抱返り渓谷
実写(ライセンス済み)掬茶 / CC BY-SA 4.0

秋田東・仙北No.1064★★地図で見る →

抱返り渓谷

nature穴場——実はすごい

秋田・玉川の中流を刻む渓谷。見下ろすのではなく、水面と同じ高さを歩く道が通っている。入口には赤い吊り橋が架かり、青い流れの両側には原生林をのせた断崖が立つ。

  1. 起点角館駅(秋田新幹線・JR田沢湖線)
  2. 車で約15分予約制の乗合・タクシーで約15分
  3. 抱返り渓谷

狙い目

紅葉の名所として名前が通っていて、静かな場所ではない。色づく数週間は、同じ小さな駐車場に車とバスが集まる。それでも人が薄くなる理由が二つある。ひとつは往復の一本道であること。上流へ百メートル進むごとに人は減る。もうひとつは、そもそも歩けない季節が長いことだ。冬は遊歩道が閉じ、春の再開の日は年によって動く。

場所

秋田のほかの記事 34件・地図で開く →

見どころ(歩く順)

回顧の滝掬茶 / CC BY-SA 4.0
  1. 抱返神社下流側の渓谷入口に立つ社。遊歩道はこの脇から始まる
  2. 神の岩橋渓谷の入口をまたぐ、全長80mの赤い吊り橋
  3. 玉川の青い流れ原生林をのせた断崖にはさまれ、深い青緑をたたえた水面
  4. 奇岩の区間削られて形の崩れた岩が続き、あいだに早瀬がはさまる川筋
  5. 回顧の滝落差およそ30mの滝。遊歩道はここで折り返す

実際の行き方

  1. 東京→角館駅(秋田新幹線こまち・乗り換えなし)。
  2. 角館駅→渓谷入口(車・タクシー・予約制の乗合で約15分)。
  3. 抱返神社の脇から遊歩道へ。吊り橋を渡って上流へ進む。
  4. 回顧の滝で折り返し、同じ道を入口まで戻る。
角館駅から車で入る
角館は秋田新幹線の停車駅で、東京から乗り換えなしで着く。駅から渓谷の入口までは道のりで約15分。公式の案内が挙げているのは、車かタクシー、あるいは予約制の乗合「よぶのる角館」だ。乗合は電話で予約する仕組みなので、現地に着いてから探すものではない。
角館へ戻る
帰りも同じ乗り物になり、予約が要るのも同じだ。歩き終えてからではなく、渓谷に着いた時点で帰りの便を押さえておきたい。角館駅からは秋田新幹線が東京へ直通する。時間が余れば、駅から歩いて武家屋敷の通りへ回ることもできる。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

玉川が中流で山を削ってできた谷で、田沢湖と角館のあいだに全長およそ10kmにわたって続く。両岸は原生林をいただいた急峻な断崖で、その下を流れる水は絵の具のような青をしている。遊歩道は水面と同じ高さを行き、上り下りが少ない。谷を見下ろすのではなく、正面から受け止める道だ。九州の耶馬渓になぞらえて「東北の耶馬渓」とも呼ばれてきた。道は行き止まりの往復で、来た道がそのまま帰り道になる。

おすすめの楽しみ方

渓谷入口から回顧の滝までは徒歩およそ30分。往復の一本道なので、歩く時間はその倍をみておきたい。見ごろは新緑と紅葉の二回で、紅葉は10月の初めから11月の初めにかけて色が進む。この時期には紅葉祭が開かれ、年によっては角館駅・田沢湖駅から会場へバスが出る。

歴史・背景

名は地形からきている。谷を通る道はあまりに狭く急で、人がすれ違うときには互いを抱きかかえ、振り返るようにして通ったという。入口の吊り橋も、もとは人のための橋ではない。奥地で切り出した木材を、今のJR田沢湖線・神代駅まで運ぶ森林軌道のために架けられたものだ。大正15年のことで、秋田県で最も古い吊り橋として、今も渓谷の入口をまたいでいる。

行く前に

現金
遊歩道そのものには入場の掲示が出ていない。変わるのは駐車場のほうで、紅葉祭が開かれる年には期間中だけ有料になるという案内が出ている。料金も実施の有無も年ごとに変わるため、出かける前に市の公式ページを見て、現金を少し持っておきたい。
知っておきたいこと
冬は渓谷ごと閉じる。遊歩道は例年11月の下旬あたりで通行止めになり、春にまた開く。ただし再開の日は毎年その都度知らされる。落石や工事で一部の区間だけが閉じることもあるので、去年の情報ではなく、その時点の最新の案内を確かめたい。
別ルート
田沢湖の側から入るなら、JR田沢湖駅から道のりで約20分。いちばん近い駅はJR田沢湖線の神代駅で、こちらからは車で約5分だ。
降りたあと
降りるのは渓谷入口の駐車場。そこから抱返神社の前を通り、数分で吊り橋のたもとに着く。

近くのノート

距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。