樺細工
実写(ライセンス済み)掬茶 / CC BY-SA 4.0

秋田・角館No.1160★★地図で見る →

樺細工

〜山桜の皮を貼る角館の手仕事〜

craft穴場——実はすごい

山桜の樹皮を薄く剥ぎ、木に貼っては磨き上げていく角館の工芸。武家屋敷通りの北の端に建つ市立の伝承館では、職人が館内で手を動かし、その手から出てきたものが部屋ごとに並んでいる。

  1. 起点秋田駅
  2. 約1時間10分秋田新幹線・秋田から約45分
  3. 降車角館駅(秋田新幹線/秋田内陸線)
  4. そこから
  5. 樺細工

狙い目

角館は静かな町ではない。武家屋敷通りと枝垂桜は東北の旅程の定番で、桜の時期の黒板塀はむしろ人でいっぱいになる。静かなままなのは、その屋敷を支えていた稼ぎのほうだ。樺細工は、ほかに冬の収入のない武士がやっていた仕事で、それを引き受けている建物は、景色ではなく資料館である。

場所

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見どころ(歩く順)

角館樺細工伝承館 展示室掬茶 / CC BY-SA 4.0
  1. 伝承館の敷地武家屋敷の一角、黒板塀の通りが尽きるあたりに建つ低い建物
  2. 実演コーナー樺細工の職人が館内で作業する一角。皮の選別から貼り、磨きまで
  3. 展示室樺細工に白岩焼、イタヤ細工、民具、佐竹北家に伝わる武家資料が並ぶ
  4. 物産展示室地元の工芸を扱う売り場。展示とは別に設けられた一室
  5. 喫茶室同じ館内にある喫茶。歩いて戻る前にひと息つける場所

実際の行き方

  1. 秋田駅→角館駅(秋田新幹線こまち・約45分)。
  2. 角館駅→武家屋敷通りの入口(北西へ徒歩約15分)。
  3. 黒板塀に沿って北へ歩き、通りの端の伝承館まで(さらに徒歩約5分)。
  4. 実演コーナー→展示室→物産展示室の順に回る。
秋田駅から秋田新幹線
秋田駅→(秋田新幹線こまち、約45分)→角館駅。そこから町なかを北西へ徒歩約20分。こまちは日中を通して上下とも停まる。東京からは乗り換えなしで、同じ列車が角館まで入る。
秋田へ戻る/盛岡へ抜ける
角館からは西の秋田にも、東の山越えで盛岡にも同じ線が走る。行って戻るのではなく、途中に挟む町として組みやすい。ただし停まるのは特急だけなので、一本逃すと次までしっかり待つことになる。喫茶室に落ち着く前に発車案内を見ておきたい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

材料は山に生えるヤマザクラの樹皮だ。幹から剥ぎ取り、寝かせてから使う。職人は皮を表情で選り分ける。ひび皮、あめ皮、ちりめん皮——同じ材料でも顔が違い、どれを選ぶかで仕上がりの見え方が決まる。作り方も一つではない。木型に皮を巻きつけて形をとり、あとから型を抜くのが型もの。茶筒や印籠はこの手だ。木地に皮を貼るのが木地もの。皮を何層にも貼り重ね、彫って磨くやり方もある。煙草入れ、小箱、ブローチ、ペンダント。出てくる形は、どれも同じ手つきの延長にある。

おすすめの楽しみ方

開くのは9時。受付は閉館の30分前に締まり、閉館は4月から11月が17時、冬は16時30分になる。実演は時間割ではなく職人の仕事として動いているので、平日の午前でもふつうに見られる。武家屋敷通りを北へ歩いた最後に置けば、同じ散歩の屋内の半分になる。

歴史・背景

技が角館に入ったのは18世紀の終わり、天明のころだ。佐竹北家の家臣・藤村彦六が、県北の阿仁地方の修験者から伝えられたと記録される。広まり方は冬の内職としてで、下級の武士が家のなかで手を動かした。木の工芸が職人の村ではなく城下町に根を張っているのは、そのためだ。明治に入って本業になり、昭和51年(1976年)に国の伝統的工芸品に指定された。市立の伝承館が武家屋敷の一角に開いたのは、その二年後の昭和53年(1978年)である。

行く前に

現金
伝承館は入館料を取る。大人と小中学生で額が違い、小さな子どもは無料になる。金額は市が決めていて改定されるので、行く日の分は市のページで確かめておく。市の窓口は現金の窓口だと思っておくといい。
知っておきたいこと
年末年始をのぞいて通年で開いている。休みは12月の末から1月の初めまでだ。冬の閉館は夏より早い。ここは雪の深い土地で、駅からの道のりは町なかの徒歩だから、2月と5月では同じ距離が同じではない。
別ルート
盛岡側からも同じこまちで東から入れる。盛岡と秋田のあいだに角館を挟む行程が自然に組める。角館駅は秋田内陸線の終点でもあり、北秋田から山を抜けてくる路線がここで終わる。
降りたあと
角館駅から北西へ徒歩約20分。途中から武家屋敷通りの黒板塀が始まり、伝承館はその北の端に建っている。

近くのノート

距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。