
和歌山・田辺/中辺路No.882★★地図で見る →
熊野古道 中辺路
〜滝尻から山へ入る参詣道〜
熊野三山へ向かう参詣者が歩いた山越えの道が中辺路。滝尻王子は、その道が谷を離れて登りにかかる地点にあたる。紀伊田辺駅からのバスが門前まで通じているので、最初の一区間なら半日で歩ける。
- 起点紀伊田辺駅
- 約30分紀伊田辺駅から龍神バス
- 降車滝尻バス停(龍神バス・熊野本宮線)
- 徒歩
- 熊野古道 中辺路
狙い目
世界遺産の参詣道であって、隠れた道ではない。終点の三山はよく混む。静かなのは入口のほうだ。ほとんどの人はバスに乗ったまま本宮まで行ってしまうので、この登り口を歩く人の数は社殿の賑わいとは比べものにならない。
場所
和歌山のほかの記事 21件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 熊野古道館川向かいに建つ田辺市の案内施設。ルート図と参詣道の展示がある
- 滝尻王子尾根のふもとに鎮座する王子社。熊野の神域への入口とされてきた
- 乳岩と胎内くぐり社殿裏手の巨岩。藤原秀衡が岩窟に子を残したという伝承が残る
- 最初の登り谷から一気に立ち上がる木の根と石段の急坂。滝尻から先で最もきつい区間
- 高原雲海の上に開ける山腹の集落。滝尻から歩いた人が最初に腰を下ろす場所
実際の行き方
- 紀伊田辺駅 → 滝尻バス停(龍神バス熊野本宮線・約30分)。
- 滝尻バス停 → 熊野古道館 → 滝尻王子(川を渡って徒歩1〜2分)。
- 滝尻王子 → 高原への登り。同じバス停へ下りるか、中辺路を先へ進む。
- JRで紀伊田辺、そこから龍神バス
- JR紀勢本線で紀伊田辺駅へ。駅前から龍神バス熊野本宮線に乗り、滝尻で下車する。駅からおよそ30分。この路線は通勤ではなく歩く人の時間に合わせて組まれているので、出発前に運行会社の時刻表を必ず見ておきたい。
- 滝尻から紀伊田辺へ戻る
- 帰りも同じ熊野本宮線を使う。本数は限られるので、着いたらまず滝尻のバス停の時刻を控えておくこと。高原まで歩いた場合、そこに駅はない。そのまま古道を先へ進むか、同じバス停まで下りてくるかの二択になる。
どんな場所か
滝尻王子は、石船川が谷底に落ち合うあたり、中辺路が登りはじめる尾根のふもとに鎮座する。ここまでは車の通る道沿いだが、社の背後からは様子が変わる。木の根が張り出し、石段が積まれた森の道になる。平安の参詣者はこの一点を熊野の神域の境と見なし、社は道沿いに連なる王子のなかでも主要なものに数えられた。川をはさんだ対岸には田辺市の熊野古道館があり、ルート図と展示、そして腰を下ろせる場所がある。多くの旅行者はバスでここを通り過ぎて三山へ向かう。だが道のりの起点はこの門である。
おすすめの楽しみ方
朝の便で入るのが正解だ。滝尻からの登りは急で、帰りのバスは少ない。だから時刻表に歩き方を合わせる。高原で折り返せば半日、近露まで足を延ばすなら丸一日を見ておきたい。
歴史・背景
熊野詣は、道沿いに置かれた王子という末社を目印に組み立てられていた。平安期以降、上皇や貴族の一行が幾度も中辺路をたどっている。滝尻はその道が神域に入る境目で、当時の公家の日記には、ここで初めて御山の内に入ったと記されている。参詣道と三山は2004年7月にユネスコ世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」として登録され、参詣道の一部区間は2016年10月に追加登録された。
行く前に
- 現金
- 社殿も古道も入るのに費用はかからない。龍神バスの運賃は車内払いで、現金を用意しておくのが無難。運賃と時刻は運行会社が公表している。
- 知っておきたいこと
- 山道である。石段と露出した木の根が続き、道を離れれば照明も雨宿りの場所もない。中辺路は過去に台風で通行止めになった区間があり、迂回路が案内される。歩き出す前に現地の通行情報を確かめておきたい。
- 別ルート
- 同じ路線は白浜駅からも出ている。紀伊田辺ではなく白浜側から乗ることもできる。
- 降りたあと
- 滝尻バス停は川沿いの国道311号に面している。手前に熊野古道館、そのほぼ向かいが社殿で、徒歩1〜2分の距離だ。
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距離は地図上の直線で、移動時間ではありません。