美濃 うだつの上がる町並み
実写(ライセンス済み)杉山宣嗣 / CC BY-SA 4.0

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美濃 うだつの上がる町並み

history穴場——実はすごい

岐阜のまんなかにある、商家の通りが二本。見どころは屋根の両端に立ち上がった防火壁「うだつ」だ。金のかかるものだったから、富の見せ場でもあった。その富を運んできたのは、手漉きの和紙である。

  1. 起点美濃市駅(長良川鉄道越美南線)
  2. 約15分長良川鉄道+徒歩
  3. 美濃 うだつの上がる町並み

狙い目

岐阜には、名前の通った保存地区がある。高山の三町も、白川郷の荻町も、同じ国の一覧に載っていて、人の流れはほとんどそちらへ行く。美濃町はそのどちらの行き帰りにも当たらない。しかも幹線ではなく、小さな私鉄の途中駅だ。それだけで、たいていの計画からは外れる。ここが静かなのは、見つかっていないからではない。寄り道だからである。

場所

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見どころ(歩く順)

旧今井家住宅Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0
  1. 一番町通り保存地区の主軸。通りの端から端まで、両側にうだつが上がる
  2. 旧今井家住宅地区で最大規模の商家。紙問屋で、最も古い形式のうだつ軒飾りを持つ。庭には水琴窟がある
  3. 小坂家住宅国の重要文化財の造り酒屋。屋根全面が「起り(むくり)」にふくらむ
  4. 二番町通り一本隣の並行する通り。四本の横町で一番町とつながっている
  5. 小倉公園町の西のはずれにある木立の丘。この城の下に、町が割られた

実際の行き方

  1. 美濃太田駅(JR高山本線)→長良川鉄道→美濃市駅。
  2. 北へ徒歩10〜15分。一番町通りの入口まで。
  3. 一番町通りを端から端まで、屋根を見上げながら歩く。旧今井家住宅と小坂家の酒蔵に寄る。
  4. 四本の横町のどれかを抜けて二番町通りへ移り、逆向きに歩く。さらに西の小倉公園まで足を延ばしてから駅へ戻る。
美濃太田から長良川鉄道で
美濃市駅は長良川鉄道越美南線の駅。この線はJR高山本線の美濃太田から出て、谷を17.7km上がって美濃市に着く。この区間は一時間に一〜二本。駅から保存地区までは、北へ徒歩10〜15分。
美濃市駅から戻る
南へ歩いて駅に戻り、越美南線で美濃太田へ下る。そこでJR高山本線に接続し、名古屋方面や岐阜方面へ出られる。網ではなく一本の私鉄なので、帰りの目安を決めるのは美濃太田での接続のほうだ。二本目の通りを歩き始める前に、両方の時刻表を並べて見ておきたい。
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どんな場所か

保存地区はおよそ9.3ヘクタール。一番町通りと二番町通りという二本の通りが、四本の横町で結ばれ、上から見ると「目」の字の形になる。ここで見るのは店先ではなく、屋根の線だ。商家の屋根の両端で、壁が瓦より高くまで立ち上がり、その上に小さな屋根が乗る。それがうだつである。家づたいに火が走るのを断つための壁で、造るには金がかかった。だから同時に、この家には金があるという掲示でもあった。顔を上げて歩く町並みだ。

おすすめの楽しみ方

一本で済ませず、二本とも歩くこと。うだつは家ごとに意匠が違い、その見比べがこの町へ来る理由そのものだからだ。午後の遅い時間は日が通りを縦に射すので、立ち上がった壁に影がついて形が読める。真昼はそれが平らに見える。公開されている町家に入るつもりなら、そちらを日中に回し、歩くのはその前後に置くといい。

歴史・背景

関ヶ原の合戦のあった1600年、高山の領主だった金森長近が長良川のほとりに小倉山城を築き、その下に町を割った。町を富ませたのは紙である。美濃の和紙は川を下って各地へ運ばれ、それを扱った商家ほど、大きなうだつを上げた。城は一代ほどで役目を終えたが、町割りと屋根は残った。国がこの一帯を重要伝統的建造物群保存地区に選んだのは1999年。区分は商家町である。

行く前に

現金
通りを歩くだけなら無料。公開されている町家には、それぞれの入館料と開館時間がある。店は小さな家業が多いので、カードだけでなく現金も用意しておきたい。
知っておきたいこと
通りは屋外で、時間を問わず歩ける。ただし建物は住宅であり店であり資料館なので、休みは家ごとに違う。目当ての一軒が閉まっていて、隣は開いている、ということが普通に起こる。目的である屋根の線のほうは、閉まらない。
別ルート
車なら、美濃ICから国道156号ですぐ。観光ふれあい広場に公共の駐車場があり、大型バスにも対応する。終日無料ではないので、車を離れる前に料金表を見ておきたい。
降りたあと
美濃市駅から北へ、町のほうへ歩く。10〜15分ほどで保存地区に入る。最初に目に入るうだつは、一番町通りのものだ。

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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。