祝島
実写(ライセンス済み)ブルーノ・プラス / CC BY 4.0

山口南・祝島No.865★★地図で見る →

祝島

local穴場——実はすごい

山口県の南の端に浮かぶ島。港のまわりの家は石積みの練塀に囲まれ、そのあいだを狭い路地が折れ曲がって続く。四年に一度、島じゅうが総出になる海の神事がある。

  1. 起点柳井港
  2. 約70分柳井港から定期船
  3. 降車祝島港(上関航運「いわい」)
  4. そこから
  5. 祝島

狙い目

知られていない島ではない。県も県観光連盟も紹介しているし、島は自前のサイトまで持っている。静かなのは、あいだに海があるからだ。橋はなく、滞在の長さを決めるのは自分ではなく船の時刻表になる。ここに偶然たどり着く人はいない。

場所

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見どころ(歩く順)

  1. 祝島港島の東側、船が着く港。集落は岸壁からそのまま始まる
  2. 練塀の路地軒の高さまで積まれた石の塀にはさまれた細い道。学校へ向かう道すじにいちばん多く残る
  3. 平さんの棚田島の南側の斜面に、重機を使わず人の手だけで積み上げられた石垣の段々畑
  4. 三浦地区島の西側。アコウの自生の北限とされ、県天然記念物のケグワの巨木もこのあたりにある

実際の行き方

  1. JR山陽本線で柳井港駅、そこから徒歩3分で柳井港へ。
  2. 柳井港→祝島港(上関航運の定期船「いわい」)。
  3. 祝島港→小中学校へ上がる道すじ。練塀の路地はこのあたり。
  4. 岸壁へ戻るか、島の道を西の三浦方面へ進む。
柳井港から祝島へ
柳井港駅はJR山陽本線の駅で、港までは徒歩3分ほど。ここから上関航運の定期船「いわい」が出る。2025年に公開されていた時刻表では、柳井港発は9:30と15:45の二便だった。きっぷは乗船前にポートビルで買う。
祝島から戻る
帰りも同じ船。同じ時刻表では祝島発は6:45・12:30・17:05の三便で、柳井港まで通しで行くのは前の二便だけだった。最終は室津止まりで、その先はバスか車になる。歩きだす前に帰りの便を決めておきたい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

祝島は上関港の南西、約16キロの海にある。周囲はおよそ12キロ。海岸線はほとんどが急な斜面で、平らな土地は東側の港のそばにしかない。家並みがそこに固まっているのはそのためだ。冬、海から吹きつける風は強い。それを防ぐために積み上げられたのが練塀である。石を積み、土や漆喰、のちにはセメントで固め、軒の高さまで立ち上げて家をぐるりと囲む。塀と塀のあいだの路地は狭く、折れ曲がって先が見えない。山口県の案内は、定期船の乗り場から小中学校へ向かう道すじを挙げている。練塀がいちばん多く残っているのがこのあたりだ。

おすすめの楽しみ方

柳井港からは一日二便、室津からは三便。所要は柳井から約70分、室津から約40分だ。だから一日の形を決めるのは地図ではなく時刻表になる。午前の便で着いて昼過ぎの便で戻るなら、歩けるのはおそらく練塀の路地までだろう。夕方の室津行きまで粘れば、午後がまるごと手に入る。春には島じゅうが山桜に覆われ、その眺めは古くから「海上吉野」と呼ばれてきた。

歴史・背景

祝島の名は、日本最古の歌集『万葉集』に「伊波比島」として登場する。載っているのは二首、どちらも航海の無事を祈る歌だ。この島は近畿と九州を結ぶ海の道の途中にあり、船の安全を守る神の島として崇められてきた。島内には積石の塚があり、平家の武将・平景清の墓と伝えられている。四年に一度、五日間かけて営まれる神舞神事の起こりは平安時代の末という。嵐に遭った豊後・伊美の人々を島の人がもてなしたことが縁だと伝わり、いまも同じ大分の社から神職が船で渡ってくる。山口県はこの神事を無形文化財に指定している。

行く前に

現金
きっぷは港の窓口で買う。2025年に出ていた運賃表では、大人片道が柳井港との間で1,610円、室津との間で930円だった。島ではカードを当てにせず、現金を持っていきたい。
知っておきたいこと
定期船は天候次第で、山口県の案内では1月1日は全便運休になる。途中の四代と蒲井は、海が荒れると寄港しないことがある。練塀のあいだの路地は人が暮らしている生活道で、幅もかなり狭い。通り抜けの道すじから外れないほうがいい。
別ルート
車なら室津から乗るのが一般的だ。待合室は道の駅上関海峡のすぐ裏にあり、その前が無料の駐車場になっている。便によっては上関・蒲井・四代にも寄港する。
降りたあと
船が着くのは島の東側の祝島港。集落は岸壁からそのまま始まる。内陸へ向きを変え、小中学校へ上がる道に入る。山口県が練塀の見どころとして挙げているのがこの道すじだ。

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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。