谷瀬の吊り橋
実写(ライセンス済み)Raita Futo / CC BY 2.0

奈良南・十津川No.1250★★地図で見る →

谷瀬の吊り橋

local穴場——実はすごい

奈良の南、谷あいに鋼索の吊り橋が一本かかる。国道と、対岸の斜面にある集落を結ぶ橋だ。その家々が費用の大半を負担して架けたもので、いまも眺めのためだけでなく、暮らしの道として残っている。

  1. 起点大和八木駅
  2. 約3時間奈良交通バス・1日数便
  3. 降車上野地(奈良交通 八木新宮線)
  4. 徒歩
  5. 谷瀬の吊り橋

狙い目

国内ではよく知られた橋で、村自身が主要な見どころに挙げている。隠れた場所ではない。それでも行列にならないのは、単純に遠いからだ。村に鉄道はなく、バスに乗るだけで半日仕事になる。多くの人はそのバスの休憩のあいだに渡って去るので、便と便のあいだ、橋の上から人が消える。

場所

奈良のほかの記事 32件・地図で開く →

見どころ(歩く順)

眼下の十津川の河原Raita Futo / CC BY 2.0
  1. 上野地側の橋詰国道脇の入口。一度に20人までという掲示が立つ
  2. 板張りの床ワイヤーの上に渡した板。すき間から真下が見える
  3. 眼下の十津川の河原橋の中ほどの真下に広がる、白い石と浅い流れ
  4. 谷瀬側の橋詰対岸の着地点。集落へ上がる森の斜面に出る
  5. 川べりのキャンプ場橋の下、川沿いの平らな一帯。渡りながら見下ろせる

実際の行き方

  1. 大和八木駅(南口)→ 上野地(奈良交通 八木新宮特急バス)。
  2. 上野地バス停 → 北側の橋詰(国道沿いに徒歩数分)。
  3. 谷瀬側へ渡って戻る(幅の狭い区間は一列で)。
  4. 関西からは、まず近鉄大阪線・橿原線で大和八木駅へ。JR五条駅から同じバスに乗ることもできる。
大和八木駅から奈良交通 八木新宮線
大和八木駅(南)→(奈良交通 八木新宮特急バス・約3時間)→上野地。新宮までの谷筋を走り抜ける長距離路線で、予約制ではない。1日の便数は少なく、どの便に乗るかで一日の組み立てが決まる。
同じ路線で北へ戻る
大和八木方面へ戻る便は午後に上野地を通るが、本数はごくわずか。その最終便で日帰りが成立するかどうかが決まる。渡る前にバス停の掲示で時刻を確かめておきたい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

十津川村に鉄道は通っていない。国道が一本、谷を縫って南北に走るだけだ。上野地では国道が谷の片側を走り、対岸の斜面に谷瀬の集落がある。その二つを結ぶのが、長さ297メートル、河床から54メートルの高さに吊られた鋼索の橋だ。床はワイヤーの上に板を並べただけで、幅は狭く、一歩ごとに揺れる。中ほどまで来ると、眼下の十津川は白い河原と浅い水の帯になる。渡りきった先にあるのは駐車場ではなく、森だ。

おすすめの楽しみ方

八木新宮の路線バスは上野地で約20分の休憩をとる。途中で足を止めすぎなければ、往復して戻れる時間だ。時間に追われずに渡りたいなら一度降りて次の便を待つ手もあるが、その日の便数を先に確かめておくこと。風の日は中ほどがいちばん揺れる。

歴史・背景

橋が完成したのは1954年(昭和29年)。村が協力し、費用の大半は谷瀬の各戸が自ら出した。開通した当時は同種の吊り橋として日本一の長さで、生活用の橋としては今もその座にある。床は交通のために造られていない。自転車とバイクは通行できず、例外は住民と郵便だけだ。渡っているのは、あの頃と同じ、歩く人である。

行く前に

現金
駅もなければ大きな店もない。橋のたもとの土産物店のために現金を持ち、水も用意しておくとよい。次の店までは谷をかなり下ることになる。
知っておきたいこと
橋は完全に吹きさらしで、風の強い日は床がよく動き、渡るのに体力がいる。足元のすき間からは真下が見える。ここには迂回路がない。
別ルート
関西側からなら、JR五条駅も同じバス路線の上にあり、上野地までは大和八木駅より近い。車の場合は国道168号が橋のたもとを通り、村営の小さな駐車場がある。
降りたあと
上野地バス停は国道168号沿いにあり、北側の橋詰までは徒歩数分。バス停から橋そのものが見える。

近くのノート

距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。