、バス運賃は車内払い。小さな山あいの町なので現金を持っていくこと。
知っておきたいこと
表通りの裏の路地は石段で急だ。雨の日は足元が悪い。共同浴場も宿もそれぞれ休みの日があるので、特定の一軒を目当てに組まないほうがいい。鯉のぼりは春だけの景色。
別ルート
阿蘇側からも入れる。JR豊肥本線の阿蘇駅から杖立温泉行きのバスが出ていて、阿蘇のカルデラと組み合わせやすい。車なら国道212号、小国から日田へ谷沿いに北上する道になる。
降りたあと
バスの終点は町の北端、橋のたもと。川の方へ渡れば2分ほどで温泉街の通りに入る。

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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。