
三重・尾鷲・紀北No.1204★★地図で見る →
熊野古道 伊勢路 馬越峠
熊野古道伊勢路の世界遺産区間。紀北町側から重い石畳を登り、尾鷲ヒノキの林を抜けて尾鷲の市街へ下りる。伊勢路のパンフレットに必ずと言っていいほど載る、あの石畳の峠道だ。
- 起点名古屋駅
- 約10〜15分特急+路線バス
- 降車尾鷲駅(JR紀勢本線)
- そこから
- 熊野古道 伊勢路 馬越峠
狙い目
三重県の案内は、馬越峠を伊勢路で最初に歩く区間として名指ししている。宣伝されている道であって、隠れた道ではない。それでも静かなのは、地形のせいだ。歩く人は閉じた森の登りに散らばり、全員が集まるような展望台が一つもない。地元の二つの町にとっては、ここは普通の生活道でもある。
場所
三重のほかの記事 17件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 夜泣き地蔵登り口近くの道端に立つ石仏。旅の安全を祈って建てられた
- 石橋と石畳小川に架かる一枚岩の橋。その先から石畳がまっすぐ坂へ続く
- 可涼園桃乙の句碑峠近くに立つ江戸末期の俳人の句碑。夜の山の水音を詠んだ一句が刻まれる
- 峠と天狗倉山への分岐越えの最高点。山頂の巨岩へ向かう登山道がここで分かれる
- 馬越公園展望台尾鷲側の公園にある眺めのよい東屋。春は桜とツツジ、秋は萩
実際の行き方
- 名古屋駅→尾鷲駅(JR紀勢本線・特急)。
- 尾鷲駅→鷲毛(三重交通・島勝行きまたは紀伊長島行き)。登り口はバス停のすぐ脇。
- 夜泣き地蔵と石橋を過ぎながら石畳を登り、峠へ。
- 尾鷲側へ下り、馬越公園を経て市街を抜けて尾鷲駅へ。
- 名古屋駅から尾鷲駅、そこから鷲毛行きのバス
- 名古屋駅からJR紀勢本線で紀伊半島の海沿いを南下する。通しで乗れるのは特急で、運賃のほかに特急券が要る。尾鷲駅からは三重交通の島勝行きまたは紀伊長島行きに乗り、10〜15分ほどの「鷲毛」で降りる。運賃は事業者の運賃表で410円とされている。古道の入口はバス停のすぐ脇だ。
- 尾鷲へ下りて列車で帰る
- この道は尾鷲の市街に下りて終わるので、帰りは峠を戻らず尾鷲駅から列車に乗ることになる。JR紀勢本線は上下とも夕方以降に本数が細るため、登り始める前に帰りの列車を決めておきたい。尾鷲駅のきっぷうりばには営業時間があり、深夜よりかなり早く閉まる。
どんな場所か
馬越峠は、紀北町と尾鷲市を分ける尾根を越える、熊野古道伊勢路の一区間だ。重い自然石が折り重なるように敷き詰められていて、国内でも有数の雨量に耐えるための路面だとわかる。両側には尾鷲の林業が育てた杉と桧が密に立ち、登りはほとんど日が当たらない。道の駅海山からJR尾鷲駅までを通して歩くと約5キロ、その真ん中に峠が来る。峠からは天狗倉山と便石山へ向かう登山道が分かれていく。
おすすめの楽しみ方
三重県のコース案内も東紀州の観光案内も、峠越えにおよそ3時間半を見込んでいる。列車の合間に寄る場所ではなく、半日を充てる道だ。紀北側から入れば、涼しい午前の木陰を登って尾鷲側へ下り、そのまま駅で終われる。戻る必要がないのが、この向きの利点になる。先に確かめるべきは行きのバスの時刻で、一日の形はそこで決まる。
歴史・背景
伊勢路は、伊勢神宮と熊野三山を結ぶ熊野古道の一本で、南へ向かって岬の尾根をいくつも越えていく。馬越峠は、尾鷲市内でこの道が越える峠のうち最も北にある。峠の近くには江戸末期の俳人・可涼園桃乙の句碑が立ち、夜の山の水音を詠んだ一句が刻まれている。登り口の側には旅の安全を祈って建てられた小さな地蔵がある。2004年7月、この峠は伊勢路の他の区間とともに「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として世界遺産に登録された。
行く前に
- 現金
- 峠を歩くこと自体に費用はかからない。バスは車内で払うので小銭と小額紙幣を用意しておく。列車のきっぷは尾鷲駅の窓口で買える。紀北側では、登り口のそばにある道の駅海山が、登る前に食料と水を買える最後の場所になる。
- 知っておきたいこと
- 三重県は尾鷲市・紀北町を対象にツキノワグマの注意報を秋まで出していて、県の熊野古道サイトが目撃情報を随時公開し、観光案内所ではクマ鈴の貸出も行っている。出発前に必ず目を通しておきたい。石はすり減っていて、雨が降ると滑る。そしてこの土地はよく降る。全区間が森の中で視界が開ける場所がなく、天候が崩れたときに逃げ込める展望地もない。
- 別ルート
- 同じ紀勢本線の相賀駅からなら、瀬木山行きのバスで鷲毛まで約5分。東紀州の観光案内では徒歩約30分とも紹介されている。車の場合は紀勢自動車道の海山インターから登り口まで数分で、道の駅海山に駐車場がある。
- 降りたあと
- 尾鷲駅から「尾鷲駅口」のバス停まで歩き、島勝行きか紀伊長島行きに乗って「鷲毛」で降りる。古道の入口はその場に標識が立っている。コースの起点とされる道の駅海山は、国道42号沿いを少し歩いた先だ。
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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。
